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2012年4月29日に90 歳を迎えたトゥーツ・シールマンスの感動の記念コンサート映像。大巨匠、トゥーツ・シールマンス。ビル・エヴァンス、ジャコ・パスト リアス、パット・メセニー、クインシー・ジョーンズを始めとしたジャズ界の大物との共演はもちろんのこと、ポール・サイモンやビリー・ジョエルといったPOPアーティストとも共演し、ジョン・レノンにも影響を与えたというように、語りきれないエピソードの持ち主ですが、日本のファンにとっては、昨年の感動の来日公演も、今なお鮮烈に記憶に残っていることでしょう。本作は2012年5月17日、ベルギー、リエージュでのコンサートの模様を収録。来日メンバーと同じく、トゥーツが最も信頼を寄せるというヨーロピアン・カルテットでの13 曲を収録した映像がDVD化されます。曲目を見ても、演奏されたのは、このグループが愛してきたものばかり。(うち7曲が2011年のすみだトリフォニーホールでの公演曲目であったほか、残る6 曲もほとんどブルーノート、コットンクラブで演奏されたことを確認できます)。快活な“グリーン・ドルフィン”の後には、ビター・スウィートな“酒バラ”、黄金のメドレー、“アイ・ラブ・ユー・ポーギー~サマータイム”。長い生涯の中でも屈指の名曲と言える“真夜中のカウボーイ”や“ブルーゼット”ももちろん演奏。そして、ラストは、涙なくしては聴けないサッチモの超名曲“この素晴らしき世界”。これは、全ての音楽ファンへのプレゼントと言っていい、ハートウォーミングな演奏と言えましょう。そして、そんな映像の数々は・・・作品として味わいたい、味わって頂きたいシーンに満ちています。2012年の今、YouTubeで検索すれば、確かにいくつかの画像がアップされていますが、トゥーツの魅力は、フルストーリーで見なければ感じられない素晴らしさがあるのです。演奏はもちろんのことながら、13 曲の中には、メンバー同士の信頼感を伝える視線、会話の数々、トゥーツ・シールマンスというアーティストの温かくも微笑ましい人柄があり、オーディエンスも引きつけて行く様子があり、それらは、決して一曲一曲を単体で見たのでは感じ切れないものと思われます。ありきたりな言い方でもありますが、シンプルに“音楽の美しさ、楽しさ、素晴らしさ”が満ち溢れた作品。(新譜案内より)
■Toots Thielemans (harmonica)
Karel Boehlee (p ,syn)
Hein van de Geyn (b)
Hans van Oosterhout (ds)
スペシャル・ゲスト: Kenny Werner (p), Trijntje Oosterhuis (vo)
TOOTS THIELEMANS / トゥーツ・シールマンス