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*LP
出たーっ!!! 60年代ブルーノートを代表する一枚、ジョーヘンのワンホーン屈指の名作、ジャズファン全員避けては通れない大傑作が『インナー・アージ』。まずジャケが素晴らしい。農紺フィルターのかかったジョーヘン横顔クールショット。こぢんまりとセンス良く配置された斜体フォントのタイトル。絶妙な赤オレンジの上部。ジャケの1/2を塗りつぶしたリアルブラック。どの角度から見ても、近くからでも遠くからでも、目を細めても格好いい。『格好いいジャズはジャケも格好いい』の定説通り。64年録音の本作はモーダル&スリリングなジョーヘンのブロウを満腹に堪能できる大傑作。サイドメンはマッコイ・タイナー(p)、ボブ・クランショウ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。三人とも背筋ぞくぞく級のいい仕事。特にマッコイの重いタッチで一音一音積み重ねるモード奏法がダークな味付けになってます。まずはA1タイトル曲。ジョーヘンとクランショウのユニゾン、エルヴィンのハイハット、マッコイのブロックコードが高度に混合した幕開け。テーマを聴いただけで四人がニュースタイルを目指してるのを感じます。5年前にはその片鱗さえ存在していなかったコード進行やリズム。革命的な進化。A2「アイソトープ(同位体)」。テーマにおけるジョーヘンとマッコイの絡みはタイトル通り。複雑な小節設定とうねるメロディー。まさに高純度な同位体。B1「エル・バリオ」はイントロで出るジョーヘンのフラジオ音に即撃沈。まるで魂の叫び。心の雄叫び。こういうその人にしか出せない『絶対的な音』ってすごく快感。エルヴィンの打ち方も格好いい。何より溢れ出すオリエンタル感がたまんないなぁ。続くB2「ユー・ノウ・アイ・ケア」は『男の優しさ』を感じるスローバラード。文句ナシのジョーヘン的演出。ラストB3はおなじみ「昼も夜も」。しかしおなじみのこの曲をおなじみに演奏する訳はなく......聴いてみてください。ジョーヘンやっぱすげぇやってなります。
■JOE HENDERSON(ts), MCCOY TYNER(p), BOB CRANSHAW(b), ELVIN JONES(ds). 1964年録音
JOE HENDERSON / ジョー・ヘンダーソン