タイトル名が匂わせる通りスティング曲集。こういう企画っぽいものには、その昔、ボブ・ベルデンのプロデュースものがありましたっけ。様々なアーティストが集まって、という企画。しかし、これは一味違っていて、イタリアのピアノ・トリオが数人のゲストを迎えて、というアーティストは固定のもの。そして、これはかなり、ジャズ、です。メロディ〜テーマは、原曲がかなり生きてますが、ソロは、完全にジャズ。注目すべきは、このピアニストの存在、かと思います。イタリアは本当にピアノの層が厚い、です。このピアニストが持っている美しい響きには、1曲目から、ちょっと惹かれてしまいました。シェイプ・オブ・マイ・ハートの持っている、切ない、というか、心の琴線に触れる微妙な(ちょっと不安げな、というか)感じを、そのイントロの響きは絶妙に表現してます。また、もともとスティングが持っている曲のどこか淋しげな、というか、独特の世界にこのピアニストがあっている、とも感じます。スティングのバック・メンバーとしてあまりにも有名だったケニー・カークランドのディエンダなどもプレイしていることにも注目。ラストの”見つめていたい”は、ちょっとメローすぎかもしれませんが、美しいです。NORBERT DALSASS(b), ROMAN HINTEREGGER(ds), MICHEL GIRO(p) and guest: FRANCO AMBROSETTI(tp), ANDY SCHNOZ(g), MARCO GOTTI(sax,cl)
