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元Mr.Orange、元derangementsのミウラユウキ(Vo&G)、元derangementsのマツバ(Dr)、RISE/RETALIATEの加藤(B)、 元WRONG SCALEの菊川正一(G&Vo)と、2000年代初期から日本のパンク/ロック・シーンで活躍してきたツワモノたちか らなるTOMBOTORI(トンボトリ)。

そもそもはミウラの弾き語りソロ・プロジェクトとして始動したものだったのだが、2009年よ りバンド・フォーマットに移行してライヴ活動をスタート。TIGHT RECORDSのオムニバス・アルバム『KNOW FU TURE!!』に参加し単独作が待望されていた中、1stミニ・アルバム『ナナインチ』がリリースされる。

サウンド・エンジニアにTIGHT RECORDS/FUCK YOU HEROESのアンドリュー氏を迎えて制作された本作は、火花を散ら すコード・ストローク、全てを突き破るようなビート感、そして甲高いミウラのヴォーカルが鮮烈な、パンキッシュな衝動性あ ふれる仕上がりとなった。3曲目「君に少しだけ逢いたくなる」では菊川がメイン・ヴォーカルを担当し美声を響かせ、いちば ん最後に出来上がったという4曲目「ブランコ」にはカラフルでポップな躍動感も感じられ、収められた全7曲からTOMBOTO RIというバンドのポテンシャルが存分に感じられることだろう。なにより心に残るのは、明瞭に、そして熱く届けられる日本語 でのメロディ・ライン。アルバムを通して聴いていると、まるでガシっと肩をつかんで「諦めんじゃねえよ!」と励まされるよう な、奮い立たされるような心地になるのだ。ほとんど怖いものなしに、無我夢中で突っ走ってきた20代を潜り抜け、人生の 実相のようなものも知った彼ら。しかし、それでもなお、夢を追い求める気持ちを手放そうとしない、その切実な想いが聴く 者の心をストレートに射抜く。聴き終わる頃には、きっと自分自身に呼びかけていることだろう。「そうだよな、諦めてる場合 じゃないよな。まだまだこれからだ!」って。