神奈川発の多国籍ジェットHIPHOP集団HOOLIGANZから万寿の新作EPがリリースされた。海・山・米軍基地が混在する横須賀という独特な街から発信を続けるラッパー・万寿。前作から約1年でリリースとなった話題の新作「Cool Down」の制作秘話、作品に込めた思いを聞いてみた。




昨年リリースした「Slowpitch Club EP」から約1年でのリリースですね。

万寿「前作を出した時点で次はもう少しこうしたいな、みたいなのがあって。割とすぐに作り始めました。ただイメージ的にはもう少し早く出せるかな?と思っていたんですが、作り始めるとやはりそううまくはいかなくて。」

 

それでもここ近年だと、2018年フルアルバム「kazane」、2019年にEPSlowpitch Club
そして2020年今作「Cool Down」と1年に1枚コンスタントに作り続けていますよね。

1年に1枚は盤を出したいというのは結構意識しています。今までは「出すならフルアルバム」ってイメージでいたんですけど、最近は出来たら早く出したいっていうほうが強くなって。それで今回もEPサイズでのリリースにしました。」

 

ここ近年の作品は凄くいい意味で吹っ切れたというか、日本のラッパーでは中々いないベイエリア/ビーチサイドをレぺゼンする空気感が凄くいい方向に落とし込まれているように感じます。

「そこは結構色んな人に言ってもらう事多いですね。ただここ(神奈川県横須賀市)で生活していると自然とそうなるというか。ただ自分の見ている日常とか風景にマッチしているかっていうのは変わらず意識していますね。後はもっと自分自身が外に発信しないといけないというか。自分たちの街のカルチャーをもっと外に広げる役割っていうのは、今の自分なら少し出来るのかなと。いい所はもちろん、実際にここに居ないと分からないマイナスの部分もしっかり伝えたいですね。」

 

なるほど。その部分は近年の歌詞からすごく読み取れる部分があったのですごく納得がいきました。

「これはたまたまこの前見つけたツイートなんですけど、Kan Sano氏が[車の中から見える景色に 音楽がぴったり合わさって 映画みたいになる瞬間が好き]と書いていて。そこは自分が目指すべきゴールだなぁなんて勝手にフィールしていました()。まずは自分のフィールドからって感じです。」

 

 

素敵な言葉!調べてみます。今作、サウンド面や客演に関して聞かせてください。

「サウンドはRap La BeatsというサウンドチームをBIGO(今作のエンジニア)と組んでいて。2人で作った曲が中心です。そこで組んだ音の足りない部分をSR23(HOOLIGANZバンドプロジェクトのリーダー)に色付けしてもらうのが最近の流れです。前作に続いてRUFFにも音を提供してもらったり、今回は初となるビートメイカー兼ラッパーIKEにも参加してもらいました。

 

客演は前作に引き続きトークボクサーのKzyboostにお願いをして。MULBEに関しては昨年彼名義の作品に参加していて、自分の方でもやって貰いたいとなという流れで実現しました。TAKUMA THE GREATとも久々に2人で曲作れてよかったですね。」

 

ずっと音源を聞いて気になっていたトークボクサーKzyboosto氏も登場したビデオは個人的に上がりました。

「最初は映像作る事も想定してなかったので客演だけお願いしていて。けど、どうしても映像にしたいなと思って半ば強引にKzyboost君宅にお邪魔し撮影をさせて貰いました。お陰様で良いビデオになりました。」

 

万寿 - 港の街のB feat.Kzyboost (Music Video)



MULBE氏と作った「206 Doggs」は元は全然違う曲だったという話も聞きました。

「元はBPM110くらいの早い曲でやろうと思っていたんですが、僕のバースが入ったものをMULBEに送ったら[何か違うな]みたくなって()。結果全く違う曲に仕上がったんですがMULBEの助言とビートメイカーのRUFFにすごく感謝しています。」

 

そんな事もあるんですね()。他にもエピソードがあれば。

TAKUMA THE GREATと作ったChanges。レコーディングの日、TAKUMAを迎えに行って車で世間話しながら30分くらいでスタジオに着いて。TAKUMAはいつも2テイクくらい録って[OK!]みたいな感じなんですけどその日もそうで。それで終わってタバコ吸ってたら[実は歌詞書いてなくてさっき車の中で考えた]とか言い出すんですよ()。もう言葉を失いましたね()。バケモンでしょ。だってさっき普通に喋ってたじゃん!みなたいな。やつのエピソードは他にもあるんですけどここでは伏せておきます。」

 

次回楽しみにしています()。タイトルの「Cool Down」は暑い日が連日続いていて時期的にもとても秀逸なタイトルだなと感じました。

「ですかね。それと今、世界中どこも凄い状況じゃないですか。色んな情報があって、いろんな考え方があって。正解が何なのか分からないというか。ちょっとギスギスした世間に少し冷静になってほしいというか、ちょっとクールダウンして一呼吸置いてもいいんじゃない?という願いも込みで付けました。だから当初予定していたタイトルはまた違うタイミングで使うかも()。」

 

そんな意味合いもあったとは。最近では万寿が映像制作する際の別名Rap La Movieの作品もかなり高評価を得ている印象ですが。その辺り含めた今後の予定は?

「こればかりは本当遊びの延長というか、自分のためにやっているというか。ただこれまでお世話になっている人とか仲間とか、自分が役に立つならもっとやっていこうとは思っていますね。今年は秋頃にかけて自分の映像作品が結構出るので楽しみにしていてください。後は最近若いアーティストと連絡を取り合うことも増えてきて。自分以外のアーティストの手伝いもしたい。今はライブもなかなかできない状況続いているのでしばらくは頭の中整理して、また作品も作り続けていきます。あ、まずは今回の作品聞いてみてください。」

 

インタビュー:須藤優平

万寿 / Cool Down

Cool Down

万寿

HOOLIGANZ & CO / JPN / CD / HOO009 / 1008173491 / 2020年08月19日

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