■英国はワトフォード出身のエミリー、ジェシカ、カミラからなる三姉妹フォーク・ロック・グループ、THE STAVES。2015年にボン・イヴェールのジャスティン・ヴァーノンのプロデュースによるアルバム『IF I WAS』を発表した彼女たちは2016年夏、拠点を英国からミネアポリスへと移し、クラシック~現代音楽~ポップスを縦横無尽に行き交うニューヨークの室内楽団、yMusicとのコラボレーション・アルバム『THE WAY IS READ』を翌2017年にリリースした。今回発売となる『GOOD WOMAN』は、そのアルバム以来、約4年ぶりとなる新作で、本人たち名義のアルバムとしては約6年ぶりの作品となる。
■前作から今作までの間、彼女たちには様々なことが起こっていたという。恋愛関係の終焉に姉妹の母の死、そしてエミリーは母になった。音楽活動の面でも、決してシーンから遠ざかっていたわけではなく、ジェシカがレナード・コーエン最期のアルバムとなった『THANKS FOR THE DANCE』に参加したり、3姉妹でポール・ウェラーの全英1位となった最新作『ON SUNSET』にもバック・ヴォーカルとして2-3曲に参加しているなど、コラボレーションを色々と行いながら、新しい楽曲を作っていたそう。新作のためのソングライティングを始めたのは2017年12月頃から。UKに戻ったエミリーとジェシカ、そしてアメリカに残りボーイフレンドと暮らしていたカミラは、遠距離ながらもガレージバンドやヴォイス・ノーツを駆使して楽曲のアイディアを交換しながら曲作りを進めていた。しかし2018年6月に母が突然亡くなるという不幸に見舞われ、彼女たちの人生にも大きな変化が訪れる。まず母の死からほどなくして、恋愛関係に終止符を打ったカミラがUKに戻り、亡き母の家に住むことになる。そして母の死という喪失感と傷心のカミラを抱え、互いの絆と団結を強める必要性を感じた三姉妹は、レコーディングとツアーを一時中断し、マネージメントからも離れ、自分たちですべてをみようと決めたのだった。そして迎えた2019年、エミリーの妊娠という明るいニュースを経て、彼女たちは再びニュー・アルバムに取り掛かるのだった。