ディスクユニオンに入社した頃、ヒューストン・パーソンに陶酔していた。その当時、OJC(ORIGINAL JAZZ CLASSICS)でリリースされていたのが、ソウル・ジャズ系のPRESTIGE盤だった。OJCの番号で言うところの300番台だ。そのアタリには全く興味がなかったハズなのに、繰り返し店頭演奏されるそれらを聴いているうちに、だんだんと好きになった。ボクは特に『GOODNESS!』(PRESTIGE-7678)HARDTIMESに完全に魅了され毎日、毎朝、毎昼、毎晩聴き続けた。 という訳でヒューストン・パーソンには今でも関心があり今回の新譜も楽しみして開封した。もう既に何度も聴いているのだが、まず全体が完全にヒューストン・パーソンのトーンで占められているというか雰囲気で支配されている。メンバー全体がヒューストン・パーソンのやりたいことを理解している。そんなことに気がついた。往年のベテラン、スタン・ホープはバリバリの現役だ。PAR-OLA GADD(b)はスウェーデンのベーシストでVLADIMIR SHAVRANOVをフューチャーした作品も出している。しかしこうして聴いていて思うのは、はやりスローな曲でのヒューストン・パーソンのテナーが絶品であるなぁということ。「ALL SOUL」「LET IT BE ME」「PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE」が最高です。今昼間なのに、もう呑みたい気分。
