バルセロナ、マドリッドといったスペインの各都市、さらにはフランス、アルゼンチンと多様なルーツを持つメンバーにより結成されたヴォーカル+弦楽四重奏によるグループ UNA のデビュー作。ヴォーカルのアナ・ホッシを中心にヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ×2 により構成され、それぞれにギジェルモ・クレイン、シルビア・ペレス・クルース、各地のオーケストラなどとも共演する才人ぞろいのグループである。レパートリーはメンバーのオリジナルから、ラウル・カルノータ、フアン・ファルー、フェリックス・ルナ、アリエル・ラミレス、さらにはブラジルのシコ・ブアルキ、そしてイダン・レイチェル、マイラ・アンドラーヂといった近年の作家の楽曲までをチョイス。シルビアの最新作もヴォーカル+弦楽四重奏という編成であったが、本作もそれに通ずるフォークロアと室内楽的気品が結びついた、たおやかな歌の世界を披露する好作品。
Ana Rossi (vo) Lluna Aragon (violin) Maria Juan (viola) Irene Arguello (viola) Sandrine Robilliard (cello)
