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“『アメリカン・スナイパー』を観て、はっきりしました。前作の『ジャージー・ボーイズ』はやはり「影武者」が作っていた(笑)。”(本文より)
「映画を観て即しゃべる」
深い経験と知識に基づいた唯一無二の洞察力と、軽妙洒脱な語り口で読む者を心酔させる音楽家であり文筆家の菊地成孔が、メンズファッション誌『UOMO』(集英社)にて2012年4月号から現在まで連載中の語り下ろしシネマコラム「売れている映画は面白いのか?」。著者史上最長連載を2024年7月号までの12年間、140回分を全掲載。
“この本は、「映画批評」というよりも、「映画に対する反射的な大喜利」としての「コメント芸」として読まれるのが最適切なのではないかと思います。” (本書まえがきより)
『アベンジャーズ』『ラ・ラ・ランド』『キングスマン:ゴールデン・サークル』『オッペンハイマー』など誰もが知るハリウッドの大作から、『はちどり』『逃げた女』『別れる決心』など勢いのある韓国映画、さらには『MEMORIA メモリア』『関心領域』といった新感覚の「21世紀映画」まで、各年を彩った重要な作品に対する菊地成孔の貴重な証言を結集。著者自身が全作品を振り返り書き下ろした〈現在からの〉追加コメント「もう一度見たい度」(星1~星5)も収録。「初見で面白かった作品を、もう一度見たい、とは限らない」と著者が言うように、鑑賞直後の熱のある初出コメントと、数年たって冷静に振り返るコメントの差異にも、ぜひ注目を!
各作品には連載担当ライター相田冬二による一言解説も付くので、シネフィルはもちろん、映画を年に数本しか観ない大人まで、感想を語り合える相手を求めている、すべての大人が楽しめる一冊。
最高にクールで、最高にスリリングな、キレのあるクチから炸裂する菊地節の数々。極上の「映画の大喜利」をしゃぶりつくせ。
【著者略歴】
菊地成孔 (きくちなるよし)
1963年千葉県生まれ。音楽家、文筆家、大学講師。多彩な音楽活動とともに映画批評家としても活躍。『服は何故音楽を必要とするのか?』『次の東京オリンピックが来てしまう前に』『戒厳令下の新宿 菊地成孔のコロナ日記2020.6-2023.1』『たのしむ知識 菊地成孔と大谷能生の雑な教養』(大谷能生との共著)など著書多数。最新情報は「ビュロー菊地チャンネル」にて。
NARUYOSHI KIKUCHI / 菊地成孔