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そういえば「美しい」という字は「人」がたくさんの傷を背負った姿にも見える。純粋な悲鳴にメロディーが付いた時、それは何より美しい歌になる。
アルバムで一番好きだったのは「ぼくの歌、きみの歌」合唱曲みたいだよね、これ。そうは言っても、みんなで歌う、そんな日は来ないかもしれない。
だけど、10年20年、一番近い場所に座ってくれる歌にはなるだろう。
本当に良いものは、結局そういうものたちだ。
「もうさよならは言わない」包み込んでくれる良いアルバムです。
引き裂かれても、大丈夫だよ。
片岡フグリ(PHETISH/TOKYO代表、歌手、ELEPHANT NOIZ KASHIMASHI)
坂口諒之介君の新作を聴いていたら、どういうわけか僕は、丹念に小刀で削られた「鉛筆」が脳裏に浮かんだ。
僕の世代なんかは小学校で小刀で鉛筆を削る授業みたいなのがあったけれど、あれは今の子供達にもあるのかな?
電動の削り器で削るよりも、不恰好な結果を繰り返しながらも、上手く研げた時には小さな達成感を覚えたものだ。
ただそんな鉛筆で書かれた文字と、こうやって僕が今PCで打っている文字も、普段僕らが用いるLINEやTwitterの文字も、
表層の情報としては、変わらないものである。だから、わざわざ僕らは大人になってまで小刀で鉛筆を研いだりはしないのだ。
「そんな時間は勿体無い」と、僕らはより近道を通ることを選択するだろう。
なのになぜだろう、坂口君のこのアルバムからは、わざわざ時間をかけてまで、小刀で鉛筆を削るような、音がする。
出来上がったその作品は、丹念に削られた鉛筆で震えながら書かれた、手紙のような印象を受けた。散らされた鉛の粉が黒く輝いている。
筆圧や濃淡のアンバランスさに、想いが滲み出ている。
彼は、「魂」を削って、音やことばを紡いでいたのだろう。
「伝わる」ということは、結局は、そういうことなのかもしれません。
坂口君、素晴しい作品をありがとう。
小森清貴(壊れかけのテープレコーダーズ)
綿密に織り成すのが亡国の波だとしたら、水面で静かに低徊する其れこそ彼の風なのだ。
ゲンスブールに着されるシャツが幸福だったのは、その可能性と本分を全う出来たからであり、其の風も又然りである。
四万十川友美
曲を作って歌うということには人それぞれ理由がありますが、坂口くんにとってのそれは彼自身にとっての外部、つまり世界を規定し、そしてそれによって内部、つまり彼自身の真実に近づこうとする行為です。この作品からは、彼の、世界に、自分の理想を押し付けるのではなく、受け入れて、それを自分でより美しく見たいという意志を感じます。
坪内和夫(シベールの日曜日)
坂口諒之介