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85年ミニ・アルバムEPが12"リイシュー!

5歳でピアノを弾き10歳でギターを習得。校則の短髪に反発しオースティンのハイ・スクールを卒業直前にドロップアウトしたのち、ローカルR&Bガレージ・バンドTHE SPADESで覚醒。その後の顛末はご存知の通りで、アシッドの権化と化した60年代の13TH FLOOR ELEVATORS時代、ドラッグの魔物の成れの果てな70年代の囚われの時代を経て、80年代に入ってようやく悪魔やエイリアンとともに大復活。テキサスが産み落とした「BUDDY HOLLY以来の最高のシンガー/ソングライター」ことダラス生まれのROGER KYNARD 'ROKY' ERICKSON。

SIR DOUGLAS QUINTETにも参加した彼の地のレジェンド・ベーシストSPEEDY SPARKSのプロデュースを得て、こちらもSDQに参加するドラマーERNIE DURAWA、さらにこちらもSIR DOUG & THE TEXAS TORNADOSメイトのギタリストHARRY HESS、SUPERNATURAL FAMILY BANDのギタリストJOHN REEDという温故知新なメンツが揃い、フランスの先鋭レーベルNEW ROSEから少量リリースとなった意欲作。

ALIENS期の凶悪で悪魔的な歌詞は鳴りを潜め、クリーンなアレンジメントの中で愛について歌うROKY。サイケデリアにカントリー・ロック、スワンプ・ロックにブルースといった彼らの出自から始まりながら、それらすべてが柔らかくジェントルなナヨ声に集約。OKKERVIL RIVERやBONGWATERもカヴァーしたフォーキー"YOU DON'T LOVE ME YET"、ハードでブルージーな"THE HAUNT"にJOHN FOGERTY風のヘヴィなブルース・スワンパー"DON'T SLANDER ME"、のちにJAD FAIRをはじめとした全オルタナ・バンドに愛されるBUDDY HOLLY直下の泣きの名ポップ・バラッド"STARRY EYES"といった煌めきとポップネスに溢れた確かな楽曲群は、のちBUTTHOLE SURFERSバックアップの95年作『ALL THAT MAY DO MY RHYME』へも結実していきます。