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金字塔である1960年録音のクレンペラーとのブラームスと、サージェントとのベートーヴェン:三重協奏曲の両ステレオ録音を世界初SACD化!
優秀録音。新規解説付
ブラームスのヴァイオリン協奏曲の最高の録音のひとつとして名高い、オイストラフとクレンペラーによる1960年録音盤が遂にSACD化!後のセルとの著名な1969年盤の前に、オイストラフが旧EMIに残したステレオ録音です。美しいヴァイオリンの音色が見事に捉えられた録音もまた見事な歴史的名盤。さらに1958年録音のサージェントとのベートーヴェン:三重協奏曲をカップリング。こちらも悠々とした名演です。現在のクレンペラー解釈の第一人者による新規解説と共にお楽しみください。今回の復刻のために、本国のオリジナル・マスターから新規で96kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリング。永久保存盤です。
オイストラフは旧EMIレーベルにも録音史上有数の名盤を残しました。良く知られているセルとのブラームス、カラヤンやリヒテル、ロストロポーヴィチとのベートーヴェンの三重協奏曲の録音は特に有名です。ブラームスのヴァイオリン協奏曲は他レーベルにモノラルで2枚を既にセッション収録しており、今回の1960年盤は3回目です。この後のセルとの1969年盤はその緊張感や類まれな競演により、日本では特に名盤として頂点に君臨しており、SACD含め何度も復刻されてきました。一方、今回のクレンペラーとの共演盤はその陰に隠れてなのか、CD時代以降、復刻の頻度も低い状況でした。しかしながら、この1960年盤はクレンペラーがわざわざ客演してきたフランス国立放送管弦楽団であることを抜きにしても、闊達なオイストラフのヴァイオリンと、セル盤より伸び伸びとした開放的な演奏、「サル・ワグラム」での録音の素晴らしさという点においては甲乙付けがたいどころか、セル盤をある意味上回っている演奏であることにも気付かされます。とりわけ今回のSACD化によるオイストラフのヴァイオリンの伸びやかさと美しい音色、柔和なボウイングには驚きます。加えて、カップリングにはカラヤン盤より確実に影が薄い(世間一般的には)ですが、1958年録音のサージェント盤を収録しました。こちらも演奏、録音共に見事です。気心知れたソリスト達ということもあり、心に染み入る名演を披露しています。
今回のSACD化ではヴァイオリン本来の音色が従来のCDに比べ格段に向上しました。その生々しい響きは一聴に値します。加えて、バックのオケの解像度も増し、両者の位置関係や掛け合いまで如実にわかるようになりました。それらはかなりの効果で、演奏自体の評価が変わるかも知れません。
このシリーズでは、SACD層では伸びのある高域と柔らかなニュアンスと共に高い解像度と豊かな音場を、CD層はまとまったしっかりとした音と共に押し出される実在感ある音色を目指しています。CD自体のポテンシャルも高く、むしろ両方の良さを堪能できるSACDハイブリッド盤としてもお楽しみください。尚、今回もクレンペラー企画の第1弾(モーツァルト2作品)と同様に、現代のクレンペラー解釈の第一人者による新規解説を掲載しました。
[制作ノート]
マスタリングに当たりましては、本体の解説書内にも表記してあります通り、過去に発売された音源と極力比較する検証も行なった上で音楽を最大限に生かすべく、オリジナルのアナログ・マスターテープを尊重した上での最適なマスタリングを心がけております。一般的にマスターテープはあくまで製品前の段階での素材であり、収録年代や保存状況、原盤に対するレーベルの方針により状態や程度がそれぞれ異なります。そのため各最終製品形態に合わせ、程度の差はありますがほとんどの場合、基本的に必要最小限の整音が前提となっています。 (資料提供:タワーレコード)
※SACDハイブリッド盤
※世界初SACD化
※デジパック仕様
※2019年最新マスタリング音源使用(SACD層、CD層を個別にマスタリング)。本国オリジナル・アナログ・マスターテープから96kHz/24bitでデジタル化を行ったマスターを使用
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用
※解説:川瀬 昇氏(新規解説)
【収録内容】
1. ヨハネス・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
2. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:三重協奏曲 ハ長調 作品56
【演奏】
ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)
レフ・オボーリン(ピアノ) (2)
スヴャトスラフ・クヌシェヴィッキー(チェロ) (2)
フランス国立放送管弦楽団 (1)
フィルハーモニア管弦楽団 (2)
オットー・クレンペラー(指揮) (1)
サー・マルコム・サージェント(指揮) (2)
【録音】
Recorded: 17-19, VI. 1960. Salle Wagram, Paris (1) 10, V.1958, No 1 Studio, Abbey Road, London (2)
【Original Recordings】
Produce r: Walter Legge、 Balance Engineer : Douglas Larter (1), Harold Davidson(2)
【原盤レーベル】
Warner Classics(旧EMI音源)
OTTO KLEMPERER / オットー・クレンペラー
ドイツ帝国領ブレスラウ(現・ポーランド共和国ヴロツワフ)出身の指揮者(1885-1973)