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2010 年にリリースされたアルバム「 Re:Momentos"Movements" 」から4年、JUZU a.k.a.MOOCHY の J.A.K.A.M. 名義での連続リリース企画第八弾!!
JUZU a.k.a MOOCHYの「COUNTERPOINT EP」
シリーズもいよいよ残り2枚、ついに8作目の登場となった。
これまでもこのプロジェクトで重要な役割を担ってきたセネガルの伝統音楽奏者、
カラモ・シソコが奏でるコラと各種民族楽器が万華鏡のような景色を描き出す
天然ダウンテンポ「Light」(J.A.K.A.Mの盟友、Yoshimioもディープな歌声で華を添える)、
そして江藤敏典の演奏による琴と少々ダンスホール・レゲエ風のビートが
不思議な調和を見せる「Stars」。
これまでイーヴンキックを基調としていたこのシリーズでは異色とも言える極上の
メロウ・ブレイクビーツ2曲。ひとつひとつの演奏が溶け合い、
まるでひとつの生命体のように蠢くこの2曲もまた、
J.A.K.A.Mの脳内にある世界観/宇宙観を音像化したものなのかもしれない。
大石始(ライター/エディター)
今年の1月から連続して発表されているこの“ COUNTERPOINT ” シリーズも、
今回を含めてラスト2作品となりました。
日本の先鋭ミュージシャン達とのコラボレーションはもとより、
今までもアジア、南米など様々な場所へ自ら赴き、
そこで出会ったミュージシャン達の演奏を録音し、
それをもとに革新的な音世界を構築してきた J.A.K.A.M. ですが、
このシリーズでは更に中東、アフリカまでもその範囲は広がり、
そこでの強烈な音と Vibes を投入し、
その土地が持つ歴史や息づかいまでもが入魂されたかのような強力な作品群となっています。
SIDE Xの“Light”は、BOREDOMS 、OOIOO 等様々なグループで活躍する
YOSHIMIOの大地を揺るがすスケールの大きな歌声が、
コラという西アフリカで700年もの伝統を持つ弦楽器の切ないメロディに乗る雄大なトラックです。
エジプトの弦楽器・ラバーバ、管楽器 Mizmar 、
アフリカから中東、アジアまで幅広く使われるパーカッションのダフ等が絡み合い、
グリオ家系の継承者であるLA在住のセネガル人 カラモシソコが演奏するコラとイスラム的な歌、
そしてYOSHIMIOの歌声が交じり合い生まれたこの独特な音世界は、
まだ人類が文字を持たない頃から音楽が異世界と交信する
媒介であったことを思い出させ,
古代から脈々と続く、深いスピリットを感じずにはいられないでしょう!
MIX はNY在住の日本人、
Masters At Work 等で幅広く知られる“Little” Louie Vega の専属エンジニアである
Yas Inoue が担当。 今回も抜群のクオリティに仕上げてくれています。
SIDE Yの“Stars”は、
揺らめく星屑を思わせるウワモノと和を感じさせる琴のメロディに、
変拍子ブレイクビーツと DEEP なベースラインが絡み合う、
J.A.K.A.M. の源流のひとつであるベースとリズムが前面に押し出された、
(ぜひとも爆音サウンドシステムで聴いていただきたい!)
DOPE なブレイクビーツ+BASSチューンです。
ちなみにこの曲に琴で参加している江藤氏は、
90年代中期 J.A.K.A.M. がオーガナイズしていた、 JUNGLE/DRUM’N’BASS 最強パーティ
“RHYTHM FREAKS”に来て、その現場で爆音で尺八を流していた J.A.K.A.M.のDJを聴き、
古典を演奏している自分自身を肯定できたという逸話がありますが、
時を経てこのトラックの中で表現された世界は、とてもサイケデリックであり、
想像力を掻き立てられる事は必至です!
こちらのMIXは JUZU a.k.a. MOOCHY本人が担当。
J.A.K.A.M.だからこそ作り出せるスケールの大きな音像となっています。
J.A.K.A.M.の音世界は、
例えば現在世界的な盛り上がりを見せる
ベースミュージックやハウスミュージックにも繋がっているのは明らかではありますが、
アジア人としての独自の新しい世界観を拡張するとともに、
音楽が持つ可能性をより進化させようとしているのは間違いありません。
J.A.K.A.M.
東京出身。15歳からバンドとDJの活動を並行し て始め、スケートボードを通して知り合ったメンバーで結成されたバンドEvilPowersMeの 音源は、結成後すぐにアメリカのイラストレイターPusheadの レーベルからリリースされる。DJではその革新的でオリジナルな スタイルが一世を風靡し、瞬く間に国内外の巨大なフェスからアンダーグランドなパーティまで活動が展開される。 ソロの楽曲制作としても米Grand RoyalからのBuffalo Daughterのリミックスを皮切りに、Boredoms等のリミックスも含めメジャー、インディー問わず様々な レーベルからリリースされる。2003年にキューバで現地ミュー ジシャンとレコーディングツアーを敢行したのを皮切りに、その後世界各地で録音を重ね、民族音楽、電子音楽、そしてあら ゆるダンスミュージックを内包した作品群は、新たなWorld Musicの 指針として、自ら立ち上げたレーベルCrosspointから精 力的にリリースされている。
近年は音楽制作のみならず、映像作品、絵本や画集 のプロデュース、2012年には野外フェスOoneness Camp"縄文と再生”を企画するなど活動は多岐に渡るが、 2015年から始まった怒濤の9ヶ月連続ヴァイナルリリースは大きな話 題になり、その年末にはCD2枚組のソロ4作目のアルバムをリ リース、その影響でベルリン/イスラエルのレーベルMalka Tutiか ら新作がワールドワイドにリリースされる。その年には13組の若 手プロデューサー達によるリミックスアルバム「Counterpoint RMX」も発表、また30年来の友人であるDJ Tasakaとの共作アルバム「HIGHTIME Inc. Alchemist Now!」も発表。そ してNitro Microphone UndergroundのMacka-ChinとPart2StyleのMaLとのユニットZen Rydazとしての活動も2018年からス タート。
またJ.A.K.A.M.名義の新曲がフランスの 新レーベルからアナログリリースされるのもあり、今年春にはNuits Sonores Festivalでのライブを皮切りに久々のヨーロッパツアーが敢行されるなど、そ のオリジナルなヴィジョンがあらゆるジャンルをまたぎ、世界に広がっている。
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