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★かのリヒテルが手ばなしで称賛し可愛がったピアニスト、エリーザベト・レオンスカヤ。彼女も今年72歳で、現在数少ない巨匠芸を味あわせてくれる存在となりました。 ★ポルトガル語で「郷愁」を意味する「サウダーデ」と題されたアルバム、ラテン作品集かと思いきや、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチらロシアの作品が集められた最新録音。最近のレオンスカヤは神業のようなシューベルトで絶賛されていますが、当然ロシア作品も同じくらい素晴らしく、それを聴きたいという声がたくさんありました。 ★チャイコフスキーの「ピアノ・ソナタ ト長調」は何故か最近録音が増えていますが、リヒテルの古い録音がボルテージの高さとダイナミックな技巧で代表盤とされています。レオンスカヤは終始堂々としながら、盛り上がる箇所では華々しいテクニックを披露するなど、最良のロシア・ピアニズム健在ぶりを示しています。またショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第2番は、1992年のテルデック盤から四半世紀ぶりの再録音。それも素晴らしい演奏でしたが、さらなる円熟味を増しほとんど神業。誰にも真似できない説得力に脱帽させられます。 ★さらに嬉しいのがラフマニノフ。レオンスカヤのラフマニノフの独奏曲は意外になく、ほとんど初めて接する世界と申せましょう。それも浅田真央が使って人気の「前奏曲嬰ハ短調」や、同じ組曲の第1曲で若きラフマニノフのナイーヴさが心を打つ「エレジー」など宝物にしたくなる素晴らしさ。シューベルト以上にレオンスカヤの魅力と凄さを実感させてくれる一枚です。 (資料提供:キングインターナショナル) 【収録内容】1チャイコフスキー:ピアノ・ソナタ ト長調Op.37 2ショスタコーヴィチ:ピアノ・ソナタ第2番ロ短調Op.61 3ラフマニノフ:前奏曲嬰ハ短調Op.3の2 4同:前奏曲嬰ト短調Op.32の12 5同:前奏曲変ホ長調Op.23の12 6同:エレジーOp.3の1 【演奏者】エリーザベト・レオンスカヤ(ピアノ) 録音:2017年2月20-21日/ブレーメン・ゼンデザール
ELIZABETH LEONSKAJA / エリーザベト・レオンスカヤ
ロシアのピアニスト