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ブルックナー(1824-1896):
【収録内容】
CD1
1-4. 交響曲第8番 ハ短調 WAB 108(ノーヴァク版)・・・初CD化
CD2
1. 詩篇第150篇 WAB38
2-4. 交響曲第9番 ニ短調 WAB 109(ノーヴァク版)・・・初CD化
CD1
バイエルン放送交響楽団オイゲン・ヨッフム(指揮)
CD2
1.ヒルデ・チェスカ(ソプラノ)
ウィーン室内合唱団
ウィーン交響楽団
ヘンリー・スヴォボダ(指揮)
2-4.ウィーン交響楽団
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
録音:全てモノラル1957年11月21日(ライヴ) ミュンヘン、ヘルクレスザール(バイエルン放送のエア・チェック)...CD1
1950年10月、11月(セッション) ウィーン(Westminster LP, XWIN 17075の復刻)...CD2:1
1966年5月22日(ライヴ) ウィーン、楽友協会大ホール(ORF収録、南ドイツ放送のエア・チェック)...CD2:2-4
総収録時間:140分
アメリカ・ブルックナー協会の放送音源(エアチェック)から、選りすぐりの初出音源で交響曲全集をCD化するブルックナー・フロム・アーカイヴが遂に完結。交響曲2曲は初出音源で、ヨッフムと手兵バイエルン放送響の第8番はこれまで録音が無かっただけに特に貴重です。
このプロジェクトは、放送業界でも活躍したアメリカ・ブルックナー協会の事務局長ジョン・F・バーキーの膨大なエアチェック・テープを中心に、選りすぐりの音源で交響曲全集をCD化するもの。同協会の総裁でブルックナー研究者のベンジャミン・コーストヴェットが監修と解説執筆を担当し、作品の作曲年順にCD化してきました。最終巻は1887年から亡くなる1896年の間に作曲された3曲を収録。
第8番の指揮はオイゲン・ヨッフム。言うまでもなく20世紀のブルックナー演奏を語る上で欠かせない存在で、1949年にヘッセン放送交響楽団(のちのフランクフルト放送交響楽団)を指揮して交響曲第8番の最初のレコード録音を行っています。その演奏に比べると、当盤では使用楽譜がハース版からノーヴァク版に変わったほか、前半2楽章ではきびきびとした印象が強まり、後半2楽章は流動性が増したように感じられます。演奏時間はヘッセン盤の79分弱に対して75分半。テンポの加減速とダイナミックスの増減を一体化したドラマティックな解釈はフルトヴェングラーらに通じるもので、聴いていてわくわくさせる点はヨッフムならでは。1949年にバイエルン放送交響楽団が創設されてから1960年まで首席指揮者を務めたヨッフムですが、DGに録音したブルックナーの交響曲全集では1,4,7,8,9番がベルリン・フィルに割り振られ、ライヴも含めてバイエルンとの第8番がありませんでした。ヨッフム・ファンには朗報と言えるでしょう。
交響曲第9番は、1903年にフェルディナント・レーヴェ指揮ウィーン演奏協会管弦楽団(後のウィーン交響楽団)によってウィーンの楽友協会大ホールで初演されました。ここに収録されたのは、同じオーケストラによる同じ会場での演奏という意義がありますが、指揮者にも注目。交響曲全集こそ遺しませんでしたが、緻密な解釈と堅固な造形にドラマティックなセンスを兼ね備えたサヴァリッシュは、日本でもNHK交響楽団やウィーン交響楽団を指揮して見事なブルックナー演奏を披露しました。サヴァリッシュは同曲をバイエルン国立管弦楽団と1984年に録音していますが、それに比べて当盤は両端楽章の演奏時間が長く、重量感がある一方、スケルツォは逆に演奏時間が短く、より激しい印象を与えます。緩急の差の広い、こちらもドラマティックな演奏。尚、第1楽章に少し演奏ミスがあります。
詩篇第150篇の指揮はスヴォボダ。ブルックナーの録音はごくわずかしかありませんが、ウェストミンスターに録音した第6番が高く評価されており、この詩篇はそのカップリングで発売されたものです。
(ナクソス・ジャパン)
EUGEN JOCHUM / オイゲン・ヨッフム