■厳密にはスタジオ・アルバムだが、”Heavy Load Blues”はThe Power Station New Englandのスタジオでアナログテープを使ってライブ録音されており、ヴィンテージ・ギターやアンプなどの機材を使用して本物のサウンドを再現している。13曲入りのこのアルバムは、ヘインズがエンジニア兼共同プロデューサーのジョン・パテルノ(マイケル・ランドウ、ロビー・ウィリアムス、スティーヴ・ガッド・バンド)と一緒に制作したものだ。
■中でも、ジュニア・ウェルズのスタンダード曲「スナッチ・イット・バック・アンド・ホールド・イット」は、バンドが自由に名曲をカヴァーしながら、"Hold It Back"という自然発生的なジャムを挟み込み、明らかにファンキーなグルーヴを与えられたソウルフルで刺激的な解釈を実現。また、ブルース・ファンにはお馴染みの曲でも、ヘインズ、マット・アバーツ(ドラム)、ダニー・ルイス(キーボード、ギター、バッキング・ヴォーカル)、ヨルゲン・カールソン(ベース)の4人のバンドは、独自のアレンジを加えていることが多い。アン・ピーブルズが録音した "I Feel Like Breaking Up Somebody's Home "は、バンドがライヴで演奏したことのある数少ない曲の一つ。この曲では、ヘインズの軽快なギター・リフが、オルガンとリズムという強固な土台の上で奏でられ、ある種のファンクのようなフィネスを醸し出している。ハウリン・ウルフの”I Asked Her For Water, She Gave Me Gasoline”では、ロック、R&B、ジャム、ファンク、ジャズなど、様々なジャンルを融合させながら限界を超えることで知られるGov't Muleが、オリジナルとは一線を画したヘヴィーでアップテンポなファンキー・ヴァージョンを選択している。
ソングリスト
1. Blues Before Sunrise
2. Hole In My Soul
3. Wake Up Dead
4. Love Is A Mean Old World
5. Snatch It Back and Hold It – Hold It Back – Snatch It Back and Hold It
6. Ain’t No Love In The Heart Of The City
7. (Brother Bill) Last Clean Shirt
8. Make It Rain
9. Heavy Load 10. Feel Like Breaking Up Somebody’s Home (short version)