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佐藤薫(EP-4)監修による「φonon (フォノン)」レーベルの2020年を締めくくる一枚は 、英国出身で日本在住の現役キリスト教宣教師、デイヴ・スキッパーによる初のコンセプト・ノイズ・アルバム『エリヤーフ』。
真正面から旧約聖書に向き合い、ショッキングながら極めて緻密なスピリチュアリズムに裏付けられた、ハーシュ・ノイズの 黙示的神品!
モジュラーや数々の機材を駆使したアブストラクトな電子音と、リアルでフィジカルなコンクレート音を組み合わせて描写されるのは、旧約聖書の一部で古代ユダヤ歴史書のひとつ「列王記」に登場する預言者エリヤ(エリヤーフ)の物語。
ただし、ここで聴かれるその音(物語)は、揺るぎないテンションと巧みな構成力に支えられた、紛れもないノイズ・ミュージック。スピリチュアル・ハーシュ・ノイズ である 。
インダストリアル/ノイズ・ミュージックのあるアスペクトとその出自には、サイケデリックに端を発するペイガニズム~ネオ・ペイガニズムとの親密な関係があり、そこから派生し専らアンダーグラウンドな活動を続ける反語的クリスチャン・ノイズ・ミュージックは世界中に散在する。
しかし、その心性/思想性において、このアルバムほど CCM (Contemporary Christian Music) に近似したコンセプチャルで反啓蒙主義的な作品は稀だろう。
もっと驚くべ きは 、その音が一神教や宗教一般にさえ縁遠いジャパノイズ・カル チャーから出現したことだ 。
ノイズ・ミュー ジック・ファンだけでなく、ヘヴィ/エクストリーム・ミュージック・ファンにも絶対の強力推薦盤!
DAVE SKIPPER