ライブラリーミュージック レコード&CD特集!

  • LATIN/BRAZIL/WORLD
  • 新着ニュース

2026.02.18

  • x
  • facebook
  • LINE

  • メール

ライブラリーミュージック特集


2025年の重要作であるSOYUZ『KROK』、スヴェン・ワンダー『DAYBREAK』にもその影響がみられるライブラリーミュージック。近年、ヨーロッパの若手インディーを中心に、ライブラリーミュージック愛を公言するアーティストが増えてきました。そこで、今一度ディスクユニオンでもライブラリーミュージックを特集します!


◎ライブラリーミュージックとは??


ライブラリーミュージックとは、テレビや映画、CMなどの映像に添えるために作られた音楽だ。ジャズ、ファンク、ボサノヴァ、ソフトロック、シンセ主体のエレクトロニック・ミュージックまで幅は広く、60〜80年代のヨーロッパを中心に膨大な作品が制作されてきた。映像を邪魔せずに雰囲気を自然に支えることが求められるために、控えめで上品なサウンドが特徴。


現在ライブラリーミュージックとして評価されているのは大きく二つ、イギリスの主要レーベルによるプロダクションと、イタリアの映画音楽巨匠たちによるサントラ作品群だ。



▼主要レーベル

KPM Music

Chappell Recorded Music Library

Bruton Music

De Wolfe Music


※過去のKPM Musicの特集記事はこちら!


▼主なイタリアの映画音楽家(一部)

Piero Piccioni

Alessandro Alessandrini

Nora Orlandi

Stelvio Cipriani

Berto Pisano

Ennio Morricone

Armando Trovajoli

Oscar Rocchi

Stefano Torossi

Piero Umiliani



CMなどの制作現場にとって、レーベルによって量産されたライブラリーミュージックは、既存曲の権利処理や新規制作の手間を省ける、合理的な選択肢だった。時代ごとの流行(ファンク、ディスコ、シンセサウンドなど)を素早く取り込み、軽やかに量産されていったことから、極めて匿名性が高いものだった。しかし、レーベル内の職人たちによるあまりにも上質な作品集は、のちに記名性を持った作品として受容されるようになっていった。


一方で、イタリアの映画音楽の巨匠たちによって作られた膨大な量のサントラは、作家それぞれの個性が溢れるものだった。しかし、ジャンルとしては大体がイージーリスニング要素の強いボサノヴァやジャズファンクなどに帰結したことから、レーベルの職人たちの作品群と並列されて、結果として等しくライブラリーミュージックとして受容されている。


ライブラリーミュージックが再評価されるきっかけのひとつが、ヒップホップによるサンプリングだった。90年代以降、ヒップホップ・プロデューサーがライブラリーミュージックを実際にサンプリングしたことをきっかけに、ライブラリー音源はビートメイカーやDJの間で掘る対象として注目されるようになった。Madlibらが好んだ無名ファンクやサントラの美学も、こうしたライブラリー文化と地続きのものと言えるだろう。


現在では、ライブラリーミュージックはサンプリング源としてのみにとどまらず、それ自体が純粋に聴取されるべき良質な音楽として再評価されている。さらに、それに追い打ちをかけるようにストリーミングサービスが普及し、ライブラリーミュージックは特定のミュージシャンの作品として、アルゴリズムに運ばれてくるものとなった。


その影響として、前述したSOYUZやスヴェン・ワンダーは、ライブラリーミュージック「固有の」ソフトサウンディングなテイストを取り入れているし、また、渋谷系やHipHopをはじめとした90年代の文化に強い関心を持つ、NewJeansのプロデューサーとして有名なミン・ヒジンも、Instagramのストーリーズにライブラリーミュージックをあげていたりする。


そして最も衝撃的な出来事が、Aphex TwinがSupremeのために2025年に作成したオフィシャルプレイリスト。中身はなんと、ニッチなライブラリーミュージックで埋め尽くされていた!さらにはタイラー・ザ・クリエイターが監修するルイ・ヴィトンのメンズ・スプリング・コレクション2024にライブラリーミュージック色の強いスヴェン・ワンダーの楽曲「Take A Break」が使われてたりなども。20年代ののムードなのでしょう。大ライブラリーミュージック時代の到来!


どことなくストレンジで、それでいて平熱なライブラリーミュージックの楽曲たち。ぜひ、足を踏み入れてみませんか?



▼新入荷&予約受付中のタイトルはこちら▼

▼過去取り扱いタイトルはこちら▼