ドライブで聴く音楽、通勤電車で聴く音楽、バッターボックスに向かいながら聴くアース、最近ではトイレの個室でしか聴けないメカニカルな水音などもあるそうで、まさにシーツ・オブ・サウンド、百音繚乱といった今日この頃ですが、部屋にいながらにして地球の裏側まで旅できるお得でナウズ・ザ・タイムな音楽が地球の裏側から届きました。アルゼンチンはコルドバから届いたこの10枚のカラフルなチケットで、アルゼンチンはもちろん、ブラジル、ペルー、北米、なんとアフリカにまで行けちゃいます。それもスロウボートで(※中国には行きません)。そう、カルロス・アギーレがライナーに書いているとおり、船旅という表現がぴったりのアルバムですね。新内閣のどさくさでGO TO TRAVELキャンペーンの割引対象に追加してほしいアルバムでもあります。船が苦手という方もぜひ、ロドリゴのさざ波のようなギターに揺られてみてください。(笹山良林)
遂に待望のFRENTE CUMBIEROの7インチがリリースされました! 2018年来日時のライブで衝撃を受けたこの2タイトルがフィジカルになって嬉しい! ヘビーなビートにセバスチャンのユーフォニウムが自由に絡みつきピュンピュンサウンドで宇宙にぶっ飛ぶPORROVIA!! しかしレーベルNAMES YOU CAN TRUSTは外れなしですね! 他タイトルも要チェックです! (岸本恵)
"前衛舞踊のための音楽"という素晴らしいジャンルがあります。あることにします。ERIK SATIEの『PARADE』、PIEERE HENRY/MICHEL COLOMBIER『MESSE POUR LE TEMPS PRESENT』、MAX RICHTER『INFRA』、などなど。ダンスが要求してくるのか、シナジー効果というやつなのか、音楽もまた、とても前衛です。そんな素敵なアヴァンギャルド音楽がひしめくジャンルのなかに、新たに加わった傑作が『GIL - BALLET PARA O GRUPO CORPO』。ブラジルはミナスを拠点とする前衛バレエカンパニーGRUPO CORPOのために作られた音楽です。さすがジルベルト・ジル。前衛にしてポップ。地面から2センチくらい浮いているような音楽。ここではたしかに音も踊っています。 このGRUPO CORPOというバレエ団は、MILTON NASCIMENTO、CAETANO VELOSO、TOM ZE、JOAO BOSCOらツボをつく人選でサウンドトラックを制作し、発売もしていて、2000年以降、がぜん注目(←わたしの)を集めています。同志のみなさま、未体験でしたら、どれかひとつぜひ聴いてみてください。(関井朋子)