サン=サーンス: ヴァイオリン協奏曲第3番

HENRI MERCKEL アンリ・メルケル

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レーベル
KK-USHI
国(Country)
JPN
フォーマット
CD
規格番号
KSHKO-53
通販番号
1006739819
発売日
2015年07月01日
EAN
2299990061430
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商品詳細情報

ヴァイオリニストの“伊達男”アンリ・メルケルの名技

“ダンディズム”は、身出しなみや行動における“粋なかっこよさ”から、「自らの人格に秘められた美という発想を洗練するあり方」として、欧米の男性文化として定着・継承されています。就中フランスでは音楽においてもこの様な“ダンディズム”がお家芸であり、今日では忘れ去られているヴァイオリニスト、アンリ・メルケルはその様な音楽家の中で、サンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番の演奏にかけては、並ぶ者いがないと言われる存在でした。
彼は1897年にパリで生まれてヴァイオリンの天才少年として知られ、パリ音楽院でヴァイオリンを学んだ後にストラム管弦楽団奏者を皮切りにパリオペラ座管弦楽団のコンサートマスターを経てパリ音楽院管弦楽団のコンサートマスターに就任し、併せてソリストとしても広く活動して、1932年には本CDに収録されているスペイン交響曲をピエロ・コッポラ指揮バルドー管弦楽団の伴奏を得て録音して1934年度のフランスディスク大賞を受賞しました。そして、1935年には同じバックアップのもとでサンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を録音し、それらは、第2次世界大戦前は定番の一つとして賞賛されており、就中サンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番は、今日でもSPレコード愛好家の間では、「フランチェスカッティーによる同曲の演奏を上回る」とさえ言われています。この度、同曲とラロのスペイン交響曲のフランスHMVのSPレコード2セットを入手できたので蘇刻致しました。
スペイン交響曲は、録音当時フランスで流行していたと言われているスペイン趣味が反映された上品で時に軽妙さを感じさせる、紛れもないフランス的な演奏です。そして、お目当てのサンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番は、名盤の誉れ高いフランチェスカッティーのモノラル盤と並ぶ演奏であり、フランチェスカッティーが美音に徹していて、時として芯が弱く感じられる向きがあるのに対して、メルケルの演奏は凛としていて、時には美音が転じて啖呵を切る様な激しさがあります。これこそがダンディズムの神髄で、作曲者は恐らくメルケルに軍配を上げる様な気がしています。 (制作元提供資料)

【収録曲 / 録音年】
[1] サンサーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番(1935)
[2] ラロ:スペイン交響曲(1932)

【演奏者】
アンリ・メルケル(ヴァイオリン)
ピエロ・コッポラ(指揮) バドルー管弦楽団

【制作者紹介】村岡輝雄
1967年九州大学大学院を卒業。日本ビクター(株)研究所・音響情報研究室長、武蔵工業大学・教授、東京大学先端科学技術研究センター・客員研究員を歴任し、現在は日本女子大学文学部・客員研究員として音文化の研究に従事、併せて東京大学高齢社会総合研究機構の人間情報工学・伊福部研究室で音響信号処理の研究を行なっている。高校時代よりオーディオに取り組み、大学・大学院で電子通信工学を学んで日本ビクター(株)に入社後はプロ研究者に転向。入社後10年以上に亘って録音スタジオやレコード技術部門と連携して音楽録音技術とアナログレコードの研究に取り組み、4チャンネルレコードCD-4の基本設計とレコードカッティング/トレシング歪みの研究で工学博士を取得。ディジタルオーディオ時代以降は大学時代の音声合成認識研究の延長としてディジタル信号処理研究に取り組み、非調和周波数解析GHAの研究と実用化を行なった。大学時代から吹奏楽とオーケストラに参加し、業務で修得した録音技術を駆使して200枚以上のCDを制作して今日に至っている。