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85年にイギリスより来日したペイルファウンテンズのライブを観た感動そのままを動機に、デボネアは86年大阪で結成される。 結成当時(本音源収録時)のメンバーは、中井 尚志(ボーカル・ギター)、楠 健(ギター)、 遠嶋一郎(ベース)、寺島 和弘(ドラム)の4名。 その冬へと向かう空気の様な、ナチュラルでいながら影のある音楽は、当時 音楽誌『フールズメイト』にして「いかなるイギリスのバンドよりもイギリスっぽい」と評された。
飾り気のないシンプルな曲作りは、前述のペイルファンテンズと酷似しており 彼らの1st アルバム『パシフィック ストリート』にみられる さまざまな音楽の融合が生み出す独創的な音の響きは、本作『ロスト フロム ザ ピクチャーズ』からも存分に感じ取ることができる。 しかしながら単にペイルファウンテンズを模倣した日本のネオアコバンドという括りでは絶対に収める
ことのできない普遍的な煌めき、荒々しいデッサンと緻密に計算された彩色は、パンクやニューウエーブを通過したものでなければ絶対に提示することのできないノートである。 他にも米国西海岸におけるサイケデリアやA&Mやバカラックに代表される良質のポップス等、彼らの持つ引き出しは計り知れない。
オリジナルカセットリリースから30年近く経とうとしている2015年秋、本作がようやくデジタルリマスタリングされCDとして再発される。
当時の対バン相手、ロリポップソニック(後のフリッパーズ ギター)の商業的な成功により一躍、脚光を浴びるようになった日本ネオアコシーン。 日本の音楽史においても、後の渋谷系へと進化を遂げるこのネオアコの一大流行は欠くことができない史実である。 そのブームの渦中において どこまでもストイックに自身の音楽スタイルを貫き通したデボネア。
今作は、当時シーンの渦中にいた最先端な音楽マニアはもちろん、柔軟な音楽観を持った新しいリスナー達にとっても 静かに しかし絶えることなく 聴き継がれていくであろう歴史的名盤である。
DEBONAIRE / デボネア