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深い沈黙の淵、死の向こうへ呼びかけ、沈黙の声に耳を澄ます……
★最初に収録されている〈耿〉は、私の処女作で16歳時(1970年)のもの。それに続く〈沈黙の声〉は2013年の最近作なので、両曲の作曲には43年の時間的な隔たりがある。その間には大きな変化があったように思っていたが、近親性は明らかなようにも感じられる。
最後の収録曲〈小交響曲〉は、自分の作品群の中では特異なものと言える。全体がベートーヴェンの8番までの交響曲の全楽章からの引用とその変形で成っている。一種のディヴェルティメント。偉大な交響曲群をかように圧縮変造し恐縮のいたりだが、ベートーヴェンの深く大きな懐で遊ばせてもらうような、贅沢で楽しい体験となった。(コメント:西村 朗)
(カメラータ・トウキョウ)
●JVC K2レーザー・カッティングによる高音質
★「レコード芸術」2014年1月号【特選】
【収録内容】
西村 朗:
[1] オーケストラのための〈耿(こう)〉(1970-2013)
[2]-[5] 室内交響曲第4番〈沈黙の声〉(2013)
[6]-[11] 室内交響曲第3番〈メタモルフォーシス[変容]〉(2005)
[12]-[15] ベートーヴェンの8つの交響曲による小交響曲(2007)
【演奏者】
いずみシンフォニエッタ大阪
飯森範親(指揮)
【録音】
2013年2月,2007年12月 いずみホール(大阪)[ライヴ収録]
NORICHIKA IIMORI / 飯森範親
日本の指揮者