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※デジパック
1970 年生まれ、フィラデルフィア出身のピアニスト、エリック・リードの最新スタジオ録音が登場。Savant レーベルやMaxJazz、日本のレーベル等からピアノ・トリオや様々なフォーマットの録音を発表しているがSmoke Sessions Recordsからは2014 年以来久々の発売。最近はセロニアス・モンクをテーマにした作品等を立て続けに発表しているが、本作はエリック・リードが影響を受け、想い入れのある様々なアーティストの曲をとりあげ、新しい味付けと解釈で演奏している。エリック・リードのオリジナル
が3 曲、他の6 曲はシダー・ウォルトン、スティービー・ワンダー、ビートルズ、ジョン・コルトレーン、フレディ・ハバード等の有名曲が新鮮なアレンジで収録されている。
録音は近年エリックと共に活動している懇意のメンバーとのカルテット編成。2018 年もこの録音メンバーでヴィレッジ・ヴァンガードに出演した。2008 年のモンク・コンペティションで2 位の実力を持つ若手アルト奏者ティム・グリーン、ベーシストはエリック・リードとの共演歴も長いマイク・グローラ、ドラムスはNY のジャズシーンで活躍中のマクレンティー・ハンターが参加している。アルバムはゆったりとしてオーソドックスなピアノ・トリオ演奏のタイトルチューン“Everybody Gets the Blues”からスタートする。
2 曲目の“Cedar Waltzin”はエリックが2006 年にシダー・ウォルトンに書いた曲、シダーはこの曲をとても喜んでくれてエリックはそのことを大変誇りに思っていたそうだ。シダーが好きだったスティーヴィー・ワンダーの曲がエンディングに付け加えられている。その他、コルトレーンの“Naima”はFender Rhodes を使っての演奏、2017 年のアルバム『A Light in Darkness』ではソロで収録されていたビートルズの“Yesterday”とスタンダード曲の“Yesterdays”が交互に出てくるスローバラード(M5) も興味深い。その他フレディー・ハバード作曲のワルツ“Up Jumped Spring”とお馴染みの曲のオンパレード。
それぞれの曲が持つ無限の可能性をジャズに取り込んだ聴きごたえのある注目作。「長い間、私は自分の本能を無視しました」とエリック。 「遠回りをしましたが、私はあらゆる種類の人々や異なる種類の音楽で遊び始めました。このアルバムは私にとってのターニングポイントです。 やろうと思っていたことをやっと始めました。」と。
Eric Reed (p & fender rhodes), Tim Green (as, ss), Mike Gurrola (b), McClenty Hunter (ds)
Recorded November 6, 2018 at Sear Sound Studio C in New York City on a Neve 8038 Custom Console.
ERIC REED / エリック・リード