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The Routesクリス・ジャック責任編集、現代ジャパニーズ・ガレージ・シーンを切り取った秀逸なオムニバス!
大分県日田市でガレージ/サイケデリック・バンドThe Routesとして活躍中の英国人、クリス・ジャック責任編集による日本の現行ガレージ・バンドを集めたオムニバス『Kaminari』の第2弾。CDとアナログ、両フォーマットでのリリース。ベテランから新顔まで全19バンド、実に興味深い顔ぶれの1枚に仕上がっている。
A面は東京の大ベテランEd Woodsからスタートする。いきなりリンク・レイmeets Hawkwind(?)なスペース・サイコビリーでぶっ飛ばす。そして東京で2008年に結成されたガールズ・トリオDance Cleopatraは昭和歌謡テイストにバリバリのファズを絡めて渋くクールにキメる。香川のMondo Diamondはゴールデン・カップス/オーロラ三人娘「クールな恋」をSwamp Rats「Louie Louie」風にカヴァー。続くはバンド名通りにファズ・ギターそしてオルガンにまみれた若いバンド(2014年結成)Fuzzist and the Voodoo Bones(愛知)。
度肝を抜かれるのはBlue Cheerと演歌を合体させて(?)ファズで料理するMatsubokkuriman the Guinness(北海道)。一方正統派(?)サーフ・インストゥルメンタルで勝負するのは愛知で2014年に結成されたFuzziyama Surfers。東京の10年選手Vivian Boysはアートと暴力の間を全速力で行き来する独自の世界を展開。岡山のThe Yummysは、トッド・ラングレンのカヴァー…と思ったらオリジナルだった(しかもアレンジは初期The Whoを思わせるドラム大暴れ)。そしてレイ・チャールズの「Mary Ann」をトライバルかつべっちょりしたアレンジで叩きつけるのはSwamps(北海道)。
B面トップ、福岡の4人組・鮫肌尻子とダイナマイトは、The CrampsとグループサウンズをふりかけたSheena & The Rokketsか。続いてはJackie & The Cedrics直系とも言えるガレージ・ロッキン・インストゥルメンタルを聴かせるBobby’s Bar(東京)。愛知のガールズ・トリオBeat Girlsは、「チキチキマシン猛レース」主題歌のキュートなカヴァーを聴かせる。
大阪の10年選手The Impactsは、SuperchargerやRip Offsといった90年代西海岸ガレージ/パンクの影響も露わに駆け抜ける。宮城のMiddle’sはファズ・ギターとオルガンと吠えるようなコーラスでThe Us Fourのカヴァー「Alligator」を披露。そしてこのアルバム中最短かつ最速の1分11秒で疾駆するThee Mighty Fevers(兵庫)は、ハードコア化したGuitar Wolfの如し。
福岡で2008年に結成されたガレージ・トリオThe Paralyzは、ブリブリのファズといい投げつけるヴォーカルといい、何処までも野蛮な感じ。スクリーミング・ロード・サッチ他で有名な「Jack The Ripper」をこの上もなくRAWにカヴァーするCreepy Crawlersは、昨年結成された大阪のトリオ。宮城で2002年に結成されたBigmama Shockin’ 3は、The Whoのカヴァーをラフにポップにキュートにキメる。そして大阪で2014年に結成されたガールズ・サーフ&インストゥルメンタル・バンドLulufin the Woo Hooが、The Rockin’ Ramrodsのエキゾチックなカヴァーでこのオムニバスを締める。
80年代後半以降、連綿と脈打つ日本のガレージ・シーンの一断面…を生々しく切り取った、大推薦の1枚。
オムニバス(Kaminari)