4,500円(税込)
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TOMC、Kankyo Recordsより都市型アンビエントアルバム『Shared Senses』をリリース。インセンスオイル付属の限定カセットテープ。
国内外での作品リリースやJ-WAVEでのDJオンエア、書籍出版など多方面に渡り活躍中のTOMCが、日本を代表するアンビエント系レコードストア/レーベルであるKankyo Recordsよりニューアルバム『Shared Senses』をリリースする。
本アルバムは、TOMCの過去作『Music for the Ninth Silence』(2022)、『MORAL (Original Soundtrack)』(2023) の系譜にある ”都市型アンビエント” 路線の最新作。
「無数の人々が行き交い、さまざまな構成要素に取り囲まれ、それぞれの生活のなかで小さなドラマが生まれ続ける都会の生活」の具体化を試みたという、都市生活者の心の機微を描いた繊細な楽曲たちが並ぶ作品となっている。
なお、本作はKankyo Recordsの人気シリーズである、カセットテープ×インセンスオイル仕様での限定リリース。マスタリングは、日本を代表するアンビエント作家Chihei Hatakeyamaが担当。作品のメッセージ性を色濃く反映した印象的なアートワークは、大澤悠大 (Aroe inc.) が監修。作品解説は、ミュージック・マガジンやTURNでの執筆で知られる高久大輝が務めている。
9/25に先行シングル第一段「Crowded Streets, Empty Bars」が、10/2には先行シングル第二弾「Madoisen」が、各種ストリーミングサービス上で解禁された。
以下、高久の解説より
東京の生活とカール・ユングを結びつけ、全曲4分33秒で纏められた2022年作『Music for the Ninth Silence』、1980年代の東京をモチーフにした如月小春の代表的戯曲(リブート版)のサウンドトラック作品である2023年作『MORAL』と、東京を拠点に活動するTOMCはキャリアを通じて、都市および都市生活者にとってのアンビエントの在り方を模索し続けてきた。『Shared Senses』は、そうした彼の試みが結実した作品である。
無数の人々が行き交い、さまざまな構成要素に取り囲まれ、それぞれの生活のなかで小さなドラマが生まれ続ける都会の生活。本作には、そういった都市の生活に漂うたくさんの抽象的な声を具体化する試みが数多く存在している。例えば、A・B面それぞれに配された2曲の大作、「Shared Senses」「True Blue Parade」で、TOMCは複数の異なるBPMのトラックが一定の周期のもとで絡み合う「ポリBPM」を採用。都市の生活の中にある、すれ違いと出会いの切なさ、美しさを丁寧に掬い取ってみせる。また、「En」、および「Crowded Streets, Empty Bars」の間奏では、TOMCがフリーソフトAudacityで編み出した独自の立体音響が使用され、都市にある手触りが浮かび上がってくるかのようだ。加えて、東京の西新宿~笹塚という実在のエリアをモチーフにした「Opera City」も収録。ここでは現実と想像がクロスフェードしていく。
Side Aにはとりわけ都市に生きる人々の心の機微を描いた楽曲が並んでいると言ってもいいだろう。特に「Madoisen」は、日本の多くの小学校で放送されるドヴォルザーク/フィッシャーの歌曲「Goin' Home (遠き山に日は落ちて)」から着想を得たそうで、本作にあるTOMCの優しい眼差しや手つきを象徴する一曲となっている。
一方でSide Bには、都市の景観を俯瞰的な視点で捉えたような、映画的な楽曲が並ぶ。The Blue Nileの歌詞の一節から着想を得たという「Crowded Streets, Empty Bars」のドラマチックな展開はその最たる例だ。そして、本作はSide Aの1曲目「En」のリプライズ的楽曲「En II」で、都市のなかで繰り広げられる人々の生活・営みを賛美するように締め括られる。
Kanky? Recordsでは都市のなかで人々の感性がふと通い合う瞬間や、そうした瞬間への人々の願い・希望を形にしたコンセプチュアルな作品となった本作に、東京でDJや植物療法、ローチョコなどの活動を行うGRRRDENによる特製のエッセンシャルオイルも併せて販売。作品が持つ透明感と都市をイメージし調香されたすっきりとした香りと共に、この都市型アンビエントの新たなマイルストーンと呼ぶべき『Shared Senses』を楽しんでほしい。[高久大輝]
TOMCは2024年、スウェーデン〈Insert Tapes〉から2枚のシングルをリリースしたほか、ISAFATとの「Flashback」、MON/KU・Gimgigamとの「I Wanna Blame」、入江陽・Junes Kとの「恋のこと」などのコラボレート・シングルを次々に発表。8月には、カクバリズムからTill Yawuhとの共作による「Islands」を送り出している。
今年2月には、Stone Music (タージ・マハル旅行団) の一員として、NHK Eテレ「こころの時代」にて地上波初出演。4月以降はJ-WAVEの番組 “STEP ONE” にて定期的にDJミックスを提供しているほか、9月には初の書籍 (単著)『J-POPの音楽的冒険 レアグルーヴ感覚で楽しむ日本のメジャーポップス』も刊行された。
本アルバムは、TOMCの活発な2024年の締め括りとも呼びたい内容だが、彼は今年、更なる活動を控えているという。今後の動向から引き続き目が離せない。
●アーティストプロフィール
TOMC (トムシー)
ビート&アンビエント・プロデューサー。
カナダ〈Inner Ocean Records〉、スウェーデン〈Insert Tapes〉、日本の〈Local Visions〉〈カクバリズム〉等から作品を発表。
2020年、EP『Lunar Maria』がiTunes国内ニューエイジ・チャート1位を獲得。2022年以降、「Honesty (feat. arcomoon)」をはじめ楽曲がApple Music米国チャートに多数ランクインするなど、国内外でリスナー層を広げている。
近年は長谷川時夫 (タージ・マハル旅行団) が結成した集団即興演奏コレクティブ〈Stone Music〉に参加。一方でハウスやディスコ~R&BのDJとしても長いキャリアを持ち、都市型FMラジオ局J-WAVEに定期的にミックス提供を行うなど、シーンの枠に捉われない活動を展開している。
メジャー/マイナーを問わず広範囲な音楽知識を活かし、サイゾー・Mikiki等ウェブ媒体や専門誌~Kankyo Records・ディスクユニオン等レコード店への寄稿、トークによるメディア出演も多数。
2024年9月には、初の著書『J-POPの音楽的冒険:レアグルーヴ感覚で楽しむ日本のメジャーポップス』が刊行されるなど、いま急速に注目を集めている。
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(レーベル・インフォより)
↑配信アートワーク
TOMC / トムシー
ビート&アンビエント・プロデューサー。
カナダ〈Inner Ocean Records〉、日本の〈Local Visions〉〈カクバリズム〉等から作品を発表。2020年、EP『Lunar Maria』がiTunes国内ニューエイジ・チャート1位を獲得。2022年以降、「Honesty (feat. arcomoon)」をはじめ楽曲がApple Music米国チャートに多数ランクインするなど、国内外でリスナー層を広げている。
2023年のアルバム『True Life』は“2020年代のNujabes”と称され、海外音楽メディアSmall Albums等が選ぶ年間ベストアルバム企画にも選出された。
近年は長谷川時夫 (タージ・マハル旅行団) が結成した集団即興演奏コレクティブ〈Stone Music〉に参加。一方で、ハウスやディスコ~R&BのDJとしても長いキャリアを持つなど、シーンの枠に捉われない活動を展開している。
メジャー/マイナーを問わず広範囲な音楽知識を活かし、サイゾー・Mikiki等ウェブ媒体や専門誌~Kankyo Records・ディスクユニオン等レコード店への寄稿、J-WAVE等メディア出演も多数。