R.STRAUSS: DER ROSENKAVALIER (SACD) / R.シュトラウス: 楽劇「ばらの騎士」全曲 (SACD)

HERBERT VON KARAJAN ヘルベルト・フォン・カラヤン

限定生産 / SACDハイブリッド盤 3枚組

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レーベル
エソテリック (ESOTERIC)
国(Country)
JPN
フォーマット
SACD
組数
3
規格番号
ESSG90215
通販番号
CL-1007961571
発売日
2019年09月21日
EAN
4907034222988
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商品詳細情報

ESOTERIC特約店のみの限定販売
限定生産・SACDハイブリッド盤


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豊麗かつ優美に描き出されたウィーンの粋~黄昏の気配を濃厚に宿したカラヤン2度目の「ばらの騎士」が最高のリマスタリングで復活。


■ESOTERIC ならではのこだわりの Super Audio CD ハイブリッド・ソフト

オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CDハイブリッド化による圧倒的な音質向上で確固たる評価をいただいている ESOTERIC 名盤復刻シリーズ。発売以来 LP 時代を通じて決定的名盤と評価され、CD時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名盤を高音質マスターから DSD マスタリングし、世界初の Super Audio CDハイブリッド化を数多く実現してきました。晩年のカラヤンがザルツブルクでの上演と並行して生み出した名盤揃いのオペラの全曲盤の中から、1982~84年に録音された R.シュトラウス「ばらの騎士」を、世界で初めて Super Audio CDハイブリッドとして発売いたします。


■新しいメディアに取り組み続けたカラヤン

ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)は、レコード録音に対して終生変わらぬ情熱を持って取り組んだパイオニア的存在であり、残された録音も SP時代からデジタル録音まで、膨大な量にのぼります。
常に最新鋭の技術革新に敏感だったカラヤンは、録音技術が進むたびに新たな録音方式で自分のレパートリーを録音し直したことでも知られ、特に 1970年代後半からのデジタル録音技術、そしてその延長線上でフィリップスとソニーが開発したコンパクト・ディスクは、1981年4月、ザルツブルクで記者発表を行ってこの新しいメディアのプロモーションを買って出たほど積極的に支持し、その姿勢は CDというデジタル・メディアが LPに変わって普及していく上で大きな追い風となったのでした。


■カラヤン晩年のデジタル録音の清華

カラヤンが初めてデジタル録音を行なったのは、1979年12月~1980年4月のワーグナー「パルジファル」で、1980年1月~4月のモーツァルト「魔笛」がそれに続き(発売順は「魔笛」が先)、それ以降はほぼすべてがデジタル録音で行われるようになり、1989年に亡くなるまでの10年間でベートーヴェン、ブラームス、ドヴォルザーク、チャイコフスキーの交響曲など基本レパートリーの再録音のみならず、これまで演奏や録音のなかった新しい作品にも取り組み、カラヤンの最晩年の芸術の深まりを記録する膨大なディスコグラフィが形成されることになりました。オペラの全曲盤も 9組が制作され、「魔笛」と「トゥーランドット」の 2組を除いて、ザルツブルク音楽祭や復活祭音楽祭での実際のオペラ上演と並行して録音が制作されました。「ばらの騎士」もこの方式で収録され、1983 年 7 月のザルツブルク音楽祭における新演出上演を見越して、前年の 11月から録音が開始され、最終的に 1984年1月に録音が完成し、同年夏のザルツブルク音楽祭に合わせて発売されたのでした。


■カラヤンの「ばらの騎士」、「ばらの騎士」のカラヤン

「ばらの騎士」は、カラヤンにとって重要な意味合いを持つオペラでした。カラヤンにとって最初のポストであるウルム歌劇場時代に取り上げた馴染みのオペラの 1 曲であり(1932 年 3 月)、戦後の 1952年 2 月にはミラノ・スカラ座でも上演しています。しかし何といってもカラヤンと「ばらの騎士」とを強く結びつけたのは、1956年 12月にイギリスのフィルハーモニア管弦楽団と EMIに録音した全曲盤と、1960年のザルツブルク音楽祭における上演(祝祭大劇場のこけら落とし公演)およびその舞台のパウル・ツィンナーによる映画化でした。当代一のマルシャリンと謳われたエリーザベト・シュヴァルツコップのほか、旬の名歌手をずらりと揃え、万全の態勢で制作された EMI の LP と映画は、作品の魅力を世界的に普及させることに大いに貢献し、それと合わせて「ばらの騎士」といえばカラヤン、と作品と強く結び着いたイメージを広めたのでした。


■オーケストラがオペラのストーリーを語るがごとき緻密な指揮ぶり

1983年のザルツブルクでの上演は、カラヤンにとってほぼ20年ぶりにこのオペラを指揮する機会であり、その間のカラヤンの円熟の深まりが、同時期に録音された今回のドイツ・グラモフォン盤にも色濃く反映しています。遅めのテンポの中であらゆる音符やモチーフ、歌唱が吟味尽くされ、シュトラウスが単純なメロディの下に埋め込んだ複雑な伴奏もないがしろにされず、ちょっとしたフレーズにも指揮者の意志が反映していることがよくわかります。いわばオーケストラの演奏を聴いているだけでも、オペラのストーリーや登場人物の感情の動きを鮮明に感じ取れるほどです。そして、このオペラを日常的に上演するウィーン国立歌劇場のオーケストラでもあるウィーン・フィルが、艶のあるサウンドでカラヤンの指揮に敏感に呼応し、作品に籠められたノスタルジーや黄昏の雰囲気を余すところなく再現しているのが大きなポイントです。


■歌手も配慮の行き届いた適材適所のキャスティング

歌手陣は、カラヤンが当時オペラや声楽曲の上演で好んで共演し、お互いに音楽的に相通じていた、美声と表現力とを兼ね備えた旬の歌手が起用されています。アンナ・トモワ・シントウは、シュヴァルツコップのイメージの延長線上に新たなマルシャリン像を創造し、クルト・モルは幅広いヴォーカル・レンジを要求される極め付きの難役オックスを鮮やかに演じ切っています。アグネス・バルツァは、得意のカルメンを思わせる血気盛んなオクタヴィアンを聴かせ、いわば理想的なイメージのオクタヴィアンとなっています。ファニナルのゴットフリート・ホーニック、ゾフィーのジャネット・ペリー、ヴァルツァッキのハインツ・ツェドニクなども適材適所で、それぞれの役柄のキャクターを鮮明に体現しています。
ドミンゴ、パヴァロッティ、カレーラスなど録音ではカメオ的な有名歌手が起用される傾向のあったテノール歌手役に、本来の役柄にふさわしいリリックな声質を持つヴィンソン・コールがキャスティングされているのもカラヤンならではの慧眼といえるでしょう。またマリアンネ役には往年の名コロラトゥーラ・ソプラノ、ヴィルマ・リップ(カラヤンの 1950 年の「魔笛」録音での夜の女王役)、侯爵家の執事役には名エヴァンゲリストでもあったクルト・エクヴィルツが起用されるなど、細部まで拘った配慮の上で歌手のキャスティングがなされているのもこの録音の特徴といえましょう。


■最高の状態での Super Audio CD ハイブリッド化が実現

録音はウィーンのムジークフェラインザールで、約1年2か月の間に、4回の連続するセッションで行われました。響きが多いため必ずしも録音向きではないとされるムジークフェラインザールですが、1970年代初頭以来ウィーン・フィルを中心にこのホールで録音を重ねてきたドイツ・グラモフォンのノウハウがきっちりと蓄積されており、言葉が命であるシュトラウスのオペラであることを重視して、名歌手の美声にきっちりとフォーカスをあててディクションを明晰に収録しつつ、歌手陣を包み込むように周囲に広がるオーケストラの豊麗な響きを、幅広いダイナミック・レンジで捉えています。オーボエやクラリネット、ホルンをはじめとするウィーン・フィルの特徴的な木管・金管のソロもきっちりとそれらの美観を損なわずに再現され、艶のある弦楽器群も繊細なソロから厚みのあるトゥッティまでを余すところなく堪能することができます。
第2幕のオクタヴィアンが到着するまでの舞台裏の合唱(DISC2、トラック[3])、第3幕の料理屋の別室のバンド演奏(DISC2、トラック[3])などシュトラウスが舞台裏からの演奏と指定した遠近感には配慮されているものの、デッカのソニック・ステージのように舞台上の登場人物の動きをいちいち音で表現することよりも、シュトラウスの書いた音楽の響きの魅力を余すところなくステレオの音場の中で再現することに焦点が置かれています。デジタル録音の初期で、LP発売がCDに先行していた最後の時期の録音であるため、本格的なリマスタリングが行われるのは、今回が初めてとなります。

今回の Super Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターテープの選定から、最終的な DSD マスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特に DSDマスタリングにあたっては、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整された ESOTERICの最高級機材を投入、また MEXCEL ケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。 (エソテリック株式会社)



【収録内容】
R.シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」作品 59(全曲)
フーゴー・フォン・ホーフマンスタールの台本による 3 幕の音楽のための喜劇

[トラックリスト]
[DISC 1]
第1幕
1. 導入曲
2. 「あなたはすばらしかった、とても!そして今も!」(オクタヴィアン、マルシャリン)
3. 「元帥はクロアチアの森の中で」(オクタヴィアン、マルシャリン、執事、男爵)
4. 「奥方様は勿論わたしにお会いになるさ」(男爵、従僕たち、マルシャリン、執事、オクタヴィアン)
5. 「わしが足萎えの驢馬にでもなれと言うのですかい?」(男爵、マルシャリン、オクタヴィアン)
6. 「すぐにきますわ」「いやしからぬ身分の三人のみなし児で」(オクタヴィアン、三人のみなし児、帽子屋、動物売り、
ヴァルツァッキ)
7. 「固く武装せる胸もて」〔きびしさに胸を装う〕(歌手)「支度金のおくりものとしてじゃな」(男爵、書記、歌手)
8. 「ヒポリットよ、今日は私をおばあさんにしたのね」(マルシャリン、ヴァルツァッキ、男爵、アンニーナ)
9. 「とうとう行ってしまった。あの高慢ちきな、下卑た男」〔元帥夫人のモノローグ〕(マルシャリン)
10. 「ああ、また来たのね」(マルシャリン、オクタヴィアン)
11. 「でも、時は不思議なもの」(マルシャリン、オクタヴィアン、従僕たち)
[DISC 2]
第2幕
1. 導入曲
2. 「おごそかな日じゃ、大いなる日じゃ」(ファニナル、マリアンネ、執事)
3. 「試練のこのおごそかな時に当たって」(ゾフィー、マリアンネ)
4. ばらの献呈(オーケストラ演奏)
5. 「けだかくも美しき花嫁に」〔ばらの献呈の場〕(オクタヴィアン、ゾフィー)
6. 「従兄さま、私はあなたを前からよく存じておりました」(ゾフィー、オクタヴィアン)
7. 「もう私の許婚が参りましたわ」(ゾフィー、ファニナル、男爵、オクタヴィアン、マリアンネ)
8. 「ちょっとぐらい君が色目を使ったって」(男爵、オクタヴィアン、ゾフィー、執事、マリアンネ)
9. 「目に涙をたたえ」〔二重唱〕(オクタヴィアン、ゾフィー)
10. 「レルヒェナウ男爵さま!」(ヴァルツァッキ、アンニーナ、男爵、ゾフィー、オクタヴィアン、召使たち、マリアンネ、ファ
ニナル)
11. 「ああ、こんなになっちまった」〔オックス男爵のワルツ〕(男爵、召使たち、アンニーナ)
[DISC 3]
第3幕
1. 1導入曲とパントマイム
2. 「まだ、他にご注文は?」(主人、給仕、男爵)
3. 「駄目なのです。わたしは葡萄酒をのみませんの」(オクタヴィアン、男爵)
4. 「時はすぎ去り」(オクタヴィアン、男爵、アンニーナ、給仕たち、主人、4人の子供たち、ヴァルツァッキ)
5. 「止まれ、誰も動いてはいかんぞ!」(警部、男爵、主人、ヴァルツァッキ、オクタヴィアン、ファニナル、4 人の子供た
ち)
6. 「元帥公爵夫人がおん自らお出で遊ばされました」(主人、男爵、オクタヴィアン、警部、マルシャリン、ゾフィー)
7. 「すべては終わった」(マルシャリン、ゾフィー、男爵、アンニーナ、子供たち、給仕たち、主人、ヴァルツァッキ、薬師
たち、馭者、下男)
8. 「何ということでしょう!ただの笑劇にすぎなかった!」(ゾフィー、オクタヴィアン、マルシャリン)
9. 「今日か、明日か、あさってか」(マルシャリン、ゾフィー、オクタヴィアン)
10. 「マリー・テレーズ!…私が誓ったことは」〔三重唱〕(オクタヴィアン、マルシャリン、ゾフィー)
11. 「夢なのでしょう、本当ではないのでしょうか」(ゾフィー、オクタヴィアン、ファニナル、マルシャリン)


【出演者、演奏者】
マルシャリン(元帥ヴェルデンベルク侯爵夫人) アンナ・トモワ=シントウ(メゾ・ソプラノ)
レルヒェナウのオックス男爵 クルト・モル(バス)
オクタヴィアン(カンカンという別名で知られる若い貴族) アグネス・バルツァ(メッゾ・ソプラノ)
ファニナル(新しく授爵された金持ちの商人) ゴットフリート・ホーニック(バリトン)
ゾフィー(ファニナルの娘) ジャネット・ペリー(ソプラノ)
マリアンネ(ゾフィーに付き添う婦人) ヴィルマ・リップ(ソプラノ)
ヴァルツァッキ(陰謀屋) ハインツ・ツェドニク(テノール)
アンニーナ(ヴァルツァッキの仲間) ヘルガ・ミュラー=モリナーリ(アルト)
元帥夫人の執事 クルト・エクヴィルツ(テノール)
ファニナル家の執事 フランツ・カーゼマン(テノール)
暑気 カルロス・フェラー(バス)
料理屋の主人 カール・テルカル(テノール)
テノール歌手 ヴィンソン・コール(テノール)
警部 ヴィクター・フォン・ハーレム(バス)
3 人のみなし児 ブリギッテ・ポッシュナー(ソプラノ)
ヴァルトラウト・ヴィンザワー(メッゾ・ソプラノ)
マルガレータ・ヒンターマイヤー(アルト)
帽子屋 ガブリエレ・シマ(ソプラノ)
動物売り ホルスト・ニッチェ(テノール)
給仕 インゴ・コブリツ(テノール)
ヴォルフガング・ホルツァー(テノール)
ヴァルター・ツェー(バス)
ハンネス・リヒテンベルガー(バス)
下男 ヨハン・ロイチュニック(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団
(合唱指揮:ヘルムート・フロシャウアー)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

【録音】1982年11月22日~24日、11月29日~12月4日、1983年5月9日、10日、1984年1月8日~10日、ウィーン、ムジークフェラインザール


[初出]413-163-1(1984 年)
[日本盤初出]00MG0741~4 (1984 年 10 月 1 日)
[オリジナル・レコーディング]
[プロデューサー]ギュンター・ブレースト、レナーテ・クプファー
[ディレクター]ミシェル・グロッツ、ヴェルナー・マイヤー
[レコーディング・エンジニア]ギュンター・ヘルマンス
[エディティング]ラインヒルト・シュミット

[Super Audio CD プロデューサー] 大間知基彰(エソテリック株式会社)
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア] 杉本一家(JVC マスタリングセンター(代官山スタジオ))
[Super Audio CD オーサリング] 藤田厚夫(有限会社エフ)
[解説] 諸石幸生 黒田恭一
[企画・販売] エソテリック株式会社
[企画・協力] 東京電化株式会社