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90歳を迎えた音響デザイナー・大野松雄が“茶”に挑んだ意欲作
1865年(慶應元年)、京都山城で創業した茶問屋 宇治香園が、創業155年の記念の年に、同社が取り組んできた音と光で茶を表現する”Tealightsound”シリーズでの制作を大野松雄に依頼し実現。
「茶と光と音の統合」を探求する同社の思いを受け止め、大野自身が実際に体験したまだ仄暗い夜明けの茶園、過去に大野が宇治を訪れた時に出会った「茶の木彫の人形」などからインスピレーションを得て、オリジナル作品が誕生した。
・国内盤CD
・5トラック, 52分 6秒
大野松雄
1930年東京生まれ。映画や黎明期のテレビで音響制作に携わり音響デザイナーとしての地位を固める。
日本初の国産アニメーション「鉄腕アトム」では新しい音響表現を作り出し後進に大きな影響を与える。
その後数々の「万博」、科学映画他幅広いジャンルで活動。音楽家レイ・ハラカミのアルバム「レッドカーブの思い出」では史上最高齢のリミキサーとして参加。
2010年には半生を描いたドキュメンタリー映画「アトムの足音が聞こえる」が公開。
また2014年には大病を克服し京都・龍谷大学アバンティ響都ホール(現龍谷大学響都ホール校友会館)にて、大友良英氏、大口俊輔氏をゲストに迎えての音の個展、『大野松雄「音の世界」』を開催。またライフワークとして知的障がい者施設、社会福祉法人大木会もみじ・あざみ寮(滋賀県)に深く関わり、記録映画の制作から寮生による創作劇での音響制作など、公私を超えた関係を40年以上築いている。
MATSUO OHNO / 大野松雄