南カリフォルニアのスラッシャー、Warbringer。デス・メタルやブラック・メタルといった、より過激な音楽の登場で影が薄くなっていたスラッシュ・メタルがリバイバルを果たした00年代。Warbringerもそんな波に乗って登場したバンドの1つである。08年のデビュー・アルバム『War Without End』が、いきなりセンチュリー・メディアからのリリースであったことからも、その勢いのほどがわかるだろう。Exodusなどの大先輩からも可愛がられた彼らは、あっという間にスラッシュ・シーンの大人気バンドとなっていった。
そんなWarbringerが、5年ぶりのニュー・アルバムをリリースする。『Wrath And Ruin』と題された本作。カリフォルニアらしいリフ、メロディックなギター・ソロ、シンセによるちょっとした雰囲気付け。今回も彼ら流のスラッシュ・メタルが大炸裂している。スラッシュ・メタル・リバイバル中、雨後の筍のごとく大量の若手バンドが世界中から登場したが、その多くはいなくなってしまった。だが、Warbringerは違う。彼らはいまだ最前線から退却したことがない。これこそ彼らの音楽、そしてスラッシュ愛が本物である証。『Wrath And Ruin』もそんなアツさを感じさせてくれる傑作!
