山本隆のJAZZ IN THE WORLD ★中山英二 『アヤのサンバ』

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2010.02.16

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2月はじめ、東京FMホールで板橋文夫さんのソロ・ピアノのライブを観た。初めてだった。クラシックとオリジナルの2部構成。ピアノ弾きの姿は圧巻で、どの曲でも息を呑んだ。弾き終わると、そのまま倒れてしまうのではと心配までしてしまう、全身全霊を出しきった強烈なものだった。予想以上でコーフンの夜だった。その帰り際、ウルトラ・ヴァイブの前田さんから新作のCDを頂いていた。会社に持っていき鑑賞しなくては、と思いながらついつい自宅に置きっぱなしにしていた。本日出勤し、机上に置いてあった白盤サンプルを、とりあえず鑑賞始めた。誰のなんというCDということは、あまり気にせずに。聴き進むうちに、このテナーイイナと思う。時代は現代じゃないな、と思う。日本人の人の演奏でもないな、と思う。また、どこかの会社の人が北欧とか東欧とかの70年代のレア音源を発見してきたものかな、と思い、そう結論づけた。2曲目の「イエロー・リヴィン」(EASY LIVIN')でのテナー・ソロが素晴らしかった。基本、ロリンズ系直系の太い音色。これは、でももしかすると日本人の演奏か、とも少し疑惑が浮上。その後の曲が、バリバリ、いわゆるスピリチャルな楽曲で、やはりヨーロッパと結論づけた。最初の鑑賞が終了し我慢できなくてCD盤面上のクレジットを見ると、EIJI NAKAYAMAとある。「やばい、先日前田さんからもらったものだ」と思う。まいったな、こんなカッコイイ演奏だなんて、知らなかった。結構ショック。結論として、まだまだ知らない「良いジャズ」があるんだという再確認したという訳。前田さんこれ凄く良いです。ありがとうございました。また教えてくださいね。

★中山英二 / アヤのサンバ (SOLID RECORS)
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試聴
1. アヤのサンバ
2. イエロー・リビング
3. 海の見える町
4. 遥かなる道