エルンスト・グレールムの最新作。『Omnibus One』の発売が2007年だったので今年で10周年ということになる。エルンストと初めて会ったのは、アムステルダムの新しくなったビムハウスでだった、2005年のことだ。ハン・ベニンク、ミケル・ボルストラップでのピアノトリオを鑑賞した。その後仲良くなって、彼の自主レーベル「Favorite」を輸入するようになったのだった。オムニバスと題された作品は、ピアノトリオファンを中心に大きな賛辞をもって迎えられた。その後もちょこちょことリリースをしている。でこれが最新作。ピアノとドラムにはオランダの若手を今回、起用しているところが今までとの違いかな。音楽的には、なんとなく『Ominibus One』、『Ominibus Two』に近いような雰囲気を感じる。たかだか10年なのにグレールムのサウンドというのが、ひとつのジャンルになっていて(あ、ボク個人の感想です)、聴いていてとても懐かしいような気分になる。昔「ガッツと哀愁」なんて形容したけど、まあそんな感じかな。8の「Cry Me A River」とかがその象徴かな。お知らせ。個人的身体的な事情により、しばらくこのコーナーの更新ができなくなりました。最近再開を果たしたばかりで恐縮ですが、また初夏にはお会いしましょう。お元気で。