間もなく来日&新譜発売! クリバス来日公演を待ちながら、ラ・プラタ・シーンを振り返る

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2020.02.19

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CRIBAS / クリバス / LA OFRENDA

LA OFRENDA

CRIBAS クリバス

現代フォルクローレを更新するグループ、クリバスによる待望の 3rd アルバム!

INDEPENDIENTE / ARG / CD / 4538716201764 / 1008080508 / 2020年02月19日

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2,500円(税込)

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CRIBAS / クリバス / LA HORA DIMINUTA

LA HORA DIMINUTA

CRIBAS クリバス

INDEPENDIENT / ARG / CD / INDC001 / 1006944308 / 2015年12月24日

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コトリンゴ & クリバス Japan Tour

2月23日(日)豊洲シビックホール
Open 13:30 / Start 14:00
https://www.kcf.or.jp/toyosu/event/detail/?id=3135

2月26日(水)永福町SONORIUM(CRIBAS SOLO)
Open 19:00 / Start 19:30
https://peatix.com/event/1409783?lang=ja

2月28日(金)名古屋三楽座
Open 18:00 / Start 19:00
https://www.cowandmouse.info/kotringo-cribas

2月29日(土)岡山蔭凉寺
Open 17:00 / Start 18:00

https://www.cowandmouse.info/kotringo-cribas

3月1日(日)松江興雲閣
Open 17:00 / Start 18:00

https://www.cowandmouse.info/kotringo-cribas

3月4日(水)ビルボード大阪
1st Stage Open 17:30 Start 18:30 / 2nd Stage Open 20:30 Start 21:30

http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11847&shop=2

上記の4公演は中止となりました。
<文>ディスクユニオン・ラテン部門

2000年以降のアルゼンチン音楽で印象的な場所は、もちろん首都ブエノスアイレスは常に活況として、特にカルロス・アギーレやセバスティアン・マッキ(ルス・デ・アグア)を筆頭に、アギーレがオーナーを務めるレーベル、シャグラダ・メドラの拠点である川沿いの小さな町パラナーだったといって間違いない。そして2010年代以降に特に日本でその名が知られるようになった場所がブエノスアイレスからほど近い、小都市ラ・プラタだ。大聖堂を中心に碁盤の目のように設計された閑静な街には、ブエノスアイレスのような騒々しさや華やかさはない。しかし国内外の様々な学生たちがやってくる学生都市であり、そこでは特にアカ・セカ・トリオを輩出し、フェデリコ・アレセイゴルのような現役の音楽家が講師を務めるラ・プラタ国立音楽大学の存在感は大きい。筆者がその学校の存在を意識させられたきっかけは2014年当時、弱冠22歳のフアン・フェルミン・フェラリス率いるクリバスのデビュー作であり傑作『LA HORA DIMINUTA』がその学校の学生たちによって作られたと知ったからだ。クリバスはアルゼンチンでは無名だったものの、日本ではカルロス・アギーレ、アカ・セカ・トリオに続くモダンフォルクローレの潮流を受け継ぎつつも、ブラジルの現代ミナスのような器楽的な音楽性としてロングセールスを記録。次世代のアルゼンチン音楽を率いていくグループとみなされるほどの存在となった。その彼らが初来日する。共演は、昨年アルゼンチンツアーを行い、モノ・フォンタナなど現地のミュージシャンとも多数共演したコトリンゴ。彼女がアルゼンチンで共演したなかで特に日本に呼びたい存在として名前が挙がったのがクリバスだったというのが来日のきっかけだという。お互いの曲をカバーしあうアルゼンチンでのライブ動画がYouTubeで公開されているのでぜひご覧いただきたい。




また、クリバスを中心に若手音楽家たちがコレクティヴのようにお互いの作品やライブに参加しあいながらシーンが形成されており、その様はまさに旧/現代ミナスのようだ。駆け足ながら紹介していこう。

ティグラン・ハマシアン~マリア・シュナイダーのような現代ジャズからエルメート・パスコアール、エグベルト・ジスモンチなどブラジル音楽に影響を受けた器楽アンサンブル、ナディス。そのリーダーで作編曲家であるフアン・イグナシオ・スエイロがアレンジやプロデュースを請け負い、作品を発表したのがシンガーソングライターのホアキン・メリーノ。フアン・イグナシオはラ・プラタ在住ではないものの同志ともいえる活動を続けている写真家でシンガーソングライターのレンソ・セセナーロの作品でもアレンジャーを務めた。クリバスに参加していたベーシストのマリアノ・フェラーリは、ベーシストとして活動する一方、シンガーソングライターとしても活動しておりソロ作をリリース。若くして交通事故で亡くなったギタリストのフランシスコ・ロドリゴを偲んで、彼の作曲作品を演奏するプロジェクト、フロン。クリバスのフェルミンとデュオ名義作をデジタルオンリーでリリースしており、フォルクローレからティグラン・ハマシアンなどの影響も感じさせるソロ作を発表しているハビエル・ナダル・テスタ。父であるルイス・カロの作品(その作品でのピアノ/アレンジはフェルミン)などでドラムをたたくフアン・ミゲル・カロテヌートもシンガーソングライターとして作品を発表している。そんな風に器楽奏者たちが互いの作品に参加しあいながら、シンガーソングライターとしても切磋琢磨している状況であり、今後も新しい名前がラ・プラタから出てくることは想像に難くない。









ラ・プラタというくくりでは語られてこなかったものの、アカ・セカ・トリオ、フェデリコ・アレセイゴル、そしてアナ・アルケッティ率いるトリオ・ファミリアもラ・プラタ・シーンを語る上では欠かすことができない先輩格たちだ。モダン・フォルクローレの形を決めたといっても過言ではないほどの影響力を誇るアカ・セカはもちろんのこと。教師として直接学生たちを導く立場にあるフェデリコ・アレセイゴル。そしてセバスティアン・マッキとデュオ名義でも活動するなどカルロス・アギーレらパラナー勢と強いつながりをもつアナ・アルケッティも自身が持つ小スペースを若手たちにライブやリハーサルで貸し与えており、そんな彼らの地道な活動こそがラ・プラタを音楽都市にしているのだと思う。