《連載コラム》 Awesome City Club ユキエ の『惑星円盤探査録』Vol.1

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2020.02.13

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k_vol1
The Keith Jarrett
「The Melody At Night, With You」

真っ暗な天井を見つめながら、
または眼を閉じて漆黒の世界に浸りながら。
毎日の様にベッドの中でこのalbumを聴いていた時期がありました。
19歳の私。



どうも初めまして。

Awesome City Clubというバンドでドラムを担当しております、ユキエと申します。
ステキなご縁のつながりで、コラム連載を始めさせていただくこととなりました。
レコードについてあれこれ語って皆さまとの新たな音楽の出逢いの架け橋になれたらば!
と息巻く私でありますが。
なんとなんと、レコード機材を一切持っておりません。
ぎゃーー。

んじゃなんでお前が連載しとるんじゃ偉そうにタイトルまで掲げて、と疑問に思われている方も多くいることでしょう、えぇえぇ。
いや、実はレコード機材買って始めたいなぁ私も、レコードLIFE。と、
ここ数年ずっと思っていたのにも関わらず踏み出せないでいたのですよ。その一歩を。
そんな私にレコード連載。
こりゃー神の思し召しではありませぬか!
ってことで、
今年遂に始めようと思うんです。
んなので、初心者ユキエの浮かれレコードLIFEにこれからお付き合いいただき、
欲を言えば、私と同じように踏み出せないままのあなたの背中をちょこんと押せたら、コラム冥利に尽きるってものであります。

あ、前置きが長くなってしまいましたね。
それでは本編にお話を戻していきましょう。

私がキースを知ったのは全くの偶然。
レンタルショップでCDなんか借りたいなぁと適当にJAZZコーナーをうろついていたときに"オススメの1枚"的な飾り方をされていたのが、
キースのalbum

「The Melody At Night, With You」。
モノクロのピンボケ写真のジャケットから漂う物寂しさが何だかとても好物な予感がして手に取ったわけであります。

当時19歳の私はフリーター真っ盛り。
一切合切何の約束も契約も無いのにも関わらず
「私は音楽を仕事にしたい」という、
その気持ち1つだけを抱えて高校を卒業したのでありました。

今考えれば若さというのはおっそろしい。
バンドメンバーすらいない状態だったのに。
私は疑っていなかった。
私の未来を。
今になって思えばゾッとする。

スタジオで1人ドラムを練習してバイトに行く。

その日常の繰り返し。

ほんとにそれしかしていなかったのであります。

いつかなんとかなる。
いつか良い出会いがある。
その思い込みだけでつなぐ毎日。

とはいえ性根は臆病者。
ふとした時に虚しさや焦りを感じていました。

そんな時期に毎日の様にベッドで聴いていたのが
キースのalbum。

寂しくて孤独な響き。旋律。
その情緒を孕んだまま包み込んでくれる優しく柔らかい演奏。

19歳の私にはとてもとても心地良かったのです。

暗闇のなかに寝転んで
わたしだけしか存在していないかのように思わせてくれる静けさで
誰にも何にも振り回されないで
わたしがわたしたらしめる

耳の中でキースを感じながら。

後々調べて知ったのですが、このalbumはキースの闘病後復帰第1作目。

"慢性疲労症候群"になって、辛い闘病生活を余儀なくされたキース。
その彼がやっと復活の兆しが見えたときに自宅で録音した「The Melody At Night, With you」。

献身的に支えた奥様へ捧げられたピアノソロ作品で、ソロでは初のスタンダード曲集。

あの孤独と優しさのわけ。
そっかぁ
と腑に落ちる。

あの時の私は何も知らずに聴いていたけど。
でも、聴こえてきたよ。
とっても聴こえてきたよ。


さて、先程みなさまに告白した通り今現在レコード機材皆無の私ですが、
実は去年末人生初レコード購入を体験しました。

ミュージシャンの友人へのお誕生日プレゼントに。

良く考えたら人に音楽をプレゼントしたのも初だった私ですが。
そのプレゼントの1枚に、と思いついたのがやはりキースのこのalbumでした。

その友人がJAZZに興味があるのかリサーチをしていなかったため、
あ、すごいエゴの押し付けになったらどうしよう、、、
と一瞬脳裏によぎりながらも、
でもその友人の音楽に対する柔軟さと幅広さなら
きっと大丈夫
と、手渡してまいりました。
(あと良く考えたら、友人が既に持ってる可能性もあったよなぁ、、、と今になってヒヤッとしました。)

そう、購入にあたってレコード店にも本格的に足を踏み入れたわけでありますが、
んもうドギマギ。
あなたそれでもミュージシャン?!
と突っ込まれそうなソワソワな立ち振る舞いをかましてきましたよ。
お隣でレコードをめくるおじさまの指の動きの滑らかなこと!
プロの手捌き。。。
私も通えば身につくのであろうか。

そんな訳で、プレゼントレコードヴァージンは喪失しているものの、自らへの喪失はここから。
うふふ。

みなさまと共にレコードで音楽を味わう喜びをゆったりのんびり噛み締めてまいります。

2020年、より豊かな音楽生活が私と貴方にあらんことを。

それでは、また次回に。


P.S.
レコード1枚も所有していないこのわたしに!
その勇気と器の大きさに大いに甘え、コラム連載を通して、恐るべき魔の魅力を持つというレコードへ遂に手を伸ばす所存であります。
レコードLIFE先輩のみなさまどうぞ暖かい眼差しを!
そしてわたしと同じ様にその一歩が何となく踏み出せないままのあなたをそっと誘う。
お手柔らかに、どうぞよろしくお願いいたします! 



<プロフィール>
ユキエ
Awesome City Club Dr担当

幼少時から空手を習っており、2016年7月のNHK「シブヤノオト」出演時や「アウトサイダー」「今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる」のMVでも型を披露している。
小学生の頃から椎名林檎の大ファン。



Awesome City Club
atagi (Vocal/Guitar)
PORIN (Vocal/Synthesizer)
モリシー (Guitar/Synthesizer)
ユキエ (Drums) 



2013年東京にて結成。POPS/ロック/ソウル/R&B/ダンスミュージック等、メンバー自身の幅広いルーツをMIXした音楽性を持つ、男女ツインヴォーカルの混成男女4人組。
2015年4月8日にファーストアルバム「Awesome City Tracks」をリリースし、iTunesロックチャートで1位を獲得するなど話題を呼び、デビューから“Awesome City Tracks”シリーズと題して、2年間で4枚のアルバムをリリース後、ベストアルバム~EP~フルアルバムをリリース。
毎年コンスタントに全国ツアーも行いながら、国内外の大型フェスティバルにも多数出演。
Awesome City Club以外でのメンバー個々の活動も盛んで、数々の楽曲提供やLIVEツアーへの参加、またクリエイターやファッションブランドとの親和性も高くコラボレーション等も積極的に行っており、メンバー4人が様々なフィールドでバンド・個人共としてカルチャー的にもメインストリームでも注目を集める存在となっている。
メジャーデビュー5周年となる2020年には更なる飛躍を目指し、レーベルを「avex/cutting edge」に移籍。年明けから3ヵ月連続配信シングル&アルバムをリリース予定。
更に2020年は「Welcome to Awesome City」と銘打った一大カルチャーフェス開催を目標に掲げている。
https://www.awesomecityclub.com/

<配信情報>
2020.01.15 Digital Release
『アンビバレンス』
https://lnk.to/ACC-ambivalence


2020.02.12 Digital Release
『ブルージー』
https://lnk.to/ACC_bluesy



 

KEITH JARRETT / キース・ジャレット / Melody At Night, With You (LP)

Melody At Night, With You (LP)

KEITH JARRETT キース・ジャレット

キース・ジャレットのピアノソロ名盤『MELODY AT NIGHT, WITH YOU』が初アナログ盤化!

ECM / IMPORT / LP(レコード) / 7742659 / 1007914102 / 2019年07月26日

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