2011年上半期を振り返る! 『Elegant Confections』リリース記念INNER SCIENCE緊急インタビュー ! <前編>

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2011.06.29

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4年ぶり5枚目のアルバムとなった『Elegant Confections』を、

2011年1月にリリースしたINNER SCIENCE。

彼らしさを十分に感じるオリジナル盤とアンビエント盤の2枚組みでリリースされた今作は、

今年リリースされた上半期の作品の中でも、とても印象に残った良作だと感じる。

そして、サウンドとしてもアーティストとしてもどの範疇にも収まらない彼独特の空気感

とスタイルに、これからの音楽シーンに必要なアイデアやヒントが垣間見れるような気がする。

そんなINNER SCIENCEに、彼自身の音楽活動と作品を振り返りながら、

彼の生い立ちを含めて色々話をしてもらいました。

ディスクユニオンでは、彼の初期のタイトルから最新のタイトルまで、取り扱い中([INNER SCIENCE関連バックカタログ])!

ご興味ある方は是非チェックしてみてください。


disk union club music 担当 三河


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INNER SCIENCE               
 

「まず俺からリリースしていった方がいいんじゃないか?ってなって。」

 
(( INNER SCIENCE/10Track Sampler [ONEOWNER/2001]を手にとって、))

INNER SCIENCE/10Track Sampler

MIKAWA(以下M) :  それは、いつのアルバム?


INNER SCIENCE(以下I) :  2001年ですね。じつは、ここに12インチが出るって書いてあるけど、

  プレス代行会社に全部持って行かれたんですよね。

  1000枚位で30万くらい、マスタリングもしてるし。


(( CHU a.k.a Surviva/Oar [ONEOWNER/2001]を再生。))
 ※CHU ~、はINNER SCIENCEが当時ラップしていた時の名義。

CHU a.k.a Surviva/Oar

I & M :   うおーあついな~。


I :  この前に実は、INNER SCIENCE名義でM2という

  ラッパーの友達とコンピに参加してるんですよ。

  アナログにもなってるんです。

  そのコンピが2000年。

  そしてこのアルバムからの先行7インチも2000年。

  ONEOWNER(INNER SCIENCEが2000年頃から運営に携わっていた自主レーベル)

  のリリースでは、その7インチが1番最初ですよ。

  最初レーベルにMCが三人いて、

  俺がその時期にK-BOMBさんのテープアルバム

  に参加させてもらって。

  その流れから、まず俺からリリースしていった方がいいんじゃないか?ってなって。

  ちなみにその7インチの片面はアルバムに入ってない。


M :  ユニオンでも高値で入ってないのかな?


I: 多分ないですよ(笑)ウチに在庫あるからオーダーいつでも待ってます(笑)


((ラップ部分が流れ始める))


I & M : おー


I :   こう聴くと、やっぱり音悪くないかな(笑)。


M :  トラックも全部ですか?


I :  そうです。

  なんとなく今の曲の創り方と近いような気がしますね。

  色々な断片を集めるって意味では。


M :  これが、初めてのCDの自主音源という事ですよね。


I: そうですね。


M :  CDつくった時の事覚えてますか。


I : 思い出せないなー。


M :   当時はまだ今と違って、CDを自主でプレスする流れはそんなに浸透してなかったと思うけど…どうでした!?


I :  自分はCD創って流通にのせれば、売れると思ってましたよ。当時のディストリビューターはなくなったんですけどね。


M :  どこの流通を使ってたんですか?


I : 原楽器さんでしたね。

  CDは、初回200枚位で、返品もちょこちょこありました。

  全然リクープとかはできていなかったですね。

  ユニオンには委託で取り扱ってもらったような気がします。


M :  当時は、MCとしてバリバリやってた感じですか?


I : バリバリって程ではないけど、当時BACK DJがいて、

  ありもののトラックでやったりしてました。

  7inchを創ったけど、インストもなかったし。

  それがまた、なんだかおかしな曲で…。


M:  何曲目!?


I : CDの14曲目。ずーっと頭が長い(笑)


((PLAY ~))


M :  (7inchのアナログを見て)マーキング用のステッカーが3つも貼ってあるね。


I:  きっと、このアルバム用に声ネタを擦ってたのかも。


M :   おー!確かにそういう時代ですもんね。


I :  そういう時代です。CDJがない時代ですから。

  その後に、INNER SCIENCEの1stアルバムと言われる
  
  『10 TRACK SAMPLER 』に繋がります。

  これもほら、ジャケットが2色じゃないですか。

  これも当時4色にすると高いから2色でお願いしますって

  デザイナーさんに言ったんじゃないかな。


M :  アナログはCDとバージョンが違うんですか?


I:  いや、同じです。7インチ制作当時はスタジオで録ったから

  バージョン違いとか録れる余裕もなくて。


M :  DOPEな感じですね。(CDの方に)インストも入ってる?


I:  スキット的なものですけど入ってますよ。


M :  これ聴くの何年振りですか!?


I : いや、そんなでもない(笑)。

  アルバムなのに、全然熱いタイトルじゃないけど。

  それは、今にも通じる部分でそんなところではシェアしたくないっていうか。。


M :  名前を変えたのは何かあったの?


I :  なんというかオルターエゴみたいな感じ。

  ラッパーの人がプロデュースする時に違う名前とかあるじゃないですか。


M :  なるほど、その感覚ですね。 


I :  当時のblastのインタビューでは、

  自らが自分の事を頑張って異人化扱いしているという、

  今見ると結構キツめの自己演出があったりしてた(笑 )


(( まだまだ イントロが流れてる ~ ))

 
I :  長いなー、このイントロの間に1ヴァース、ラップできる…。

  でも、あえてこういう構成にした気がします。

  なぜなら面白いから。今聴いてもdopeだなー(笑)。


(( Rapがようやく入ってくる。))


I & M :   おおーー。


((つづきます))