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★「私の使命は、アメリカとヨーロッパ音楽各々の要素を融合させることです。アメリカのオーケストラが持つ清々しく華やかなサウンドと各楽団員の妙技に、ヨーロッパ特有の伝統的な感性と、表現の温かみ、そして完成された様式美を加えたいのです。」 1969年6月、ベルリン・フィルとの最後のライヴにはセルにとって最も重要な3要素が含まれています。R.シュトラウス、シューマンの2番、そしてベルリンという街そのもの。事実、1939年までセルの主なキャリアはヨーロッパで築かれていました。チェコ系ハンガリー人として生まれウィーンで教育を受けたセル。指揮者としてのベルリン・デビューは1914年、その2年後初めてベルリン・フィルを指揮。R.シュトラウスのサポートを受け、セルはヨーロッパでの活躍の場を確実に拡大していきました。 ★セルが生涯愛し続けたシューマンの「第2番」。60年には手兵クリーヴランド管との全集を完成させますが、後年彼自身のエッセイの中で「最も偉大な純粋にロマンティックな作曲家」と記しています。セルの音楽人生を凝縮するかのように編まれたプログラム。要素そのものが奇跡的なプログラムは、やはり奇跡のような音楽として表出しています。悲劇的序曲では厳格な様式美を保ちながら実に気宇壮大なブラームスを展開。「ドン・ファン」では、クリーヴランド管に聴かれる精緻を極めたスタイリッシュなアプローチに加え、ベルリン・フィルならではの豊麗な音響が相まって、圧倒的な音楽世界が構築されていきます。楽曲途中に現れる鳥肌もののホルンの咆哮。水が滴るように艶やかな美音をふりまくシュヴァルベのソロも絶品です。 (資料提供:キングインターナショナル) [1]ブラームス:悲劇的序曲 Op.81 [2]R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20 [3]シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61ジョージ・セル(指揮) ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ミシェル・シュヴァルベ(ヴァイオリン)[2] 録音:1969年6月26日 フィルハーモニー、ベルリン(ライヴ) (STEREO)
GEORGE SZELL / ジョージ・セル
ハンガリー出身、アメリカの指揮者 (1897-1970)