6,496円(税込)
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■限定盤アナログ・リリース■
ほぼ無名だったにも関わらず、デビュー作「SOBREMESA」(2009)が異例のロング・ヒットを記録した新世代サンバSSWダニ・トゥルシェート。
クルビ・ド・バランソやファンク・コモ・レ・グスタといった「サンバ+ロック=サンバ・ホッキ」なバンドが凌ぎを削るサンパウロ生まれということも影響してか、オーセンティックなサンバをベースにしつつも、キャッチーな仕掛けを織り込んだオリジナリティ溢れる楽曲と、コンパクトにまとめられたグルーヴィーな演奏、そしてマランドラージェン(ならず者風情)を感じさせる男らしい歌声といった特異の才能に魅了されるリスナーが続出。セウ・ジョルジ以降のサンバSSWとしては、ホジェーと並ぶ才能の持ち主、それがこのダニ・トゥルシェートといえる。そんなダニの待望セカンド・アルバムが遂にリリース。1st以上にやりたい放題で「突き抜けた」感のあるサウンドに、嬉しい悲鳴が聴こえてきそうなモンスター・アルバムに仕上がっている。
Amor de Lágrima - Dani Turcheto (part. Dani Luppi)
軽快なカヴァキーニョでスタートする表題曲"MADEIRA TORTA"は、まるでロック・バンドのような音圧で、これぞサンバ・ホッキのパワフルさを以って、至極ロマンティックに綴られる。続く2曲目の"UM SAMBA EM CADA ESQUINA”で一気に昇天モードへ。ハモンド・オルガンにエレピ、フルートが加わった絶妙なエレクトロ・サンバ。心躍るグルーヴと暖かい音色のアンサンブルは非の打ち所がない。サンバをベースにしつつもベースのフレーズやバスドラのアクセントなどを巧みに組み替えながら曲に展開を与えていくM3"DEU ZOEIRA"(ゲスト♀vo.はルー・オルタ)、そして"AMOR DE LAGRIMA"で♀vo.ダニ・ルッピがゲスト参加。リオのラパ勢顔負けの歌声をギターとともにシンプルに披露するダニの中にあって、実に涼しげなアクセントだ。
そして最大の注目曲は唯一のカバー曲となったシコ・ブアルキの"AMANHA NINGUEM SABE"。カバーするにあたりその力量の問われるシコ・ブアルキという素材を、ベース、ギター、ドラム、パーカッションで驚くほどストレートにカバーしたこの曲を聴くと、もはや優れた才能といったありふれた言葉ではとても拾うことのできない非凡なヴィジョンを、ダニが既に獲得していることに気付く。
あえて例えるなら2010年のセウ・ジョルジ&アルマズによるサイケデリックなサンバ&MPB再構築に至近のセンス。1stで聴かせた緻密なエクスペリメンタルなサンバをはるかに凌駕する、ダニのネクスト・ステップから目が離せない。
DANI TURCHETO / ダニ・トゥルシェート