■中学校で出会ったJack Cochrane (Vo)、Jordon McKay (Dr), Joe McGillveray (G) and Callum Wilson (B)は、”ほかに楽器を弾ける奴がいなかった“ため、必然的にこのメンバーでバンドを結成。アークティック・モンキーズやリバティーンズに影響を受けたという彼らは、それぞれ仕事をしながら自分たちのインディー・ロック・サウンドに磨きを掛けていった。「スコットランド出身のバンドとして、スコットランドからブレイクして、シーンに爪痕を残し、他のバンドとは違ったことを成し遂げたい」と自分たちの目指すところを語る彼らは、ヴォーカルのJack曰く、「ルイス・キャパルディとジェリー・シナモンによって、スコットランドでブレイクするためのハードルが上がった」ため、週7日のペースで練習していたという。
■2016年頃からシングルを発表し始めた彼らは、2017年、自主製作で4曲入りの『THE MATADOR EP』をリリース。その翌年、地元スコットランドのTRNSMTフェスティヴァルのKing Tut’sステージに出演し、20,000もの観客を大いに沸かせた。そのパフォーマンスの話題が口コミで広がり、2018年、パーロフォンとの契約を手にする。そして昨年、ロサンゼルスでKaren O/Danger MouseやMichael Kiwanukaなどを手掛けたInfloとBeckやPhoenixなどで知られるTony Hofferをプロデューサーに迎えてレコーディングしたセカンドEP『MIXTAPE』を発表。そこから「Fatboy Slim」が話題を集めるヒットになったのをはじめ、「All Your Friends」や「Don’t Forget it (Punk)」、「Juan Belamonte」などのライヴ・アンセムが生まれ、彼らは一躍期待のニューカマーとして注目を集めるようになる。2019年の秋ツアーは全公演ソールド・アウトとなるなど、ライヴ・バンドとしての実力も折り紙付き!2020年をブレイクの年にしようと意気揚々に走り出していた彼らだったが、世界に広がる新型コロナウイルスの拡大感染によりプランを修正せざるを得なくなる事態に。結果的に回り道をすることになってしまった彼らだが、それぐらいで足を止めないのがTHE SNUTSだ。12月、満を持してのデビュー・フル・アルバムを2021年春にリリースすることを発表したのだった。
■待望のフル・アルバム『W.L.』のプロデュースを手掛けるのは、前作『MIXTAPE』にも参加していたTony Hoffer。そしてこのアルバムには“スコットランドからブレイクして、シーンに爪痕を残し、他のバンドとは違ったことを成し遂げたい”と夢見る4人のワーキング・クラス・キッズが、新たな時代を引っ張るであろうUKで最もエキサイティングで活気溢れるバンドの一つとして成長するまでの姿が捉えられている。弾けるようなオープニング・ナンバー「Top Deck」から、ジャンルを縦横無尽に横切るソウルフルなロック・ナンバー「Elephants」、エモさ満点の「Boardwalk」にポップ・ロックがさく裂する「Somebody Loves You」、さらに心揺さぶるアンセム「Always」とフェスティヴァルで盛り上がること間違いなしの「All Your Friends」、そして彼らのルーツを感じさせるギター・ロック・ナンバー「Glasgow」など、パワフルなキラー・チューンが次から次へと飛び出してくるアルバムだ。