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「天才」の名を欲しいままに、衝撃のデビューから順調な成長を遂げてきたメルドー。勿論本人にしか知りえない苦悩は数知れないものだっただろうが、個人的にはそのようにみて来たアーティストである。そんな印象が変り始めたのが、順風満帆に見えたアート・オブトリオ名義から離れ、ゲストも迎えての「LARGO」そして「ANYTHING GOES」からである。この2作にはメルドーの試行錯誤や苦しみもがく、成長過程の痛みのようなものが見え隠れしていた。この時期を経たからこそ生み出し得た本作はジェフ・バラード(ds)を迎え、しなやかに躍動するリズムを手に入れたメルドー、そして寄り添い、支える盟友ラリー・グレナディア(b)は孤高の、それでいて聴く者すべてを惹きつけて止まない世界を描き出している。1人のアーティストの活動に人生の縮図を重ねるのは聴き手のエゴかもしれないが、込められた想いさえも感動的に響く「飛躍の記念碑」である。
BRAD MEHLDAU(p),LARRY GRENADIER(b),JEFF BALLARD(ds)
吉祥寺ジャズ&クラシック館 水野悠
BRAD MEHLDAU / ブラッド・メルドー