名カンタゥトーレ、ルチオ・バッティスティの内省性と、ピノ・ダニエーレのジャジーなアレンジを兼ね備えたような素晴らしい内容! 冒頭一曲目は先行シングルとしてリリースされていた、ノスタルジックな雰囲気が漂うシネマティック・スロウ・ソウル「Barocco」。続くM2「Zucchero a Velo」はジャズの要素が巧みにミックスされたアナ・フランゴ・エレトリコにも通ずるようなスウィート・ファンキー・チューン。レトロなスネアの音色とほろ苦いカカオのようなボーカルがゆったりとしたリズムの中を泳ぐM3「Foria」M4「Vulesse」を経て、M5「Zanzare」では明るい都会のファンク・ポップを披露。MPB風味のM6「Strategia」、イタリアらしさを感じさせるM7「Nicotina」で気分は最高潮を迎え、ラストの「Scalinatella」ではまさかの民族音楽的なアプローチをみせるという流れ。
