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夢と現、彼岸と此岸を隔てる、静かなる川の流れに揺蕩う神秘的で穏やかな音世界――その総てが我々の前に姿を現す。
アーケイド・ファイアのリチャード・リード・パリーが誘う、ビーチ・ボーイズを思わせるハーモニーとトランス状態へと誘うような拍動、そして幾重にも重ねられた音のレイヤーが織りなす瞑想的で映像的な音楽体験。2部からなるソロ・プロジェクトの最終章が登場!
■ 作品毎にコンセプトとメッセージを掲げ、その音世界を常に進化発展させ続けているカナダの6人組バンド、アーケイド・ファイア。グラストンベリー、レディング、フジロック・フェスティバルと数々の世界的ロックフェスのヘッドライナーを飾り、グラミーも受賞したバンドのメンバーで、マルチ・インストゥルメンタリストのリチャード・リード・パリーが、新たなソロ・プロジェクトを完成させた。
■ Epitaph傘下のAnti- レコーズからの第1弾作品となるニュー・アルバム『QUIET RIVER OF DUST VOL.1』がリリースされたのは、昨年の9月21日、秋分の日のこと。そして6月、その続編となる『QUIET RIVER OF DUST VOL.2』が発売となる。元々は、3月の春分の日にリリースすることを考えていたそうだが、表面に使っていた食塩結晶が、波頭や山頂を飾るまでに成長する時間が予定よりもかかってしまった為、アートワークの完成遅れてしまったという。
■ リチャードの言葉を借りれば、VOL.1とVOL.2は”多面的な窓”であるという。「プリズムのような音世界を、それぞれ違った角度から眺めている」と彼は語る。日本の民話や辞世の句、諸島に伝わるフォーク・ミュージックが、20世紀末のアヴァンギャルド音楽や伝統的なソングライティングの中に流れ込んでいる本作は、幾重にもなる音のレイヤーを重ね、瞑想的な音像を創り上げている。前作同様、リチャードは、伝統的なブリテン諸島のフォーク・ミュージックのスタイルを取り入れようとも、またアーケイド・ファイアの時のように、大勢が一緒に歌えるようなポップ・ソングを作ろうとも思わなかったという。『QUIET RIVER OF DUST』は壮大なコンセプトとメッセージを掲げているが、そのアプローチは幾重にもなる音のレイヤーを重ねた、ミニマルでソフト、そして穏やかなものとなっており、聴くものをその音楽世界へと深く誘っていく。その音世界を創り上げる為に、リチャードは、パートナーでもあるLittle ScreamのLaurel Sprengelmeyerをはじめ、Bell OrchestraのStef Schneider、SadiesのDallas Good、Cibo MattoのYuka Honda、Blonde RedheadのAmedeo Pace,そしてThe NationalのAaron&Bryce Dessnerに、ミキサーとしてTchad Blakeなど、多彩なゲストも参加している。
■ 本作のコンセプトらしきものは、今から遡ること約10年前、アーケイド・ファイアの初来日公演の時に生まれた。来日公演の後日本に残り、数週間滞在した彼は心の慰めを求め、僧院へと赴いた。本人曰くそこで“今まで聴いたことのないほどの大きな静寂”を耳にしたリチャードは、本作の音楽を瞑想の一つとして少しずつ作り続けていった。 それはある意味、彼の他の音楽的プロジェクトからの一時的な休息にもなっていたという。そして高野山の森でリチャードが耳にした幽霊のような声だった。「映画監督のカレブ・ウッドにこの話をしたんだ――大きな杉の木に囲まれた神秘的な空間に1人佇んでいたところに、パワフルなコーラスが聴こえてきて、それが摩訶不思議なことに、僕が子供の頃聴いて育った、亡くなった父さんのフォーク・バンド、Friends Of Fillder's Greenの音楽とそっくりだった。こんな場所でブリテン諸島のフォーク・ソングみたいな大声が聴こえるはずがなかった。そして歩いても歩いても、その音楽が聴こえる場所に近づくことが出来なかったんだ」また別の機会に日本を旅行していたリチャードが、“賽の河原”へ旅行者を誘う看板を目にし、後にそれが子供が死後行くと言われる三途の川のほとりの河原であり、亡き子供養の為にその親らが訪れることを知り、そこからVOL.1に収録されている楽曲「Sai No Kawara(River Of Death)」のインスピレーションを得たという。『QUIET RIVER OF DUST』のVOL1とVOL.2はそれぞれ、その三途の川の両岸を意味しているのだ。
■ 静かな川を挟む、もう一方の岸となる「VOL.1」は、より内面的な作品であるとリチャードは語っている。その流れの中で、彼は想い出や無意識の思考などが流れる濁った水と向き合っているのだ。アルバムの幕開けをかあるエレジー調の曲は、彼の父の元バンド・メンバーをフィーチャーしたソフトなファンファーレである。そしてその曲から流れ込むように始まる「Lost In The Waves」は、両親と一緒に海へいった少年が、彼らの寝ている間に海へと入り、摩訶不思議で不明瞭なものへと姿を変えてしまう物語だ。「自己と世界の境界が曖昧になり、方向感覚を失いそうになるy感覚を私は幾度も経験している。このアルバムの多くの作品は、大人の音楽と曲の世界に足を踏み入れた若者の視点から描かれている。フォーク・ミュージック・コミュニティからのバトンを受け継ぎ、若くして父親を亡くし、それによってすっかり方向感覚を喪失している姿をね。このアルバムはまた、最も馴染みのある世界を失くしたときの、漠然とした精神的領域を取り上げている」
■ 夢と現、彼岸と此岸を隔てる、静かな川の流れ――リチャード・リード・パリーの『QUIET RIVER OF DUST』は、ビーチ・ボーイズを思わせるハーモニーとトランス状態へと誘うような拍動、そして幾重にも重ねられた音のレイヤーが織りなす瞑想的で映像的な音楽体験なのだ。
<メーカーインフォより>
RICHARD REED PARRY