聴かずに死ねるか! 小さな呼び屋トムス・キャビンの全仕事

麻田 浩/奥 和宏

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レーベル
リットーミュージック
国(Country)
JPN
フォーマット
BOOK
規格番号
通販番号
DIC181213-088
発売日
2019年01月18日
EAN
9784845632633
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商品詳細情報

トム・ウェイツ等を招聘した伝説のプロモーターが明かす栄光と苦悩の日々

もし麻田浩という男がいなかったら、日本における"洋楽"の形はちょっと違ったものになっていたかもしれません。

1965年にモダン・フォーク・カルテット(マイク真木も参加)の一員としてアメリカに渡り、現地の音楽を生で体感。トムス・キャビンという呼び屋を立ち上げ、自分が観たい!と思う、最先端のミュージシャンを招聘しまくります。しかも、金儲けだけではなく「小さな場所で、良い音で」をモットーに。

彼によって招聘されたミュージシャンは、77年のトム・ウェイツ初来日、78年のエルヴィス・コステロ、79年のトーキング・ヘッズなど、名前を上げれば枚挙に暇がありません。

その後、麻田氏は、フジロックを主催するスマッシュの創設に携わっただけでなく、アメリカ・オースティンで行われる一大イベントSXSWの日本のレップを務め、逆に日本のミュージシャンを国外に紹介するような活動も積極的に行なっています。トムスキャビンが招聘したエイモス・ギャレット、マーク・リボー、ラモーンズ、ストラングラーズ、デヴィッド・ブロムバーグ、レヴォン・ヘルム、レオン・レッドヴォーンなどの演奏は、良い音楽を追い求める洋楽ファンを喜ばせ、未知なる扉を開いてくれました。本書は、そんな伝説のプロモーターの半生を記した自叙伝です。


【CONTENTS】
1.イグニッション 点火
はじまりはFEN/洋楽のレコードを集めだす/中学生で映画デビュー/フォークの衝撃/レコードはハンター、洋書はイエナ/広がるフォークの輪/カレッジ・コンサート/MFQで全米ツアー/ラジオ番組のレギュラーに

2.オン・ザ・ロード 途上
いきなり手術/アッシュ・グローブでNLCRを観る/シカゴでブルースを/ふたたび病魔に/ヤマハのギターがマーティンに/大きかったニューポートの経験/憧れのニューヨーク/河内山さんのこと/都レストランで働く/グリニッジ・ビレッジの日々/ついにディランを観る

3.エントランス トムスへの道
黒澤明の助監督に/テレビドラマに出演/ジャクソン・ブラウンと出会う/ナッシュビルでレコーディング/ギタリストの系譜/ツアマネの仕事を始める/自分でやるしかない!

4.クリアアップ トムス始動
西海岸で観たDGQの衝撃/「ベアバック」編集部に居候/ついに実現した初のコンサート/トムス・キャビンの由来/幻となったセカンド・ソロ/76年のトムス/地方公演のシステムを確立/酔いどれトムの真実/77年のトムス/ホームグラウンドとなった久保講堂/トムスのプログラム

5.バイパス ローリング・ココナツ・レビュー
反捕鯨のコンサートをやりたい/三日間にわたる大イベントに/祭りの後始末/ようやくCD化されるライブ音源

6.クラッシュ 倒産
78年前半のトムス/パンクの洗礼/コステロ狂騒曲/不評に終わったジェイムス・カー/日本初のオール・スタンディング/大人の雰囲気だったトーキング・ヘッズ/パンクを一手に引き受けて/パンク以外のアーティストたち/フュージョンやラテンも手掛ける/「トムス倒産か?」/最後の花火となったラモーンズ/やりたかったライ・クーダー/トムス総括

7.リスタート 新たな才能の発掘
めんたいロックの名付け親/スマッシュを立ち上げる/クスリを絶ったドクター・ジョン/新機軸へのアプローチ/SIONを見出す/そしてレーベル運営も/ピチカート・ファイヴを売り込め/ニューヨークからブレイク/日米のアーティストの仲を取り持つ/ラウンジ・リザーズとのセッション/SXSWでジャパン・ナイト/世界を駆けるガールズ・バンド/音楽産業の変化に対応せよ

8.ロング・ドライブ 聴かずに死ねるか!
「聴かずに死ねるか」で復活/本格始動となった2001年/その後のトムス/豪雨のハイドパーク/高田渡の思い出/二年で終わったハイドパーク/もっと新しい音楽を/これからはアジアに目を向けるべし

◎招聘リスト
◎歴代のプログラム/Tシャツ/チケットのギャラリー
◎伊藤あしゅら紅丸の証言

◎対談:麻田浩×ピーター・バラカン

■本書に登場する著名人(五十音順・敬称略)
アサイラム・ストリート・スパンカーズ/エイモス・ギャレット/エリック・アンダーセン/エルヴィス・コステロ/オーティス・クレイ/ガイ・クラーク/カントリー・ガゼット/キャリキシコ/グラハム・パーカー/ザ・バンド/ジェイムズ・カー/ジェームズ・ブラウン/ジェシ・コリン・ヤング/ジェフ・マルダー/ジム・クエスキン/ジャクソン・ブラウン/ジョン・ゾーン/ジョン・リー・フッカー/ジョン・ルーリー/シル・ジョンソン/ストラングラーズ/ゾンビーズ/ダン・ヒックス/トム・ウェイツ/デビッド・グリスマン/デビッド・ブロンバーグ/トーキング・ヘッズ/ドクター・ジョン/ドック・ワトソン/トニー・ジョー・ホワイト/ドニー・フリッツ/トニー・ライス/ニュー・グラス・リバイバル/ハッピー・トラウム/ピート・シーガー/ビル・キース/フライング・ブリトー・ブラザーズ/ブルース・コバーン/マーク・リボー/マイク・シーガー/マッド・エイカーズ/マリア・マルダー/レヴォン・ヘルム/ライ・クーダー/ラウンジ・リザーズ/ラモーンズ/ラリー・カールトン/レオン・レッドボーン/ローリー・アンダーソン/ロニー・マック/ロバート・クレイ/O.V.ライト/THE B-52'S/J.J.ケール

有田純弘/石川鷹彦/岩沢幸矢/笛吹利明/遠藤賢司/岡田徹/押尾光一郎/久保田麻琴/駒沢裕城/黒澤明/黒澤久雄/洪栄龍/小坂忠/後藤次利/小室等/コレクターズ/ザ・ルースターズ/篠ひろ子/島村英二/ジミー時田/少年ナイフ/鈴木茂/高田漣/高田渡/田島貴男/立花ハジメ/近田春夫/徳武弘文/中村とうよう/ナンバーガール/林立夫/ピチカート・ファイヴ/ペティブーカ/ボアダムス/細野晴臣/マイク真木/松任谷正隆/森山良子/ロリータ18号/安田裕美/吉川忠英/CHAI/PUFFY/SION


<著者プロフィール>

☆麻田 浩(あさだ ひろし)
横浜市出身。1976年に小さな呼び屋"トムス・キャビン"を立ち上げ、若き日のトム・ウェイツやエルヴィス・コステロなどを招聘。80年代前半にはスマッシュの創設にも携わる。独立後は、SIONやピチカート・ファイヴ、ロリータ18号などのマネージメントに尽力。2005年に埼玉県狭山で開催したハイドパーク・ミュージック・フェスティバルは今も語りぐさとなっている。SXSWの日本のレップも務め、長きにわたって日本と海外のアーティストをつなぐ役割を担っている。

☆奥 和宏(おく かずひろ)
東京生まれ。音楽雑誌編集長、PC雑誌編集長などを経て、現在はフリーランスのライター。欧米のルーツ・ミュージックやロックの解説、楽器の紹介などの記事を中心に、執筆活動を続けている。音楽関連の著書に、『アメリカン・ルーツ・ミュージック 楽器と音楽の旅』(音楽之友社)、『アメリカン・ルーツ・ミュージック ディスクでたどるアメリカ音楽史』(アルテスパブリッシング)、『ベルウッドの軌跡』(インプレスR&D)など、共著に『証言! 日本のロック'70S VOL.1、2』(アルテスパブリッシング)などがある。