10/2発売 Poet-type.Mインタビュー

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  • 2012.10.01

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    Good Dog Happy Menの活動で知られる、門田匡陽が自身のソロユニットとしてのPoet-type.M名の下に、10月2日Newアルバム『White White White』をリリース。
    このアルバムには音楽好きにはたまらない、沢山のキーワードが隠されています。
    今日は少し趣向を変えまして、そのキーワードのヒントになるようなインタビュー?というか雑談的なゆるい感じで、彼の音楽遍歴を聞いてみました。
    驚きの事実が満載で、Poet-type.M、門田匡陽をまだ知らない方々にも面白い内容となっていると思います。
    いやぁ~彼の見ている方向は面白い!!!
     

     
    今日は門田くんの音楽のルーツ的な事を聞いていきたいんですが、最初は何からだったの?
     
    DAVID BOWIE。俺が生まれた年に『Let’s Dance』がリリースされたのね。恐らく1歳くらいから家でずっと流れてたみたいで、“Modern Love”とかそれで凄い好きなの。あと80年代だとFINE YOUNG CANNIBALSの“She Drives Me Crazy“とか、PREFAB SPROUTとか好きで。今回シンセベース使ったりして、今までにはあんまない感じでやってるんだけど、そういうところがルーツでやった感じなんだよね。
    アメリカ人じゃないから、JOHN MAYERがルーツ的にカントリーやるとかじゃなくて、そういうのと同じ温度で自分のルーツを元にやってみたかった。
     
    それの辺りのバンドって、小学校入るか入らないかくらいじゃない?
     
    そう。それに小学校入る前に好きだった曲が、ライオネル・リッチーの“Say You Save Me”だったもん(笑)
     
    早いね!(笑)。そういうルーツがありながら、中学ぐらいになるとグランジとブリットポップ?
     
    そうそう。ちょうど俺が中3の時にカート・コバーンが死んでるんだ。でもね正直グランジには最初ピンとこなかったんだよね。自分のルーツがそんな感じだから、FAIR GROUND ATRACTIONとか聴いてた。
     
    周りの友達もそういうの聴いてたの?
     
    いや全然。周りはレッチリとか、ガンズとか聴いてたよ。だからそういう意味では、浮いてる存在だったかもね。
    あとその当時ね、渋谷系が盛り上がってて池袋にP’ PARCOが出来たりしてさ。洋楽でいうとHIGH LLAMASとかAPPLES IN STEREOとか紹介されてて。あとORANGE JUICEとかAZTEC CAMERA聴くのがとってもカッコイイ事だったんだけど、逆にお前らよりもカッコイイもの聴いてるぞって感じだった(笑)。
     
    じゃあ、あんまりそういう世の流れには乗らなかったのかな?
     
    ブリットポップには凄く夢中になったけどね。
     
    そうか。その中で一番好きだったのは?
     
    やっぱBLURかなぁ。OASISかBLURかって言ったら、曲の方はOASISが好きだけど(笑)、存在でいったらBLURが好きだったなぁ。ちゃんと“Country House”2枚買って、“Roll With It”は1枚買いましたよ(笑)。
     
    (笑)。時代が判っちゃうね。
     
    そうそう。だからそれから一緒にやってたタケル(内田武瑠)とかとも米国音楽買って、色々なの聴きだしたり。WHITE OUT、GENE、Menswe@r、SLEEPER、ECHOBELLY・・・SHED SEVEN(笑)。言ったらきりがないけど、片っ端から聴いてた。
     
    そういうのどこで買ってたの?
     
    御茶ノ水のユニオン。あと俺らはNMEとかメロディーメーカーとか買って読んでたから、HMVとかWAVEとか大きいレコード屋でも買ってた。
    あとね、ユニオンがアメ横にもあったんだよ。そこ家から近かったからよく行ってた。
     
    あったね!シスコもアメ横にあったし。
     
    そうそう!よく行ってたなぁ。90年代って言うと真っ先に思い浮かぶのが、アナログブームで。色々なアーティストがアナログ出しててね。それで俺らもお小遣いで、コロンビアのポータブルレコードプレーヤー買えるようになって、それ持ち歩いてさぁ。そういうレコード買っては、授業サボって屋上で聞いたりしてたよ。
     
    中古も買ってた?
     
    うん。さっき言ったみたいな80年代後半くらいのレコード漁って買ってた。ちょうどその当時はそういうのダサかったんだよね(笑)。だから今よりも全然安く買えたんじゃないかな?
     
    ちょうどその頃バンドも組みだして、活動してく中で目指してたバンドってあるの?
     
    やっぱりその当時はブリットポップに影響されてたから、曲もべスパのこと歌ったりとか、頑張って背伸びした感じでやってたんだけど、高校卒業してBURGER NUDS組んでからはDISCHORD系に影響されるようになってったんだよね。
     
    DISCHORD?マジで?!全然違うじゃん!(笑)
     
    2002年にミシガンフェスがあったじゃん?あれに出てるバンドは全部好き。そこに出てるようなバンドに影響されて・・・SWEEP THE LEG JOHNNYとか。レーベルだとあとdeep elmだったり。
    あと忘れちゃいけないのが、高校時代からのレジェンドなんだけどMORPHINE。MORPHINEの存在がデカイんだよね。マーク・サンドマンが好きで。ああいう雰囲気のミュージシャンになりたいって。
     
    それ以外だなぁ。面白いね。
     
    だからハードコアのバンドっていうよりは、そこに憂いがあるバンドが好きなんだよね。何かしら憂鬱なアメリカ人が出てくるみたいな。だからちょっと違う例えだけど、トム・ウェイツとかジェフ・バックリーとか全部そうだと思ってて。そういうのが堪らなく好きで。
    ハードコア的なアプローチでいうとTHE WALKMANとかも好きだったし、あとBOYS LIFEとか好きだったね。NO MEANS NOも。だからもろにハードコアが好きって人とは主流が違うと思う。
     
    パンクとかは?
     
    実はパンクは全然通ってないんだよね。REPLACEMENTSとかは好きだったんだけど。パンクの定義って難しいけど、俺らの時代だとLAG WAGONとかNO USE FOR A NAMEとかFACE TO FACEとかになっちゃうから、そういうのは普通に聴いてたけど、夢中になる音楽ではなかったんだよね。
    あと丁度高校一年の時にGREEN DAYの“Dookie”が発売されて、皆凄い聴いてて。面白いのがそういうの聴いてる奴らも、BEASTIE BOYSとかレッチリ聴きだしたりとかして。そういう意味では、パンクがきっかけで色々な音楽に触れたっていう、良い入り口だったなぁって思う。そういうの聴いてはいたから、後にALKALINE TRIOとか、JETS TO BLAZILとかすんなり聴けたんだよね。
     
    なるほどね。あの辺りって、確かにジャンルレスで色々聴けた良い時期だもんね。
     
    あと同時期に不思議だったのが、俺が中三の時にREMの“Monster”が日本でも凄い売れてて、何でかよく判らなかったんだけど、アメリカのカレッジロックチャートとかも充実してたんだよね。ジンブロッサムズとかね。
     
    GOO GOO DOLLSとか?
     
    そう。TOAD THE WET SPROCKETとか、10,000 MANIACSとか。あの当時の音楽って凄い良い曲作ってたよね。あとから聴くと凄い良くて。DAVE MATTHEWS BANDとかも凄い好き。ちゃんと音楽をやってたんだよね。
     
    そこからGood Dog Happy Men(以下:GDHM)になると、どういうの聴くようになってくの?
     
    RUFUS WAINWRIGHTからだと思うんだけど、そこからアメリカのルーツミュージックみたいなものをアップデートした音楽に興味が出てきて。
    で、GDHMは皆WILCOよりTHE BANDが好きになんだよね。
     
    より土臭いっていうか、ホントにアメリカンロックのルーツ寄りだね。
     
    あと、完全にその当時ニラ(韮沢雄希)はオスカー・ピーターソンしか聞かなくて(笑)。「俺はロックは聴きたくない」って言ってて、それは困ったなって(笑)。でも『LAST WALTZ』観せたら胸に響いたみたいで、そっからはそういう音楽も聴いてくれるようになったけど。
    だから一時GDHMのリハ終わると、皆でウチに遊びに来て『LAST WALTZ』観て帰るっていう事してた。美しいバンドだったよ。
     
    そういう話聞いててね、色々影響受けてるバンド多いのに、門田くんはそういうの作品の全面には出さないよね?
     
    うん。出さないね。僕ね一番日本人のミュージシャンとして悔しいのが、その曲の下敷きを自慢しちゃうことなのね。この曲はARCTIC MONKEYSがあるからカッコイイとか。そういう事よりも、何となく隠し味っていうか、ニュアンスとして影響受けた曲が入ってて、それに気付いた人がニンマリするって方が自分の理想で、そういう事が自分の音楽に対する恩返しみたいなとこがある。
    僕の音楽もそういうのを前面に出したら、もっと判りやすく易くなるし、グッとアップデートされると思うんだけど、それは絶対出来ないなぁ。
     
    今回のアルバムにはそういう隠し味が沢山隠されてるもんね?(笑)
     
    常々ね、実は非常に判り易いネタを仕込んであるんですよ。前作の『Nobody Knows My name』だと“暗証番号”って曲で××××××××××××歌ってるし、今回だと“君と僕”は鍵盤が○○○・○○○○○○○で、ギターなんて○○○だしね(笑)。そういう事をやったりしてるんだけど。隠し味っていうか、僕にとっては大味なんだけどね(笑)。
     
    昔の渋谷系の曲の元ネタ集みたいだね(笑)
     
    そうそう(笑)。Poet-type.Mは、僕がこんな人間だから解り辛いかもしれないけど、聴いてくれれば例えば、これは80年代のネオアコの影響だな?とか、曲の中で色々見えてくると思うの。さっき名前出しちゃったけど、曲の影響からPREFAB SPROUTの「Steve Mcqueen」とか聴いてみてほしい。
    この曲の元ネタはこれだ!みたいなの誰か言ってくれないかな?(笑)。それホントやってほしい。
     
    全曲解説とか面白そうだね。そういう本出そうよ、過去の音源全部検証して(笑)
     
    それ面白いかも!(笑)
     
    でも今ってさ、そういう元ネタ探すのにもすぐに何でも手に入るから、便利な世の中になったよね。
     
    ホンとだよね。今だったらMusic Unlimitedとか入っちゃえば、世界中の音楽がすぐ聴けちゃうしね。
    あとこれ一番声を大にして言いたいんだけど、いま世界中で面白い音楽が沢山同時進行で生まれてるじゃない、それをもっと皆で聴けばいいと思ってて。こういう良い環境が揃ってるんだから。それで俺が一番恐れてるのが日本の音楽の空洞化で・・・。日本で人気のバンドがあったら、それを真似すればそのまま売れちゃったり。
     
    影響受けたバンドとは全く違うアプローチのバンド組んだ方が、面白いのにね。
     
    そうそう。90年代の日本の音楽の素晴らしかったとこは、皆が後追いでもちゃんとコミットしてたんだよね。世界が繋がってたっていうか。MICHELLE GUN ELEPHANTで音楽好きになった人が、ちゃんとDR.FEELGOODも聴いてたんだよ。そこから更に遡ったりとか。そういうのをミュージシャンが敏感に捉えないといけないと思う。
     
    そうやってミュージシャンがセンスを見せてゆくっていうかね。
    今だったら好きになった音楽は、どんどん遡りやすいのに。
    僕らの若い時って、聴けないわ手に入らないわで、すごい苦労したしもんね。
     
    俺なんかPINKO PINKOのCD二ヶ月待ったりとかさ(爆笑)。
    注文したのよ、入ってこないっていうから。
     
    (笑)。そういうのよくあったね!注文しても入ってこないの。怖いわ。
    インタビューの話が面白すぎて散漫になっちゃったけど、このアルバムは門田匡陽を知らない人にも、是非聴いてもらいたいですよ、個人的にも。
    あとディスクユニオンだけの特典が何か付くんでしょ?
     
    ディスクユニオンの特典で二曲入りのCD-Rが付くんだけど、それがヤバイの。全て一人で宅録。作詞作曲、レコーディングからマスタリングまで。これ歌詞も凄いんで、是非聴いてほしいんだよね。
     
    それは楽しみ!
    しかし今回のアルバムもだけど、何だかんだで集まるよね?GDHMのメンバーは
     
    そうだね、大地(伊藤大地)以外は最初予定に全然入ってなくて。大地にドラム半分くらい頼むって感じだったんだけど、まぁ、なんだかんだで4人集まったよね。(笑)
    結局俺の場合はバーガーもGDHMも中学の時から幼馴染の奴らでやってるから。
    だから、あいつらがその楽器を奏でるとかじゃなくて、あいつらとスタジオで下らない話してるとかっていう事が、有機的に音になってる感じがする。
    大きい話になっちゃうけど、DAVID BOWIEが『Young American』の時にスタジオにジョンレノンが来て、気分的なテンションが上がって、その後良い歌唄えるみたいなね(笑)。
    バンドってそういうファンタジーなんだよね。

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