バックは、若きクラウディオ・ロディティが参加していたオルガン・ジャズ・ボッサのカルト・グループ、プリモ・クインテット(このグループにもメキシコ音源が存在する)。オルガン&ヴィブラフォンのメロウでグルーヴィなサウンドが、懐の深いペリーのヴォイスを引き立て、レパートリーとなるボサ・ノヴァの名曲を艶やかに彩る。アリ・バホーゾ、アントニオ・カルロス・ジョビン、エドゥ・ロボなど、スタンダード・ボッサ・ナンバー中心の収録が、メキシコという第3世界に向けて発信されたアルバムならでは。ミドル~ハイ・テンポの構成も素晴らしく、まさにすべてが聴き所ともいえる内容の濃さ。中でも、メロディアス・ボッサの佳曲#3「Y NADA MAS」、ドライヴィング・テイストでのカバーは意外と珍しい名曲#5「AGUA DE BEBER」、極めつけは何と言ってもキラー・チューン#7「マシュ・ケ・ナダ」!熱心なボサ・マニアの間では、♂vo.アルバムの知られざる傑作と言われるペリーのメキシコ音源。多くのボサ~ジャズ・グルーヴ・ファンに歓喜を以って迎えられる注目のリイシュー。
【Personel】 Pery Ribeiro (vocal)
-PRIMO QUINTETO- Joao Peixoto Primo (piano) Breno Sauer (vibraphone, organ and arranger) Erne Eger (bass) Tezmo Porto (drums)