ひきがたり5~Sing With A Piano~

見汐麻衣

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レーベル
MISHIO Records
国(Country)
JPN
フォーマット
CD
規格番号
SP736
通販番号
1007765082
発売日
2018年10月17日
EAN
2299990608694
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商品詳細情報




セルフライナーノーツ
「うたう見汐麻衣」

2016年12月。高円寺円盤の田口(史人)さんと話している時でした。
「来年から円盤で企画やらない?」「どういったものですか?」
「ミシオが歌というものに体当たりしていくもの」「歌だけうたうということですか?」「そう」「なんでもいいんですか?」「それはちょっとどういう風にするか考えよう」というようなやりとりだったと思います。その後、田口さんに一枚の音源を頂きました。『偉人伝・平岡精二』と記されたその盤には氏の楽曲25曲が収録されていました。恥ずかしながらそれまで知らなかった平岡氏の楽曲を聴くにつれ、メロディや歌詞の良さもさることながら、全曲のアレンジが素晴らしく次第に興味を持ちました。氏のことを調べ、うたっている歌手のことも調べたりしているうちに、自然にうたってみたいと思うようになり、2017年3月から各月最終木曜日に「うたう見汐麻衣」という定例会を高円寺円盤にて行うようになりました。

「見汐麻衣がうたに挑みます。〈うた〉ってなんでしょう。歌謡曲を音楽としてうたって、歌謡曲になるなんて未だに思っているミュージシャンなんて本当にダメだって円盤は思っています。歌は聴き手のもの。それをうたうのが歌手。見汐がそこに触れていこうという、そういう企画です」

円盤のサイトに書かれた紹介文を読み、「もしかして大変なことを始めようとしているのかしら…」と少しだけ尻込みしました。
歌に専念するため、野田薫氏にピアノをお願いし、平岡氏の楽曲と、自分の曲、カバー曲も織り交ぜてライブを始めました。「うたうことなんて簡単なこと、今までもやってきたんだし」正直最初はそういう気持ちでいました。ところがこれが思ったようにいかない。SSW(この言い方は好きではないのですが…)として、曲がりなりにも長いことうたってきた自分にとって、歌手のために作られた歌というものがこんなに難しいものだとは、うたってみないとわからないことばかりで、〈うたう〉ということがどういったことなのか改めて考える日々の始まりでした。歌唱している人のクセを模写してしまう自分の性質が邪魔をしたり、こういう曲はこういう風にうたえばいいという固定観念から離れて初めて歌をうたうことの始まりだということに気づいたり。〈普通に歌をうたう〉という歌手の偉大さを改めて痛感することが増えていきました。
うたったそばから消えてしまう無形の産物。声に託された歌(言葉)の中にあるものたちの姿。うたうということはとても簡単で難しいことなのだと今は思います。そして、とても楽しい。歌の傍には聴いてくださる人達の心があります。心に響く歌というものは、歌そのものが素晴らしくても、それをうたう歌手の在り方によるものが大きいのかもしれないと思います。また歌にとって幸せなことは誰かの永い友達になれて、聴き続けてもらうことだと思っています。
生きている(きた)時代も年代も時間も異なる人の心を時に撫でるように在る様々な歌。歌というものは確かに、100%聴き手の方の為にあるものだと。人様の曲も、自分の曲も、目には見えない〈時間〉を写す鏡のようだと思うようになりました。
全てはまだ過程なのですが、その過程の中にある今の歌を残しておこうと思い今作を作りました。平岡氏の楽曲は収録していません。自分にはまだ早い気がしているからです。今作は自分の曲、それから、うたっていくうちに改めて好きになった曲を収録しました。うたう見汐麻衣ライブと同様、ピアノと歌は同時に録音、ワンテイク。興味を持っていただけたら、高円寺円盤での企画にも一度足を運んでもらえると嬉しいです。難しく綴ってしまいましたがなんのことはない、たかが歌されど歌。
最後に、歌と、うたうことについて改めて考える機会をくださった田口さん、ピアノを担ってくれている野田さん、歌を聴いてくれるみなさま。ありがとうございます。
2018.8.吉日 見汐麻衣
 

ソングリスト

  • 1.エンドロール
  • 2.その夜
  • 3.街の灯り
  • 4.やさしいひと
  • 5.君をのせて
  • 6.1979
  • 7.だから私と