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「ポストロック」なる用語はいつ生まれ、その要件はどのようなものだったのか──バトルスの新譜から遡る、ポストロック21年めの新定義。
「ポストロック」なる音楽用語は、1994年、UKの音楽誌「Mojo」でジャーナリスト、サイモン・レーノルズの筆によりはじめてお目見えし、同氏の 『The Wire』での記事でその概念は拡張され世に広まったとされるが、諸説紛々、現在にいたるまでさまざまに文脈を変化させてきた。仮に、その代表格と目され るトータスの音楽になぞらえ、「複数の音楽的要素」を「テクノロジーにより折衷」し、「既存にロックの価値観への対抗軸を提示」した音楽と定義するなら、 その背後にはサンプリング・カルチャーの擡頭とそれによる音楽の細分化、さらには録音技術の発展といった、90年代的の磁場もかいまみえるにちがいない。
90年代リヴァイヴァルの波に同調して、いままたホットな「ポストロック」。そこに隠れている"ポストロックの三要件"の可能性。その現在性と歴史を、 2000年代、ポスト・ポストロックとしてのオルタナティヴ・ミュージックを提示したバトルズの新作から考える!そしてポストロックとともに90年代音楽 のもうひとつの大きな潮流だった「音響派」も取り上げ、両者の接着面から現在を炙り出しみる、"別エレ"新刊。
テーマは定義と歴史だ。
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MASATO MATSUMURA / 松村正人
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別冊 ele-king ポストロック・バトルフィールド
1,200円(税込)
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