2023.10.13
THE SOUL OF CONGO - TREASURES OF THE NGOMA LABEL
世界中のアフリカ音楽ファンから注目されるレーベル=プラネット・イルンガの10周年&10枚目を記念するリリースは、コンゴ共和国のポピュラー音楽発展を支えた伝説的レーベルNgomaに残された1948-1963年録音をコンパイル!
V.A. (THE SOUL OF CONGO) オムニバス
コンゴ共和国のポピュラー音楽発展を支えた伝説的レーベルNgomaに残された1948-1963年録音をコンパイルした3LP!
PLANET ILUNGA / BEL / LP(レコード) / PI10 / 1008731947 / 2023年10月14日
7,700円(税込)
※5,000円(税込)以上買うと送料無料!新品でも中古品でもOK!
V.A. (THE SOUL OF CONGO) オムニバス
コンゴ共和国のポピュラー音楽発展を支えた伝説的レーベルNgomaに残された1948-1963年録音をコンパイルした3CD!
PLANET ILUNGA / BEL / CD / PI10CD / 1008732161 / 2023年10月04日
6,600円(税込)
※5,000円(税込)以上買うと送料無料!新品でも中古品でもOK!
ブリュッセルに拠点を置くレーベル=プラネット・イルンガ。2013年の設立以来、Franco & OK Jazz、Docteur Nico、Orchestre Rock-a-Mambo、Joseph Kabasele & African Jazzなどコンゴ共和国におけるポピュラー音楽の歴史に特化した一連のコンピレーションを制作してきた、世界中のアフリカ音楽ファンが注目するレーベルだ。そんなプラネット・イルンガの記念すべき10周年&10タイトル目としてリリースされるのが、これまでで最も野心的なプロジェクトともいえる、この『The Soul of Congress』。同国ポピュラーミュージックの発展に大きく寄与した高名かつ伝説的なレーベル=Ngoma(ンゴマ)に関する、ファン待望の広範かつ詳細なアンソロジーである。
ベルギー領コンゴが植民地支配から独立の最初の花を咲かせた1948年から1963年までに残された録音をコンパイル。コンゴの首都レオポルドヴィルには、コンゴ川対岸のブラザヴィルの通りからアンゴラのムバンザ・コンゴの広大な高原、アフリカの鉱物資源が豊富なルブンバシ(エリザベスヴィル)地域まで、また深南部から北東部のキサンガニ (スタンレービル) の賑やかな波止場まで、西のムバンダカ (コキルハットビル) の岩だらけの荒地から東のブカブ (コスターマンズビル) の雄大な森林まで、つまり中央アフリカ全土から優秀な歌手や演奏家が集まったとされる。レオポルドヴィルは、これらの音楽家たちとともに到来したアフリカのリズムと、大都市で流行していたヨーロッパ、カリブ海、キューバの音楽との音楽的混合のメルティングポットになったのである。
新しいサウンドは、コンゴの5大レーベル、Opika、Loningisa、Esengo、Olympia、Ngomaのいずれかで録音されたが、Ngomaほどこの時代のエネルギー、多様性、精神をうまく表現したものはない。このレーベルは1948年にギリシャ人のNicolas Jéronimidisによって設立され、1951年に彼が早世した後、Nikis CavvadiasとAlexandros Jéronimidisによってさらなる発展を遂げる。1948年から1971年までの存続期間中、Ngomaは 4500 回以上の録音を行い、重要な文化的遺産を数多く残したことで知られているが、ユネスコが2021年12月付けでルンバ・コンゴレースを人類の無形文化遺産として宣言した今、これらの録音があらためて世界の人々へと還元されていくのは当然のことと言えるだろう。
Ngomaが繁栄するにつれて、この新しいサウンドの最初のビッグスターたちも登場する。その筆頭がサン・サルバドルのManuel d’Oliveira、バンドンドゥのAntoine Kolosoy "Wendo"、カタンガのLéon Bukasaである。この3人は、Ngomaのカタログおよびこのコンピレーションで大きく取り上げられている。Ngomaはまた、Martha Badibalaなどの女性歌手が名声を得る手段を提供し、他の女性たちに子供と夫の世話を超えた人生を夢見るよう促すきっかけを与えたことでも知られている。さらに、このレーベルは、リケンベ奏者のAntoine Mundandaの曲など、伝統的なフォークロアの録音にも熱心でした。また、遠くブリュッセルまでフレッシュな才能を探しに行き、カメルーン人のCharles Lembeがフロントを務めるキューバのグアラチャを派手にアレンジしてレコーディングした曲なども録音した。Antoine Kasongo (clarinet)、Albino Kalombo (sax)、Tino Baroza (guitar) などの楽器奏者も、Ngomaのレコーディングを通じて名を残したのだ。
またNgomaは、白人入植者を批判したAdou Elengaのヒット曲「Ata Ndele,」をリリースしたことでも知られている。 このことが原因で彼は投獄され、この曲は1954年のリリース後すぐにカタログから削除された(長年探し求められていたが、このコンピレーション用の稀なオリジナル・コピーが発見された)。アンゴラのPaul Mwangaも植民地に対する批判を惜しまず、作家権利協会とも積極的に活動した。Frank Lassanはフランスのクルーナーのロマンチックなスタイルをコンゴの大衆文化にもたらした歌手で、ギターの魔術師Manoka De Saïo 別名「Maitre Colon Gentil」はナイトクラブシーンの華やかな人気者として、ディスクに記録されている。また Antoine Nedule “Papa Noel” や Mose Se Sengo “Fan Fan”のようなギターの天才は、10代の頃からスタジオバンドで才能を発揮した。そういった急速な発展に伴ってバンド名も次々に変化したが、Beguen Band、Jazz Mango、Jazz Venus、Dynamic Jazz、Affeinta Jazz、Mysterieux Jazz、Orchestra Novelty、Rumbanella Bande、Vedette Jazz、La Palma、Negrita Jazz といった楽団の録音は、満遍なくこのコンピレーションで聴くことができる。
この集大成ともいえるコンピレーションの実現のために、世界中の熱心なレコードコレクターが集結。アメリカ、ベルギー、日本、フランス、モロッコ、オランダから、この音楽の寛大なファンたちがコレクションを集めてコンピレーションを作成し、カリフォルニアで Muzikifan ウェブサイトを運営する Alastair Johnston によって集められ、注釈が付けられたのだ。彼はこのリリースを、参照ウェブサイト afrodisc.com から 2020 年に亡くなったFlemming Harrevに捧げるとしている。ときには伝説的だが誰も聴いたことのない曲にまでリサーチはおよび、忘れられたタンザニアのレコード店のデッドストックから出てきたものもあったのだという。またコンピレーション編集の専門家にアドバイスや推奨事項を求め、ライナーノーツ、卒業論文、アフリカの定期刊行物、Jean-Pierre Nimy Nzonga、Sylvain Konko、Gary Stewart、Manda Tchebwa、Michel Lonohなどの権威によるブログや文書にも手がかりを求めてリサーチが行われたのだとか。
いずれにせよアフリカ音楽ファン、いや全ポピュラーミュージック・ファン必携ともいえるコンピレーションであることには間違いない。今年のベスト・リイシュー・ワークはこれで決まりと言えそうだ。
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