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LARS JANSSONのピアノがお好きな方、そして、ヨーロピアン・ジャズの世界がお好きな方、全ての方にお薦めでございます。今年4ヶ月が経過しましたが、個人的にこの作品ほど繰り返し聴いている作品はありません。
”音楽の魔法”。当代一のメロディ・メーカー、ラーシュ・ヤンソンが全面参加、また13曲中6曲が彼のナンバーというアルバムだけでも、その筋のファンの方の心を動かして余りあるかと思いますが、その練られたアレンジ、参加メンバーの実に端正な演奏は本当に素晴らしい!!そして、カーリン・クローグ〜ジョン・サーマンの世界との美しき融合・・・。
ストリングスのイントロに導かれるINNER CHILDに幕をあけ、ラーシュの大ファンである私は3曲目のI AM THATで降参なのです。TOREのトランペットとのDUOによるこの演奏には心の全てをもっていかれるような思い・・。わけもなく優しい気持ちに包まれて・・でも、そのあとにも幸せな魔法は・・・聴く人に訪れ続けるのです。室内楽の世界に迷いこむようなイントロに導かれる4曲目。カーリンのヴォーカルは出だし、実際外れていたりするのですが、数秒後にはそんなこと忘れさせるような音楽のオーラ。ラーシュの美しい伴奏と、ストリングス、カーリンのコラボレーション・・・本当に絶句です。
言葉にしたいのに言葉にならないもどかしさ。でも嬉しいです。なぜなら、言葉ではとても叶わない世界に今出会えたから。WEBのモノ書きとしては失格かもしれないけれど、それこそ、が本当の音楽の感動、というもの、なのだと、私は信じています。

最後にTORE JOHANSENを少しご紹介。彼は、本GEMINIレーベルでおそらく4作目。派手な作品こそないものの、しかし、アルバムをリリースするたびに、当社では広告アイテムに取り上げてきたとおり、自身の音楽観をしっかりもったアーティストです。
録音は2005年。新しくなったオスロ・レインボウ・スタジオ、エンジニアはJAN ERIK KONGSHAUGということも付記いたします。

TORE JOHANSEN(tp),KARIN KROG(vo M-4.5.8.13 only),JUKKA PERKO(as,ss),LARS JANSSON(p),OLE MORTEN VAGAN(b),GOGER JOHANSEN(ds)

関口滋子