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武満徹と一柳慧の企画・構成による音楽祭「オーケストラル・スペース1966&1968」のLPレコード3枚分のライヴ録音を2枚に集成!
若き作曲家達の実験的作品を小澤征爾や若杉弘が読売日響を指揮し生まれ出たサウンド他を、オリジナル・アナログ・マスターテープに遡り初SACD化!
新規序文解説付。
原音を追求したマスタリングを実施
★この2枚組には、作曲家の武満徹と一柳慧が企画・構成し1966年5月のゴールデンウィークに開催された現代音楽の音楽祭「オーケストラル・スペース1966」のLPレコード2枚分のライヴ録音と、1968年6月に開催された「オーケストラル・スペース1968」第2回現代音楽祭のLPレコード1枚分のライヴ録音が収録されています。尚、今回の初SACD化復刻は、2006年にタワー企画盤(Tower Records Victor Heritage Collection)としての初CD化以降、久しぶりの発売となります。
小澤征爾(1935~2024)と武満徹(1930~96)が初めて出会ったのは1961年8月のこと。小澤征爾が1959年9月にブザンソン国際指揮者コンクールに優勝、1961年4月にバーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルの来日公演に副指揮者として2年2ヶ月ぶりに凱旋帰国し、そのまま5ヶ月ほど日本に滞在した時期にあたっていました。その時のことを武満徹は次のように回想しています。
「『環』という私の作品で初演のタクトは小澤がとったのだが、そのころ、小澤征爾は私にとっては無名の指揮者だった」「私は不安なおもいで最初のリハーサルに立ち会った」「私の作品は小編成ではあるが、単純なものではなかった。私は、小澤が私の作品を暗譜しているなどということを想像してもいなかった。私は私の音楽をあれほど楽しげに演奏した指揮者を知らない」(『音、沈黙と測りあえるほどに』武満徹著、新潮社、1971年)。
以来、武満徹は小澤征爾を信頼し、小澤征爾も武満作品を積極的に手掛けるようになりました。1962年9月のNHK交響楽団定期公演、及び10月の東南アジア演奏旅行、1963年7月、ラヴィニア音楽祭でのシカゴ交響楽団デビュー、同年11月、日生劇場でのベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団初指揮、1964年1月のトロント交響楽団デビュー、こうした重要な機会の全てで小澤征爾は武満徹の「弦楽のためのレクイエム」を取り上げています。
1966年5月の「オーケストラル・スペース1966」の舞台が日生劇場となったのは、音楽祭企画者の武満徹と日生劇場音楽プロデューサー小澤征爾の盟友関係が理由と思われます。当DISCに収められた武満徹のピアノと管弦楽のための「弧」第1部の第2楽章ソリチュードは、この時が世界初演にあたっていました。ここでピアノを務める高橋悠治(1938~)も小澤征爾とは桐朋学園時代から旧知の仲で、「日本も外国もひっくるめて、悠治ほどすぐれた才能をもっているやつも少ない。彼の能力はフランスのピエール・ブーレーズ級だと思う」と評しています(『棒ふり一人旅』週刊朝日1967年11~12月掲載)。
「オーケストラル・スペース1966」の共演指揮者が同い年の盟友でありライバルでもあった若杉弘であり、カップリングの「オーケストラル・スペース1968」(第2回音楽祭)での指揮者が同門の後輩にあたる秋山和慶であるのも、実力とともに信頼関係を重視した、いかにも小澤征爾らしい人選となっています(「オーケストラル・スペース1968」に小澤征爾の音源は含まれていませんが、実際には高橋悠治、秋山邦晴、湯浅讓二とともに「協力」として深く携わっていました)。
若き作曲家達の実験的作品の数々を小澤征爾や若杉弘をはじめとした音楽家達が集い、前衛音楽を紹介したことは日本の現代音楽史を飾る一大イベントであったことは確かでしょう。当時の雰囲気を存分に伝える優秀録音をビクター所蔵のオリジナル・アマログマスターテープから最新で復刻を行いました。いずれも貴重な音源です。今回の復刻では、ビクターが温度管理も含め厳重に保管していたオリジナルの2chのアナログ・マスターテープを用い、録音当時も使用していたスチューダーのA-80で再生した音源をSACD層用にはDSDでダイレクトに、CD層用には同じくDSD化された音源を基に出来るだけ工程ロスを減らしたピュアな方法で44.1kMzに変換しています。製品化にあたってはスタジオでマスターテープと比較の上、DSD2.8MHz、DSD5.6MHz、DSD11.2MHz、PCMは44.1kHzから192や384等、可能な限りのレートで試聴を行った上で、DSD2.8MHzのダイレクトを採用しました。これは、SACDのフォーマットが2.8MHzのため工程で一番ロスが少ないこと(他のレートでは最終的に2.8MHzに変換するため工程が多くなる)で、楽器の質感や音色が一番アナログ・マスターテープに近かったことによります。もちろん、音楽性を重視した最小限のマスタリングに留めています。そのため、本来のアナログ・マスターテープに極めて近似した音を再現できました。尚、CD層はDSD化音源を使用し調整しています(今回、全工程は広義な意味も含め「マスタリング」という言葉を使用しています)。当時のビクターによる録音技術の粋を集めた素晴らしい音源が、今回の復刻ではまさに蔵出し的な意味合いも十分感じられる出来に仕上がっていますので、現在の技術を用いたこの素晴らしい録音を最大限お楽しみいただけます。
尚、解説書には貴重なLP初出時の各解説と、新規で序文解説を掲載しました。また、ジャケットには「オーケストラル・スペース 1966 Volume I」を採用し、他2作は解説書他にモノクロ他で収納しました。また、初出時の貴重な解説も再掲載してあります。
(タワーレコード)
※タワーレコード限定販売。限定盤
※SACDハイブリッド盤
※世界初SACD化
※スリムケース仕様
※2024年最新マスタリング音源使用(マスタリング・エンジニア:山崎 和重氏)
※盤印刷面:緑色仕様
※オリジナル・ジャケット・デザイン使用(他ジャケットを解説書他に一部掲載)
※オリジナルマスターから起因するノイズ等がございますが、ご了承ください。
※解説書:板倉 重雄(新規序文解説)、秋山 邦晴氏による初出時解説を再録、解説書合計41ページ
【収録内容】
[DISC1]
「オーケストラル・スペース 1966 Volume I」
1. 武満 徹:ピアノと管弦楽のための「弧」 第1部 (1963-66)
2. 高橋 悠治:ピアノのための「クロマモルフ II」(1964)
3. 一柳 慧:オーケストラと多種の変調器、 磁気テープのための「ライフ・ミュージック」(1964-66)
4. 湯浅 譲二:2つのフルートのための「相即相入」 (1963)
「オーケストラル・スペース 1966 Volume II」
5. リゲティ:アトモスフェール (1961)
6. クセナキス:ストラテジー (1962)
[DISC2]
7 ケージ:18回目の春を迎えたすばらしい寡婦 (1942)
8 レイノルズ:アンバージュ (1964)
9. 安達 元彦:合奏協奏曲 (1965) (時間の都合で第3楽章は割愛)
「オーケストラル・スペース 1968」
10. 武満 徹:クロストーク (2つのバンドネオンとテープ音楽のための) (1968)
11. 高橋 悠治:6つの要素 (4つのヴァイオリンのための) (1965)
12. ライヒ:ピアノ・フェーズ (2台のピアノのための) (1967)
13. ケージ:プリペアードピアノと室内オーケストラのためのコンチェルト (1951)
【演奏者】
小澤 征爾[指揮]/読売日本交響楽団(1,5)、高橋 悠治[ピアノ](2)、小澤 征爾[指揮]/若杉 弘[指揮]/読売日本交響楽団(3,6)、
吉田 雅夫[フルート]/野口 龍*[フルート](4)、増田 睦美[ソプラノ]/若杉 弘[ピアノ](7)、野口 龍*[フルート](8)、
若杉 弘[指揮]/読売日本交響楽団(9)、池田 光夫、前田 照光[バンドネオン](10)、
植木 三郎、板橋 健、真峰 紀一郎、渡辺 恭孝 [ヴァイオリン](11)、一柳 慧、土屋幸雄 [ピアノ](12)、
一柳 慧[ピアノ]/秋山 和慶[指揮]/日本フィルハーモニー交響楽団(13)
*編注=当時の表記は「竜」
【録音】
1966年5月1, 2, 4日 日生劇場(ライヴ)(1-9)、 1968年6月5日 日経ホール(ライヴ)(10-12)、 1968年6月7日 日比谷公会堂(ライヴ)(13)
【マスタリング・エンジニア】
山崎 和重(FLAIR Mastering Works)
【原盤】
ビクターエンタテインメント
VARIOUS ARTISTS (CLASSIC) / オムニバス (CLASSIC)
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オーケストラル・スペース 1966 & 1968 (2024年マスタリング)
5,250円(税込)
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