【クラブ/ダンス・ミュージック】いますぐ聴いてほしい オールジャンル2022 | ディスクユニオンのスタッフが一年の中で印象に残った作品を紹介 | 1ページ

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2022.12.24

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いますぐ聴いてほしい オールジャンル2022 - クラブ/ダンス・ミュージック
いますぐ聴いてほしい オールジャンル2022 - クラブ/ダンス・ミュージック


海外ではコロナ禍がほぼ収束状態として認知、それに伴い制作に比重をおいてきたDJ/プロデューサーたちもパーティー、フェス、ツアーとオフラインでの動きが活発化しています。加えて継続する世界的アナログブームによるインディーレーベル作品のプレス遅延による度重なる延期は今年も続くのだろうと予測していた2月24日。本原稿執筆時点では戦争が集結する要素も見えず、日本近海の状況も緊迫しつつあり、毎日の生活を送る上での音楽を聴く行為、体験する意味の重要性が増していると個人的に思います。選んだ10枚については、年間のセールスランキング上位をベースに各サブジャンル/スタイルから色々と選んだものです(THEO PARRISHのDJ-KICKSは発売日の都合上セレクトされていませんが、KDJのDJ-KICKSのようなスタイルで文句なしでベスト入り)。再発については今回は選んでおりませんが、ALVA NOTOと坂本龍一の一連の再発シリーズ、SOUND SIGNATUREからのAMP FIDDLERキャリア初期BOOGIE、GOLDMUND、YUNG BAEあたりは特に沢山求められました。また、2021年発表ながらプレス遅延やリプレスで今年売れたものとしてはMUSIC FROM MEMORYのALEX HO、WARPからのNALA SINEPHROといった作品も年間通して好調でした。アナログレコードについては円安と原材料の高騰による販売価格の上昇が収まる気配が見えない中、国内の同業小売店のバイヤーの方々についても、頑張っていきましょうと心新たにする一年でした。2023年もフィジカル作品をぜひお手にとってみて、魅力に触れてみていただければ幸いです。

■クラブ/ダンス・ミュージック | 2022 RANKING



アーティストタイトルフォーマットレビュー
1LOUIE VEGA / EXPANSIONS IN THE NYCLOUIE VEGAEXPANSIONS IN THE NYCLPムーディーマンからジョー・クラウゼル、ハニー・ディジョンまで参加し、最高のハウスミュージックと呼べる至高の4枚組LPアルバム! 未発表音源も収録した新パッケージもアナウンス!
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
2BURIAL / ANTIDAWNBURIALANTIDAWNLPコロナ禍を経て生み出された長編作品はアンビエント。闇覆う現代の中で一筋の光を見出すように世界を再構築する物語的な作品。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
3BONOBO / FRAGMENTSBONOBOFRAGMENTSLPフジロックでのパフォーマンスも圧巻だったBONOBOによる2022年初頭の大ヒットアルバム。ダンスミュージック的側面をこれまで以上に強めたカラフルな作品。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
4RON TRENT / RON TRENT PRESENTS WARM : WHAT DO THE STARS SAY TO YOURON TRENTRON TRENT PRESENTS WARM : WHAT DO THE STARS SAY TO YOULPシカゴハウスの重鎮によるニューアルバムはダウンテンポ中心のチルアウト作品。音楽家としての才能をこれまで以上に拡張し豪華ゲストとコラボ。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
5NU GENEA / BAR MEDITERRANEONU GENEABAR MEDITERRANEOLPイタリア・ナポリのモダンブギー集団EARLY SOUNDS一派を代表するユニットのニューアルバム。ソウル、ファンク、ジャズのリスナーも注目する才能。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
6FUMIO ITABASHI / HENRIK SCHWARZ / KUNIYUKI / WATARASE (JOE CLAUSSELL REMIX)FUMIO ITABASHI / HENRIK SCHWARZ / KUNIYUKIWATARASE (JOE CLAUSSELL REMIX)12"板橋文夫とヘンリク・シュワルツ、クニユキがコラボしたジャズハウスヒット作品をJOE CLAUSSELLがリミックス。美しいジャズナンバーに新たな精霊を下ろす。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
7JEFF MILLS AND THE ZANZA 22 / WONDERLANDJEFF MILLS AND THE ZANZA 22WONDERLANDCD創作意欲が全く衰えることがないジェフ・ミルズによるLIVEパフォーマンスを想定したプロジェクトによるワンマン・テクノバンド。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
8JACK J / OPENING THE DOORJACK JOPENING THE DOORLPカナダ・バンクーバーのニューエイジハウス重要レーベルMOOD HUTのアルバムはJACK Jによるまさかのドリームポップ作品。MUSIC FROM MEMORYと共に要注意。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
9JAZZANOVA / STRATA RECORDS - THE SOUND OF DETROIT - REIMAGINED BY JAZZANOVAJAZZANOVASTRATA RECORDS - THE SOUND OF DETROIT - REIMAGINED BY JAZZANOVALPドイツのクラブジャズユニットがデトロイトの名門ジャズレーベルの作品をリ・イマジンしてアルバムを制作。カバーではなく現代の作品として提示する
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
10FUMIYA TANAKA / ONE MORE THING (SECOND PART)FUMIYA TANAKAONE MORE THING (SECOND PART)LP世界規模で活躍し続けるグルーヴマスターDJ、田中フミヤによる最新2枚組ヴァイナル。音の鳴り、配置、強弱のバランス、組み合わせ。どこをとっても最高レベル。色気すら漂わせる官能のミニマル。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
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■いますぐ聴いてほしい オールジャンル2022 - クラブ/ダンス・ミュージック


アーティストタイトルフォーマットレビュー
250(イオゴン) / PPONG250(イオゴン)PPONGCD進化系ポンチャック。音源からアートワーク・マスタリングまで、すべてが最高です。
( 新宿ジャズ館 / 長門 )
BONOBO / FRAGMENTSBONOBOFRAGMENTSLP(レコード)2022年のファースト・インプレッションは本作。世界各地で行ってきたぱLIVEパフォーマンスをフィードバックしたような、これまでの作品の中で最もフィジカル性が高く、かつ感情に訴えかける、パンデミックのフラストレーションが解放される感動のオーガニック・エレクトロニック・ミュージック!
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
BURIAL / ANTIDAWNBURIALANTIDAWNLP(レコード)ダブステップのシーンから生まれた孤高の才能によるドープ巨編。アンビエントと呼ぶには不穏なコラージュをエフェクト、漆黑に指す一筋の光のように、時折垣間見えるメロウな旋律。1990年のKLFはチルアウトし、2022年のBURIALは静かに次の時を待つ。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
CENTRAL FIRE / THIS IS A SHOUT GOING OUTCENTRAL FIRETHIS IS A SHOUT GOING OUT12"(レコード)ばっちりの発掘をいつもしてくれる〈MINT CONDITION〉の多数のリイシューの中で良し悪しというより'22年リリースで最も印象の強かった1枚。'90年代初頭のカリフォルニアで流行していたアシッドブレイクスサウンドということですがノリは完全にヒップホップのそれと同じです。一度聴くと頭から離れないシャウトがすごく良くてフロアでかかったときに「集合!」みたいな号令の役割で浸透してほしいなあ、などと考えています。
( テクノ/ハウス部門 / 鈴木 )
DANIEL AVERY / ULTRA TRUTHDANIEL AVERYULTRA TRUTHLP(レコード)テクノ/IDMに求めるサウンドが全て詰まってます。今年、テクノを聞き逃した方はまずはこちらを是非。
( 新宿ジャズ館 / 長門 )
DANIEL MAUNICK / PERSISTENCE (2LP)DANIEL MAUNICKPERSISTENCE (2LP)LP(レコード)IncognitoのBlueyの子息として、 FAR OUT RECORDINGSからの アルバム2作目。前作同様にNu jazz,World~Clubシーンを繋ぐバランスの取れた作品。 それぞれ、Brazil,Afro、House,Brokenbeats,Downtempoと オーガニックな雰囲気と共にスモーキーさも漂う好トラックが並ぶ1枚。 Just DesertsやA Second Chanceの2曲は特に、 Detroit House,Beatdown方面の音好きは必聴。 フロアではもちろん、UKらしいラフ過ぎない繊細な音で構築された収録曲は BrokenbeatsやNu Jazzシーンを追っているリスナーにもお薦め。ゆっくり針を落としてホームリスニングとしてもじっくりと味わってほしい作品です。
( 新宿ジャズ館 / 田中 )
DEEPCHORD / FUNCTIONAL EXTRAITS 1DEEPCHORDFUNCTIONAL EXTRAITS 1LP(レコード)濃密な波となって寄せては返すノイズとフィルレコ。 耳の気持ちいポイントを刺激する耳かき的スタブ&パーカッション。 安心安定のDEEPCHORDサウンド。最高です。
( 下北沢店 / 鈴木 )
DJ PYTHON / CLUB SENTIMIENTOS VOL 2DJ PYTHONCLUB SENTIMIENTOS VOL 212"(レコード)個人的に今年よくDJでかけた1枚です。ディープレゲトン、デンボウのイメージが強いですが、さんざん焦らした後にくるアマピアノなどにも通じる地を這うベースラインや浮遊感のあるアンビエントグルーヴの13分に及ぶ長編"A1. Angel"は完全にフロア仕様。真っ暗で人の少ないフロアで、サブウーファーを響かせて聴きたい1枚です!
( 北浦和店 / 増田 )
ETERNAL LOVE / ALTER EPETERNAL LOVEALTER EP12"(レコード)ミラノの新鋭デュオによる12インチのファースト作。リリースはオーストラリアのシドニーから先鋭的なレフトフィールド/ブギー作品をリリースしてきた〈PLANET TRIP〉から。イタリアということもあり、イタロハウスやアーリートランスの影響下の軽快でコズミックなハウスや、スローなブレイクスなども収録。ハウスリスナーだけでなく、ブギーやヒップホップリスナーとも親和性が高いと思われるので是非手に取ってほしいです。
( 北浦和店 / 増田 )
GUCHON / PISTACHIO PARTY EPGUCHONPISTACHIO PARTY EP12"(レコード)邦人としては初となる独〈RAWAX〉傘下の〈CHIWAX〉からリリースしたGUCHONの12インチ。ゲットーテックやマイアミベースをバックボーンに持つ粗めの低音に、軽快なブレイクビーツやピアノリフが絡まる唯一無二のサウンドで、新たなフロアヒットの予感!DJ HAUS主宰の〈HOT HAUS RECS〉よりリリース(こちらも邦人初!)した"SUPER DELUXE EP"も合わせて是非!
( 北浦和店 / 増田 )
HODGE / SUB 100 / WHERE I WANNA BEHODGESUB 100 / WHERE I WANNA BE12"(レコード)今年のRAINBOW DISCO CLUBにも出演が決まっているHODGEによるNEWリリース。トライバルなビートにUKライクなヘヴィーベース、緊張感のあるスライスされた声ネタが特徴的なA1."Sub 100"が強力です!真っ暗でスモークが焚かれたダンスフロアで聴きたい一枚です。
( 北浦和店 / 増田 )
JACK J / OPENING THE DOORJACK JOPENING THE DOORLP(レコード)ニューエイジやアンビエントに対して早くからハウスミュージックとしての回答を提示してきたバンクーバーのMOOD HUT。同レーベルの旗手 JACK Jが放つファーストアルバムはまさかのインディー/ドリームポップ!
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
LOUIE VEGA / EXPANSIONS IN THE NYCLOUIE VEGAEXPANSIONS IN THE NYCLP(レコード)ハウスミュージックのトップに君臨し続ける LOUIE VEGAの豪華4枚組ニューアルバム。円安傾向になる前からお高いプライスでバイヤーとしてはおののきましたが、期待に答えすぎた最強のハウスミュージック・アルバム!!
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
MIND AGAINST / FABRIC PRESENTS MIND AGAINSTMIND AGAINSTFABRIC PRESENTS MIND AGAINSTCD人気MIXシリーズのFABRICからの一作です。世界的トップDJ DUOのMIND AGAINSTですが、やはり最強のグルーヴを響かせております。ディープ・テクノやダブ・テクノを横断しながら一つの世界観を作り上げていく様は、テクノならではの内省的な喜びも喚起してくれます。
( 神保町店 / 篠崎 )
MOGAMBO / URVIMOGAMBOURVI12"(レコード)バンコク産のアシッドトランス。何か壮絶なバックボーンを感じるレーベルの由来(WEBページをご参照)に違わぬ音を出していてハズレ無しの4曲収録。派手に聞こえるようで実は派手でもないという解き明かせないトリックがアシッド然としててよろしおすです。
( テクノ/ハウス部門 / 鈴木 )
NALA SINEPHRO / SPACE 1.8NALA SINEPHROSPACE 1.8LP(レコード)「音楽を奏でるのは瞑想的なこと」と語る、ロンドンを拠点に活動するカリブ系ベルギー人ミュージシャン ナラ・シネフロ。本作ではペダル・ハープとモジュラー・シンセを演奏し、型にはまらない独特な世界観を築き上げている。若干22歳の彼女の今後の作品にも大いに期待したい!
( JazzTOKYO / 良川 )
NU GENEA / BAR MEDITERRANEONU GENEABAR MEDITERRANEOLP(レコード)今年の夏一番聴いたイタリア、ナポリ出身のグループNU GENEAの最新作。昨年リリースされた7インチMARECHIAを筆頭に最高のダンスミュージックに仕上がっています。ビデオも要注目です。
( 名古屋店 / 藤本 )
PURELINK / PURELINKPURELINKPURELINK12"(レコード)とても自分好みのパッドが鳴っている作品でよく聴いていました。XPHRESHがリミックスしているB1.Butterfly Jamが特にお気に入りです。
( J-POP部門 / 浜島 )
RON TRENT / RON TRENT PRESENTS WARM : WHAT DO THE STARS SAY TO YOURON TRENTRON TRENT PRESENTS WARM : WHAT DO THE STARS SAY TO YOULP(レコード)11年ぶりのニューアルバムがポスト・インターネット的なラウンジ・ミュージックになるとは誰が想像したでしょう。シカゴハウスの重鎮としてディープなハウスを生み出し続けてきたベテランが豪華ゲストを招致して築き上げたマスターピース。
( テクノ/ハウス部門 / 猪股 )
RON TRENT PRESENTS WARM / 0RON TRENT PRESENTS WARM0CD要所要所でらしさを感じさせるも、Warmという別名義でリリースされているとおりグッとBPMを落としアンビエント路線の楽曲が並んだアルバム。聴く前に「らしくない」アートワークと思いましたが、何度か聴き終えた今は納得。週末、夕方、だらーっと流しておくと心地よいです。
( SP・BP部門 / 島田 )
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