WAGNER: "TRISTAN UND ISOLDE" (SACD) / ワーグナー: 楽劇「トリスタンとイゾルデ」全曲

CARLOS KLEIBER カルロス・クライバー

限定生産 / SACDハイブリッド盤 3枚組

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11,916円(税込)

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  • 紙ジャケ
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レーベル
エソテリック (ESOTERIC)
国(Country)
JPN
フォーマット
SACD
組数
3
規格番号
ESSG90183
通販番号
CL-1007676541
発売日
2018年06月22日
EAN
4907034222063
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商品詳細情報

ESOTERIC特約店のみの限定販売
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※制作元完売の際は何卒ご容赦ください。

2018年6月・オペラ2タイトル発売

C.クライバー
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」
品番:ESSG90183 (3枚組)
H.v.カラヤン
ヴェルディ:「オテロ」
品番:ESSD90186 (2枚組)



クライバー最後のセッション録音となった空前の「トリスタン」が、世界初 Super Audio CDハイブリッド化。 
 
■ESOTERIC ならではのこだわりの Super Audio CDハイブリッド・ソフト

オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CDハイブリッド化による圧倒 的な音質向上で確固たる評価をいただいている ESOTERIC 名盤復刻シリーズ。発売以来 LP 時代を 通じて決定的名盤と評価され、CD 時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名 盤を高音質マスターから DSDマスタリングし、世界初の Super Audio CD ハイブリッド化を数多く実現し てきました。カルロス・クライバーの名盤は、当シリーズでもこれまで「ブラームス:交響曲第4番」、 「シューベルト:交響曲第8番《未完成》&第 3番」、「J.シュトラウス:喜歌劇《こうもり》」、「ヴェルディ: 歌劇《椿姫》」(グレイト4オペラズのセット)と4点を発売してきましたが、今回はその真打ともいうべき、 ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」を世界で初めて Super Audio CDハイブリッド化いたします。 
 

■クライバー最後のセッション録音にして、クライバーが指揮した唯一のワーグナー

録音嫌いで知られたカルロス・クライバー(1930-2004)が正規のセッション録音で残したオペラ全曲 盤はわずか4つ。そのうち最後のセッション録音となったのが、1980年から1982年にかけて 3年がか りで収録されたワーグナーの「トリスタンとイゾル デ」です。クライバーが初めて「トリスタン」を指揮したのはシュトゥットガルト・オペラ時代の1969年9月のことで、故ヴィーラント・ワーグナーの演出 プランと舞台装置をもとに、トリスタン役のヴォル フガング・ヴィントガッセンが演技指導をする形で の新演出で、ヴィントガッセンのほかイングリット・ ビョーナー、オットー・フォン・ロール、グスタフ・ナ イトリンガーら当時の名歌手を揃えた公演は絶賛 を浴びました。1973年にはウィーン国立歌劇場 に「トリスタン」でデビュー、さらに翌1974年から1976年にかけてはバイロイト音楽祭でも「トリスタ ン」を指揮するなど、このオペラは、「ばらの騎士」、「オテロ」、「椿姫」などと並んで、1970年代のクラ イバーにとっては必ず成功を収めることのできる 十八番ともいえる代表作となりました。そうした状 況を受けて、ドイツ・グラモフォンはバイロイト音楽 祭などでのライヴ収録を提案したものの、長時間の公演での歌手の疲労やオーケストラとの不十分なバランスなどを憂慮したクライバーの同意を得ることができず、最終的には、クライバーが 1973年に 「魔弾の射手」で初めてセッション録音を手掛けた時のパートナーである名門オーケストラ、シュターツカペレ・ドレスデンを起用し、セッション録音のプロジェクトとして実現したのです。
 

■意外なイゾルデ役の選択も含め、当時最高のキャストが集結

キャストもクライバーの希望で綺羅星のごとき名歌手が結集しています。トリスタンにはちょうど同役を 手掛け始めていたルネ・コロ、マルケ王には既にバイロイト音楽祭でクライバーと共演していたクルト・ モル、ブランゲーネにはミュンヘンの「ばらの騎士」や「こうもり」でクライバーの盟友だったブリギッテ・ ファスベンダー、クルヴェナールには伝説的なフルトヴェングラーの「トリスタン」全曲盤にも参加してい たディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが起用されるなど文字通り完璧な布陣。往年の名テノール、 アントン・デルモータが第3幕に登場する牧童というチョイ役でカメオ的に出演しているのも印象に残り ます。歌手の選択で意外だったのは、クライバーがイゾルデ役に、モーツァルト歌手として一世を風靡 していたマーガレット・プライスを敢えて起用したことでしょう。イゾルデ役はもちろんのこと、ワーグナー のオペラとも縁がなかったプライスは、既成概念に縛られず、ピュアでのびやかかつ情熱的な声と明確なドイツ語のディクションとで、クライバーの望む通りのイゾルデ像を描き出しています。
 

■大歌手も納得したクライバーの演奏解釈

クライバーはセッション前にオーケストラだけのリハーサルを 10回要求するなど万全を期し、歌手、合唱団とも綿密なピアノ・リハーサルを重ねてセッションに臨み、クルト・モルは「クライバーはこの作品の あらゆる細部まで知り尽くし、細かく分析的なリハーサルを積み重ねていったのですが、その結果は頭ではなく、あくまでも心と感情から出た音楽になったのです」とその音楽作りに共感を寄せ、さらに大ヴェテランのフィッシャー=ディースカウも「これは、私の生涯で、本当の意味でリハーサルをすることができる指揮者と共演した最後の機会でした。リハーサルで指摘されるあらゆることが大切だと実感できたのです」と振り返るほどの充実度を感じていました。史上初の「トリスタン」全曲録音となったフルト ヴェングラー盤以来、ショルティ、ベーム、カラヤン、バーンスタインら、20世紀の名だたる名指揮者た ちがそれぞれの個性を傾注してこのオペラの名盤を刻んできましたが、その中でもオーケストラと歌手の充実度、そしてこのオペラの底知れぬ深みを優秀なサウンドで捉えた全曲盤として、このクライバー 盤は一頭抜きん出た存在感を示しています。

 
■ルカ教会での優秀デジタル録音

録音が行われたドレスデンのルカ教会は、19世紀末から20世紀初頭にかけて建立され、第2次大戦中のドレスデン爆撃によって大きな打撃を受けたものの、1950年代後半からはオーケストラの練習 及び録音に用いられるようになり、1960年代からは録音用スタジオとしての機能が段階的に整備され、 ヨーロッパ随一の録音会場として知られるようになりました。教会といっても現在の内装は明るくモダン で、響きもクリアで明澄、過度な残響もなく、大規模なオーケストラやオペラの録音でもサウンドが混濁 しないため、東ドイツが共産主義時代だったからさまざまな録音に起用されてきました。このクライバー の「トリスタン」でもその伝説的なサウンドは健在で、歌手の歌唱の背後に大きく広がる深みを湛えた オーケストラは、決して各パートの明晰さを失わず、クライバーの要求する幅広いダイナミックス(特に 弱音の領域の表現の精緻さが捉えられているのはデジタル録音ならでは)を申し分なく捉えています。 第1ヴァイオリンを左側、第2ヴァイオリンを右側に分け、その間にヴィオラとチェロ、中央奥にコントラ バスを置くという独特のオーケストラ配置は晩年のクライバーがこだわったものでした。デッカのオペラ 録音などでよく用いられた(同時発売されるカラヤンの「オテロ」でも顕著)、登場人物の舞台上での動 きを音化したり、効果音や空間性を誇示したりすることもなく、固定化した音像に終始するのも、かえっ てこの「トリスタン」というオペラには相応しく、音楽そのものの深みに思う存分浸りきることができます。

 
■音楽の流れを途切れさすことなく、最高の状態での Super Audio CD ハイブリッド化が実現

この「トリスタン」は当初LP5枚組で発売されましたが、音楽の流れを途切れさせたくないというクライバーの「強い希望によって」、各面の切れ目はフェイドイン/フェイドアウトで処理されていたのも異例でした。1986年にCD化された時には4枚に切られ、その処理が踏襲されましたが、その後DG OriginalsでのOIBPマスタリング盤では各幕をディスク1枚に収める編集がなされ、クライバーの希望通り、途切 れることなくこのオペラを味わうことができるようになりました。今回のSuper Audio CDハイブリッド化に 当たっては、これまでのエソテリック企画同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特に DSDマスタリングにあたって は、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターとに、入念に調整されたエソテリック・ブランド の最高級機材を投入、また同社の MEXCEL ケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。


【収録内容】
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」(全曲)
3幕の劇/台本:リヒャルト・ワーグナー
 
【配役・演奏者】
トリスタン  ルネ・コロ(テノール)
イゾルデ  マーガレット・プライス(ソプラノ)
ブランゲーネ ブリギッデ・ファスベンダー(アルト)
マルケ王  クルト・モル(バス)
クルヴェナール ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
メロート  ヴェルナー・ゲッツ(テノール)
舵取り  ヴォルフガング・ヘルミヒ(テノール)
若い水夫  エーバーハルト・ビュヒナー(テノール)
牧童  アントン・デルモータ(テノール)
 
歌唱指導:ヘルムート・ヴィーゼ
 
ライプツィヒ放送合唱団 (合唱指揮:ゲアハルト・リヒター)
シュターツカペレ・ドレスデン
指揮:カルロス・クライバー
 
【録音】
1980年8月26日、27日、29日、31日、10月18日~26日
1981年2月5日~10日、4月10日、21日、1982年2月27日、4月4日、ドレスデン、ルカ教会
VEBドイッチェ・シャルプラッテン(当時のドイツ民主共和国、ベルリン)との共同制作
 
[初出] 2741 006(1982 年)
[日本盤初出] 00MG0440~4(1982年12月25日)
 
[オリジナル・レコーディング] デジタル・レコーディング
[プロデューサー]Dr.ハンス・ヒルシュ
[ディレクター]ハンス・ヴェーバー
[レコーディング・エンジニア]カール=アウグスト・ネーグラー
[エディター]ヨープスト・エーバーハルト、ライナー・ヘプフナー、ラインヒルト・シュミット
 
[Super Audio CD プロデューサー]大間知基彰(エソテリック株式会社) 
[Super Audio CD リマスタリング・エンジニア]杉本一家(JVC マスタリングセンター(代官山スタジオ)) 
[Super Audio CD オーサリング]藤田厚夫(有限会社エフ) 
[解説]諸石幸生 渡邊 護
[企画・販売]エソテリック株式会社 
[企画・協力]東京電化株式会社