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古楽器の敏捷性と機微が光る堂々たる大作群、シュタイアーの即興性溢れるフォルテピアノも絶妙
★Aparteレーベルでのハイドン「パリ交響曲」シリーズで注目すべき実績を上げた後、ALPHAでモーツァルトの重要な管弦楽作品を体系的に録音してゆくSimply Mozartシリーズを開始したフランス最前線の古楽器オーケストラ、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ。「ジュピター」などを収録し世界中で高い評価を博した第1弾(ALPHA776/NYCX-10256)に続き、第2作は同じ後期交響曲群中唯一の短調作品であるト短調の第40番と、パリに自筆譜が残っている2作(《ドン・ジョヴァンニ》序曲、ピアノ協奏曲第23番)という重要作揃いのプログラムです。
協奏曲のソリストに迎えられたフォルテピアノの大御所アンドレアス・シュタイアーは、意外にもモーツァルト協奏曲の録音が決して多くはなく、20世紀終わりにTeldecからリリースされたコンチェルト・ケルンとの4曲(第9、17、18、19番)以来の満を持しての新録音!随所に聴こえる通奏低音としての即興含め、当時の演奏習慣を踏まえた装飾が盛り込まれた解釈の流麗さはますます冴えわたるばかり。シュタイアーとともに自筆譜を検討し演奏に反映させたというル・コンセール・ド・ラ・ロージュの各セクションも古楽器ならではの機微に満ちた解釈で、ヴァイオリンを弾きながら指揮するショーヴァンのもと意欲溢れる一体感で各作品の深みと迫力をあざやかに伝えてやみません。なおここではクラリネットの入った版を使用。終楽章の半音階的楽想をふまえ第40番にあえて添えられた「十二音技法」という副題(彼らのコンサートの聴衆から募集し、団員によって選ばれたものとのこと)にも現れている通り、作品本来の姿を徹底して見つめ直した先に垣間見えるモーツァルトの先進性に改めて驚かされます。
自筆譜がパリに辿り着いた経緯やシュタイアーへのインタビューなど、解説も貴重な情報満載です(仏・英・独語、国内流通仕様は日本語訳付き)。
(ナクソス・ジャパン)
【収録内容】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
1. 歌劇《ドン・ジョヴァンニ》 K. 527 序曲
2-4. ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K. 488
5-8. 交響曲 第40番 ト短調 K. 550 「十二音技法」
【演奏者】
アンドレアス・シュタイアー(フォルテピアノ) 使用楽器: ウィーンのアントン・ヴァルター1790年頃製作モデルに基づくクリストフ・ケルン製作の再現楽器
ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ(古楽器使用)
ジュリアン・ショーヴァン(ヴァイオリン、指揮)
【録音】
2021年9月 アルスナル、メス(フランス北東部ロレーヌ地方)
ANDREAS STAIER / アンドレアス・シュタイアー
ドイツの鍵盤奏者
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モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番 / 交響曲第40番
1,700円(税込)
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